初日 最新 目次 MAIL HOME


I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
kai
MAIL
HOME

2006年12月31日(日)
2006年いろいろ十傑

観た順。ベストワンのみ★印。

****************

■映画
 『HAZE』
 『シリアナ』
『運命じゃない人』
 『THE LONG SEASON REVUE』梅田ヴァージョン
 『ホテル・ルワンダ』
 『ジャケット』
 『ナイロビの蜂』
 『ローズ・イン・タイドランド』
 『ゆれる』
 『ユナイテッド93』
-----
『運命〜』は昨年公開だけど、観たのが今年なので

■ライヴ
 CAVE IN
 SOIL &“PIMP”SESSIONS
 KORN
 JAMIE CULLUM
 MADNESS
THE DRESDEN DOLLS
 THE POGUES
 eastern youth
 FOO FIGHTERS ACOUSTIC
 TOKYO No.1 SOUL SET
-----
フェスもよかったです、いろいろ。あと音ものではNINの『THE DOWNWARD SPIRAL』を5.1chで聴けた『super audio lounge 4』が面白かった!

■演劇
 『贋作・罪と罰』
『恋の片道切符』補足小ネタ
 『カラフルメリィでオハヨ〜いつもの軽い致命傷の朝〜』
 『散歩する侵略者』
 『ヴァージニア・ウルフなんてこわくない?』補足
 『蛇』
 『アンデルセン・プロジェクト』ルパージュ版白井版
 『イヌの日』補足楽日
 『タンゴ・冬の終わりに』
 『ナイス・エイジ』
-----
2年連続で長塚くんになりそうでしたが、あかほりです。あかほりは、敬称略が敬称です。
そして今年のケラさんはホント冴えまくってたと思う。また「インプットが終わって、書く」時期が来たらものすごいことになるのでは。
秋の山の手を逃したのが残念。公演期間短い…(泣)蜷川さんも数本とりこぼしたなー。とにかくチケットが争奪戦でツラかったです

■スズカツさん
 『レインマン』(初日補足楽日
★『MYTH』(初日2回目3回目4回目5回目楽日
 『DUMB SHOW ダム・ショー』(初日ポストトークポストトーク補足もひとつポストトーク補足楽日補足
 『白野』(初日楽日
 『トーチソングトリロジー』(楽日
-----
『レインマン』はスズカツさんの理想的なお仕事だったんではないでしょうか。構成を活かせる原作、エージェントの理解、カットマスターの仕事っぷり、少数精鋭の出演者。何もかもが揃っていた!
佐世保のシリーズを観ていないのが残念です(涙)

■その他
 『小劇場が燃えていた』
 『不滅のヒーロー ウルトラマン展』
 『ウルトラマン伝説展』
 あおもり(1日目2日目
 『ビル・ヴィオラ:はつゆめ』
-----
ウルトラマンづいてました。40周年を待っていたかのように、スタッフの方が年末に次々と亡くなってしまったのがとても残念…。
90年代の小森さんの考えを今読めて嬉しかった、そして勇気付けられた

2007年もいろいろ楽しみです。楽しめるように身体のメンテもちゃんとしとこうと思います。



2006年12月29日(金)
TOKYO No.1 SOUL SET ONEMAN LIVE 2006

TOKYO No.1 SOUL SET ONEMAN LIVE 2006@LIQUIDROOM ebisu

はあはあ、年内に書けなかった…元日にジャニのカウントダウン観乍ら書いてますよ。KinKiがやっと会場に着きましたよ。あ、坂本くんが年男として紹介されてる。松潤は12歳下ってことか…あ、ニノもなのか!

****************

タワーカフェでだらっとしてたら時間通り始まりやがりました。おまっ、何でこういう時に限って時間に正しいのか!ソウルセットが!こらー!!(逆ギレ)

と言う訳で1曲目の視界はありませんでしたが、ベスポジをサガラさんが見付けてくれました。PAブース前のド真ん中、オーシャンヴュー!音もいい!しかしこんなにギッチリ入ったリキッドも久々、外でダフ屋を見たのも久々。ソウルセットファンて妙にコアですよね(笑)スペースは狭かったけど踊り倒しました。ひと多いと予想してたんでヒールも高めだぜ!終わったら脚がガクガクだ!

しかしまーライヴはかなりかなりすごくすごくよく。今後の展開も見えるような内容でした。な、何かやる気あるじゃないの…いやいつもやる気がない訳ではないが……。「つくりかけ」の新曲も披露してくれた。あとよくヒロシくんて過去曲のバックトラックをしれっとまるっと変えるんですが、その変えたトラックがまたよくて!いつも通りのトラックも面白いいじり方をしており、8〜8で割ってたところを10〜6で割ったループにしていたり。俊美くんの後ろで「キー、何よ、アタシより目立っちゃって!大きい音出してんじゃないわヨ!」ってメラメラ感がアリアリです(笑)それに俊美は気付いていない、ビッケはそんなんどうでもいい(笑)そういうとこが面白い…。

それにしても相当リハやったんじゃないですかね…。今更バンドっぽくなってどうするとか思いましたけども(暴言は愛故です)。昨年はチケットとれなくて観れなかったんだけど、一昨年は今迄とそんなに変わらない(けど曲自体が強力なので充分スリリングで楽しめるんだけど)感じがしてて。それはそれでいいんだけど。今回はかなり熱くなりました。

ビッケと俊美くんは何かおかしなテンションになっていた。熱唱するビッケと言う珍しいものも観れた。俊美が「しらふだとダメだね、冴えなくて」つってたけどホントか…ホントにしらふか?それでしらふなのか??てな挙動不審っぷりでした。しかし演奏はしっかりしてたんでしらふではあったんかね…。

と言えば良々が客で来てたんだけどこれがまー泥酔で(笑)ビッケがMC中に「ビッケー!ビッケー!ビッケー!(エンドレス)」と叫び続けるもんだからビッケに「うるせえ!おめーの舞台じゃねーんだよ、言うぞ、大人計画に!」と怒られていた(爆笑)終演後物販ブースに潜り込んだ良々は勝手にTシャツを売っていた(笑)

ちょっと来年は期待しておこうかな。ライヴももうちょっと沢山やりたいって言ってたし。



2006年12月28日(木)
にょー

■パッチョたすけて
ガス台周りをそうじしたら火がつかなくなった。いや、厳密には1箇所だけつくんだけど、弱火しか出ません。
東京ガスはいつ迄やってるのか

■これで気付いてください。もう遅いが
年賀状が今日届きました。これ年賀状だと思う。「年賀」って入ってないからでしょうか。もしくは普通郵便のポストに入れちゃったか。
すごい格好いいカードなのにーーー(笑)ちょっと!社長!何げなく写ってるし!!
来年も期待しておりますよー



2006年12月26日(火)
METROFARCE『わくらば まれびと もっけのさいわい』

METROFARCE『わくらば まれびと もっけのさいわい』@Shibuya O-WEST

2年振りのワンマン。それは逃したのでいつ以来だ…エッグマンでやった時以来?ヒー!ひっさっしっぶっりっに観たメトロは玄ちゃんがいなくなっていた。ギターはZABADAKの吉良さんでした。そしてHONZIが病欠。早く元気になりますように。

で、やはりヨタロウさんは雨男であった。ここ迄降らさんでも。「干ばつ地帯に行って雨を降らせる商売でもやろうかな」つってましたよ(笑)

ライヴはもうすごくすごくよかったよ!いきなり「ダモクレスの剣」でうっそお!てなもんで。やー、ライヴでは初めて聴きました、確か。あんな曲こんな曲も聴けたよーい!『キレイ』からの曲もやった。しかし昔の曲を「この曲は1990年の…」「前世紀の…」「バブルまっさかりの…」と言われても「え、最近じゃん」と思ってしまいますよ…。90年代なんてついこないだだね、こないだ!でもなー、10〜20代の時に聴いた曲って血肉になってるからいつ聴いてもグッと来ますわ…。

序盤はうはーやっぱええなーとしみじみ観ていたが、「DO THE TARASCON」でガッと体温上がりました。そっからはもーずーっと笑顔で観てた。

ヨタロウさんは飛んだり跳ねたりすごかったですよい。あんたいくつやねん。相変わらず高音も出るなー!GUNちゃんはちっちゃいコから大人気だった(笑)メリィさんは相変わらずメリィさんでした。Bossiさんは忙しそうだった。

ゲストも入れ替わり立ち代わり。告知されていた「Mysterious dancer (?!)」はやはり康本さんでした、格好よかったー。火の鳥の頭重そうだったー(笑)KILLING FLOORのホーン隊、KILLING HORNS(ハマケン、福島さん、関口さん)も参加でアレンジも多彩。HONZIが欠席ってこともあり、ヴァイオリンのパートをメリィさんが弾いてたりして、急に変更した部分もあったのかも知れませんが、これ迄にはなかった編成で聴けた曲もあって面白かったです。ホールズさんの三線〜安里屋ユンタ〜メリィさんの腹話術(笑)を挟んだ「宵闇峠地五郎変化」は白眉!ゆいこさんコーラスの「僕のジャイロスコオプ」もよかったな。

クリスマスソングのアカペラや、ポーグスのカヴァー「FIESTA」もよかったー。今年は本家ポーグスを観たので尚更。そう言えば、ヨタロウさんAXに来ていたなあ。

オーラスは「さまよえる楽隊」!わーこれ聴くと寺田倉庫思い出す!(泣)アンコールで、倉庫出て、河岸で演奏したんだよね。

「腰が痛い」(ヨタロウさん)「もうトシなんでからあげとかばっかり出るような打ち上げは嫌です」(メリィさん)っつってたけど、まだまだおっさんらはやりますぜ。来年もやるっつってました。大阪にも行くと言ってました。ホントだな。楽しみにしてますよ。

****************

■おまけ
メトロ繋がり、バカボンのお経ムービー
こんなんあるんだ!まあ当方携帯不携帯な訳だが(黙)



2006年12月23日(土)
ヴィオラ展2回目+『至高の華』

『ビル・ヴィオラ:はつゆめ』@森美術館

わかってはいたがすごいひとだった六本木…持ち時間1時間半でリピートです。『ミレニアムの5天使』をまずガッツリ観る。とりあえず全部のパターンを観れた、よかった。後は戻って『ラフト/漂流』『オブザーヴァンス/見つめる』『クロッシング』辺りをリピート。『ストッピング・マインド』にちょっとしたハプニングがあるらしいんだけど、2回観ても解らなかったな。うーん何だろう、この作品は1周が時間に換算出来ないからな…この日も前回とは全く違うシークエンスだったし。全パターン観られる方法はあるんだろうか。

会期中あと1回は来よう。今度は夜に。なるべくひとが少ない時間帯に。

****************

『至高の華』@宝生能楽堂

狂言『狸腹鼓』、能『鵺』。

狂言のたぬきものは初めて観ました。か、かわいい……!たぬきが尼に化けて猟師に狩りはいかんよと言うんですが、いぬの声にビックリしてキャー!とかなったもんだからたぬきってバレちゃって、いやー助けてー!そんじゃ腹鼓を打ったら助けてやるぞう、はい打ちます打ちます!とお腹叩いて転がったり踊ったりするうちに猟師は愉快になってはははははってなって、その隙にたぬきが逃げる話です。きゃーかわいいー。

猟師は石田幸雄さん、たぬきは萬斎さん。きぐるみに狸面、序盤はその上に尼装、動きも激しいので、体力的にかなり大変な演目だと思います。でもかわいい。結局はそこか。たぬきの動きがかわいいよ。尼の時もちょっとどうぶつっけが出ちゃう時があってそれがまた笑いを誘います。

今回は『加賀狸』演出で、菊柴垣付きの一畳台が設置され、その茂みにたぬきが隠れたりしてました。かわいい。

さて『鵺』。世阿弥の曲。先月観た現代能楽集III『鵺/NUE』の原曲です。『平家物語』に書かれている、源頼政が退治した「頭は猿、尾は蛇、足手は虎で鳴き声が鵺」の怪物のその後の話です。鵺の亡魂は、旅の僧に身の上を語り、弔ってほしいと言う。

鵺は亡魂と本体として、装束を変えて二度登場します。うーんやっぱり後味が悪い…。鵺が成仏したか判らないんですよね。成仏と言うか、その魂が救われたか。多分、救われてない。厳しいな。

『鵺/NUE』には「上演されなくなった戯曲の言葉たちはどこへ行くのか」と言うテーマがありました。語られなくなった台詞。思い出すひとはいつかいなくなる。誰も思い出さなくなった時、その言葉はどこへ行くのか。

8人の地謡がすっごい迫力で格好よかった。空気がビリビリです。ぎゃーん鵺絶対成仏してない!妄執、無念、助けてくれ、助けてくれ。ちょうおっかない…でもすごかったな。

狂言の方にも出ていた大鼓のひとがひとり若手と言う感じで目立っていたのですが、見掛けだけでなく演奏も妙に気迫があった。後で若手注目株の方だと教えてもらった。



2006年12月22日(金)
行ったどー

おえーい風邪っぴきです、他にも調子悪い、もうしょうがないな!なれろなれろ(言い聞かせる)

しかし目標のケーキ屋さんには行ってきましたよ。ウチの会社は忘年会を昼にやるのだ!お開きになっても14時過ぎなのだ!土日祝休で年末年始も休みっぽい(…流石サラリーマン街新橋……)お店なので、今日行くしかないのだ!

田村町キムラヤ

てか、ここ新橋勤務だった時何度も通ってたぞ!何故気付かない!1900年からやってんだから10年前にやってない筈がない!

どるさんおすすめのシュークリームは売り切れであった。が、他のケーキもおいしそうなものばかりだよーこまごま買って帰ってきましたよ。岡本太郎デザインのメレンゲのパッケージは…す、すごいですよ……あれよ、ホムンクルスの図みたいだよ(イメージですイメージです)しかしおいしかった…何で土日祝休なんだ……。

喫茶もあるんですが、そこのメニューのサンドウィッチとかキッシュとかもおいしそうだよー!平日昼間なのに満席でした。マッダームとリーマンで溢れていた。おじいちゃんとかもいた。そして風太郎と乱歩の寄せ書きがあった。他のひとのもあったけど達筆過ぎて読めませんでした。

あとお店のコがかわいこちゃんばかりだったー!また行きたいよう。

ついでにふらふらして来た。なんか綺麗になりましたね新橋……。ニュー新橋ビルすら何だか小綺麗に!しかしグランドピアノがあって生演奏タイムがあると同時に大画面スクリーンもあって野球中継をやってたりするミクスチャー喫茶は健在だった。たまきちゃんによく連れてってもらってた、おじーちゃんがやってたドイツ料理屋はなくなっていた。

****************

『悪夢探偵』が明日初日だと思っておたおたしてたくらいにはボケボケです。ダメだ、今年中にあと1回くらいチケット忘れるとかしそうだ。気を付けよう。



2006年12月19日(火)
いろいろ

胴体が置いてあったとこ、よく通るとこなんで流石にビビる。早く犯人が捕まるといいな。

■『死言状』山田風太郎
イメージ崩れたー!(大笑)こんなひとだったのね…。もっと、こう、床の間に日本刀飾ってるようなイメージがあったんですけど…(それもどうかと)随筆だからか文体も何だかかわいい。
しかし死生観については納得させられるところが多々ありました。理解ではなく、共感

■『トゲトゲの気持』阿川佐和子
阿川さんの露悪っぷりは、ヤケクソ感や自傷行為的なものが感じられないところに惹かれる。笑いがヒステリックにならない。
でも洗濯はもうちょっとやった方がいいと思います(笑)

■ブンブン
ドラムレコーディングにコーダイくん(ex. スーパーカー)が参加しているとのこと。平井さんも引き続き参加しているそうです。
なんか…ジェロームとデイヴ・グロールを呼んだ某さんを思い出しますね…いや、思い出すだけよ、思い出すだけ。他意はないよ。
そのコーダイくん、ブログで平井さんのドラムの感想を書いているのですが、その例えが面白過ぎて腹がよじれた

■あかほり
『殺人者』記者会見でかなりキョドッてたそうですが、三宅くんも和んでよかったんではないでしょうか(笑)
どこそこで大きく扱われたので、どこそこから反応があって、それに対する赤堀さんの対応が面白いです。こうだからこそ好きなんだなー。
チケット確保出来た。楽しみ

■今週の目標
どるさんに教えてもらったケーキ屋さんへ行く。近所の会社に6年勤めていたのに知らなかった!
文豪御用達?だそうで、江戸川乱歩や山田風太郎のサインがあるらしいー。ここでまたイメージが…ケーキを食べる風太郎、想像がつかない(笑)
メレンゲやマカロンのパッケージが岡本太郎デザインだそうです

■This is Callum Robbins. He needs your help.
元気になりますように。お願い



2006年12月16日(土)
NYLON100°C『ナイス・エイジ』

NYLON100°C 29th SESSION『ナイス・エイジ』@世田谷パブリックシアター

ううん、やはり傑作です。6年経った再演でも、時事ネタが多数扱われているのにも関わらず、現在観ても面白い、そして感動的。笑って泣ける、せつなくヘヴィーな、ケラのタイムスリップコメディー。記憶、消失、タイムパラドックス、家族、変えられない過去。

ここんとこナイロンの舞台を観る度気になっていたことが、この作品は全部クリアになっている。210分すら長く感じないバランスのよさ。ギャグの繰り返しがクドくない。このふたつはデカいと思います。これと『フローズン・ビーチ』はずっと再演出来る作品だと思うんだけどな。『フローズン〜』は、ストーリー内で描かれた未来の年代に現代が追いついてしまうから、と言う理由でもう再演しないとケラさんは明言していた。しかし今回『ナイス・エイジ』の現代設定は2000年のままだったのに、作品の素晴らしさは変わらなかったと思う。

とは言いつつ、厚底サンダルのこととか忘れてたけどね(笑)今後やるには現代設定を動かさないと難しいのかな…。でもケラさんて、この「時間が過ぎる」「忘れる」からこそ大事なものがあるってことを書くひとですよね…。

忘れると言えば、実は見事にストーリー展開を忘れてました。素晴らしいと言っときながら。そしてストーリーは忘れてたのに、「この警棒食べれるぞ!」とか新潟地震の記事を靴下に書いてるってどうでもいいような所は憶えていた(笑)観客にもプランBが遂行されてるんじゃないでしょうか。で、数年後の再演で、まっさらからまた感動出来るの。それもいいかもな。

忘れると言えば(復唱)チケット忘れました。昼のうちに気付いたのでウチに取りに帰れました、よかった…でも予定していた二子玉川に行けなくなった(泣)なんかもーここんとここういうボケ続きだな、いかんよ!

再演参加組の誓さんがすごくよかったです。おかあさんとダンスを踊る時のおでこ(笑うとこじゃないですよ…)、「想像を絶するまずさだった、でもうまかった」の台詞を言う時の表情。なみだでた。

-----

おまけ、初演時の感想(オフラインで書いてた分)20000909@本多劇場

「20世紀を振り返る」との前振りあり、チラシにもウーパールーパーとか懐かしモノの写真が満載。さてケラならどう料理するかなと期待しつつ劇場へ。

ウーパールーパーは出てこなかった。1985年8月12日が軸だった。あの大阪行きの飛行機に乗ろうとしている姉、姉に嘘をついたままの妹、優しい両親、ビックリマンチョコに夢中の小さい弟。この日を境に家族は不幸への一途を辿る。この家族とその先祖・子孫、歴史を管理する工作員の夫婦がドタバタと収拾のつかない格闘を繰り広げる、と言うのが大筋。最終的には歴史の管理をしきれなくなり、『プランB』が遂行されるのだが…。

芸人カンダタに入れあげて家の財産をつぎ込んでしまう父親、裕福な頃の父親の家の使用人で、現在はアル中になっている母親。もともと火種はあったのだけれど、自分のせいで家庭が崩壊していくと思いたくはないので、それぞれ原因を他の何かのせいにしたい。でも、そういうワケにもいかない。

タイムマシンを使える事になって、家族は現状を打開する為に過去を変えようと奔走する。でも、やっぱり姉は飛行機に乗ってしまうし、父親の叔父は死んでしまう。一箇所を修正しても違う場所にほころびが出来る。未来で製造されているタイムマシンは一家に一台、操作もカンタン、でも取説には「絶対に使用しないでください」と書かれている。弟だけはスタンスが変わっていない。タイムマシンに乗って過去へ行っても、何もしない(むしろ、過去を変えないように走り回る)。でも、必要とされていないようで、時々意図していない事で役に立つ。いい緩衝材になっている。末っ子ならではの傍観の姿勢がとれる。

笑える悲惨、必死になればなる程増幅する滑稽、でも最後にちょこっと「なんとかなるさ」の希望、一生懸命な人を見捨ててはおけないケラ自身の思い。それはでも、結局どうにもならない事だったりする。だからこそ、知っておいて損はない。

「NICE AGE」はYMOとコズミック・ヴィレッジヴァージョンがかかりまくり。いいタイトルつけたよね、私達はいい時代に生まれた、どの時代の皆もそう思えればいいよね。ナイス・エイジ!

-----

基本的にはこの感想と変わらないな。ブレのない傑作です。再演では使用曲「NICE AGE」のヴァージョンが増えていました。幕間に、カヴァーからリミクスから片っ端からかかってた(笑)

****************

■えー
『ア・ラ・カルト』のワインサービス、15日から自粛になったそうです。こ、これは残念……。販売はしているそうです。うーん…うーん?
これって、呑んだ方が悪いってんじゃなくて、呑むのを勧めた方が悪いってことになる訳ですね……グラス(プラスティックのコップ、だけどね)をとるのは本人の判断なのにね



2006年12月13日(水)
『ア・ラ・カルト〜役者と音楽家のいるレストラン』+α

『ア・ラ・カルト〜役者と音楽家のいるレストラン』@青山円形劇場

あーやっと年末って感じがしてきた!今年も無事開幕、嬉しい限りです。以下おぼえがき。ネタバレあります、未見の方はご注意を。

・開演18:30はなかなか厳しいですな…長丁場だから仕方ないんだけどね
・そしてワインサービスだけでなくソフトドリンクのサービスが!初めてだよねこれ?下戸おおよろこび
・しかし何故今になって?と思ったら、昨今の飲酒運転がらみの事故を考慮してのことだそうです。成程…
・車で来ているお客さんもいるもんね
・第1部の最後、白井さんが「好きなだけ呑んで第2部はどろどろになってご覧になっても」っていつも言うんだけど、実はホントに1回やったことがある
・このくらいなら大丈夫かも…と、ちょっと、ほんとにちょーっと呑んだんだよね…
・そしたらホントにどろどろになって、あんまり記憶がない
・反省した。しかしあれくらいでダメとはな…身の程を知りましたよ……

・いつにも増して演奏に変化を感じたなあ。vlで弾いてたメインテーマがpfになってたりとか。林さんの活躍が目立っていたような。誕生日だったから?他の日はどうだったんでしょう
・今年のヴィジター石井さんはここは帝国か?てなくらいデカい声で唄ってました(笑)
・てか、帝国で主役張ったことあるひとがそんなに日生に出たいか!(大笑)
・や、やれるといいですねあの演目…(笑)
・いやしかし素敵でございました

・あの女の子のパートがなくなっていたよ!(泣)
・ななななんで!!!???と動揺したけど、ああ、年齢的に反抗期の時期かもね…と思うことにした
・おとーさんとごはん食べるのがヤになる歳になったんだよきっと…
・数年後にまた会えるといいな
・いやーしかしこのパートなくなったのって…は、初めてじゃないかな……観れてないのは第1回だけなんだけど、どうかな…
・その代わり?相模大野に住むあるご夫婦のエピソードが新しく出来ていました
・いい話でしたな…お洒落だったな……

・あの老夫婦は500歳くらい生きててほしいです。いいじゃん、おばけになっても来れば。一緒にね

あーいつかは、いつかはさよならなのね。でもいいんだ、さよならする迄は会えるから。

****************

■場所で憶える、名前を憶えない
ここんとこ純豆腐にハマっておりどこそこ食べ歩いてるんですが、その中でいちばん気に入っていたとこが閉店になりました(ビルごとなくなるってことで)。あんなに通っていたのに店名を憶えてません。一週間に3日くらいの頻度で通ってたのに、何で店名を憶えてないかなー!レシートくれないとこだったしなー!

■まあ
普段からそうなんですけどね…。デパートの売場とか、動くとすぐ判らなくなるよ…

■で、そのお店
他のとこでも見掛けて「支店あるんだ!」と思ったんで、チェーン店?なんじゃないかなーと

■でも
店名がわからないので探しようがない…その、見掛けた支店もどこで見たのか思い出せない……(バカ)この時も店名じゃなくて店構えで気付いたんだよなー。看板の色とか書体とかで(てことは店名見てる筈なんだよ。でも憶えてないんだよ)

■えーと
「ヨンさまの好きな○○○!」とか貼紙がしてあってー、ドンちゃんの「チャミスルジュセヨー」のポスターがあるとこ。………そんなん沢山あるわー!

■あー
あそこの純豆腐がたべたいよー何か違うんだよ他のお店とー



2006年12月12日(火)
小ネタ+バトン

きくちさんのライヴの日を間違える程ぼんやり気味です。今日だと思ってたら昨日だった。サガラさんからメール来る迄気付かなかった。先週教えてもらった呑み屋に行こうと思ってたのにー。「明日は定時で帰るんだ!」と一所懸命残業してましたよ…ばかだ……。

『転々』ツアーで思ったことへのヒント
タイミングよくスズカツさんが面白いことを書かれてました。トラバ機能がないのでリンクご容赦ください。
・[monologue]lecture@洗足学園音楽大学横浜校
-----
テキストを読んだときのイメージが、意味からスタートしているのでさらに困難になるのだ。読むのをやめて、足踏みであるセンテンスを表現することを求めても、すぐにあるルールが確立してしまう。つまり、どれを表現したのか、すぐにわかってしまうのだ。それでも、複数の人間が同時に思い思いのやりかたで読むと、そこにはある種の音響が立ち上がる。
-----
『ウェアハウス』を観続けることは、この過程を体験することでもあった。あ、それこそ3回目の『ウェアハウス』からごろっと動いた印象があったな。その3回目のゲストは、巻上さん、松重さん、篠井さん、ヨタロウさん、純ちゃんだった

■スズカツさんと巻上さんといえば
ビル・ヴィオラ展を一緒に観た友人が「P3でやったデヴィッド・シルヴィアンとロバート・フリップの展覧会(『REDEMPTION - 贖い』1994年)思い出したー」と言ってて、しばしP3の話題で盛り上がったんだった。あああこれ逃しちゃったんだよーいいなー

■P3というのは
ここです。
当時は東長寺講堂を拠点に活動していました。面白いスペースだったなあ。巻上さんとスズカツさんの『マインド・キング』を上演したとこでもあります。
こちらにディレクター芹沢氏のインタヴュー

■お寺って
結構面白いことに開放してますよね。おおらかと言うか。本門寺なんてシティボーイズに敷地貸しちゃうくらいだし(笑)

■面白いベースキャンプと言えば
大森にあったレントゲン藝術研究所を思い出すんですが、椹木野衣さんが最近こういうの出してて。
『美術になにが起こったか ―1992-2006』椹木野衣
まだななめ読みしてる状態なんだけど、レントゲンのことも沢山載ってる。椹木さんのキュレーターデビューはレントゲンでしたね。
飴屋さんとの往復書簡は『2-:+』#01の再録だったのがちょっと残念

****************

マイ苦こと原宿氏からバトンが来たよ。お題はスズカツさんです。……あの、すずかつさんてなるとホント面白いこと書けないんですすいませんすいませんもう罰ゲームです羞恥プレイですそれでもいいのなら。

■■■ [指定型★バトン]のルール ■■■
◆廻してくれた人から貰った『指定』を『』の中に入れて答える事。
◆また、廻す時、その人に指定する事。

●最近思う【スズカツさん】
しまりす

●この【スズカツさん】には感動!!!!
いつでも感動してますよ……

●直感的【スズカツさん】
最近吉野さん@eyに見えて見えて

●こんな【スズカツさん】は嫌だ!
「ありがとう広島!I LOVE YOU!」とか言うスズカツさん(ブログ参照)
あー、あと女装?いやあれはあれでかわいかったな…(毒されてる)

●好きな【スズカツさん】
なんでしょうねえええ
しまりすなところかな
あと言うべきことは言って、言わないでいいことは言わないところ。ここらへんのさじ加減て微妙なのですよ

●この世に【スズカツさん】がなかったら・・・
やー、もうホントものっすごい影響受けてるので(躊躇なくこう言う程ですよ…)
今とは違う人生を送っていたことでしょう。
って、たらればはなしで行こうよこういうのは!(泣)

●次に回す人、6人(『指定』付きで)
まわさねえ。と言うか、やってみたいひとは自分でお題を決めてやってみよう!(丸投げ)



2006年12月09日(土)
『the IKKAKU LIVE』+『ビル・ヴィオラ:はつゆめ』

『ゲルマニウムの夜』『the IKKAKU LIVE』@一角座

ここんとこ上野に来ると必ず雨が降る。ゲルマは何回目だ?(笑)寒い時期に観るのがまたいいんだよねー。

上映後に寺島しのぶさんと、『赤目四十八瀧心中未遂』原作者、車谷長吉さんのトーク。司会は『赤目〜』監督の荒戸さん。車谷さん初めて拝顔したのですが、ええ、こんな明るいおっちゃんがあんな重量級な話を書いていたの!?とビックリした…喋りも軽妙、ちょっと高めのハスキーな声。“長吉”と大書された法被とジーンズ、スニーカー姿で身軽に出てこられました。寺島さんからの読者カードを受け取った日付もしっかり憶えておられた。単行本発売後、1週間もしないうちに届いたので驚いたそうです。

公開当時いろいろ聞いたエピソードの他にも、瀧での撮影がとても大変だったこととか(あそこに登るには走って45分だそうだよ…そこをスタッフは機材担いで連日登り、谷に落ちそうになり乍ら撮影したそうですよ…)、皆楽しそうに思い出話。撮影期間が長かったので、大西さんの顔立ちが変わっちゃってねえ…って話もしていた。

寺島さんは相変わらず素敵であった。ブーツの踵が、今シーズンよく見掛けるタイプのやつで(あれ何て言うの?ピンヒールくらいの細さだけど下駄みたいに幅があるの)格好よかったなー。

最後は大森監督も出てきて挨拶、4人での撮影会があって終了。『赤目〜』、またスクリーンで観たかったが、今日はハシゴなのだ。後ろ髪ひかれつつ映画館をあとにする。

****************

『ビル・ヴィオラ:はつゆめ』@森美術館

以前はナム・ジュン・パイクのお弟子さんと言う知識しか持っていなかったのですが、NINのフラジャイリティツアーで映像が使われているのを観て、改めて興味を持ちました(DVD『AND ALL THAT COULD HAVE BEEN』でその様子を観ることが出来ます)。日本では初の大回顧展。

3〜4セクション(失礼、6セクションでした)、展示作品は15。タイトルにもなっている『はつゆめ』は通常の展示では観られません。特別上映会はあと1回あるけど、既に受付終了とのこと。残念…。

ボリューム満点の展示です。閉館迄の3時間いたけど観終わらなかった!じっくり観るには5〜6時間かかるって聞いていたけどホントだな…。閉館時間が迫ってきて、いちばんの目当てだった『ミレニアムの五天使』を駆け足で観る羽目に。よりにもよってこの作品が最後のセクションだったー(泣)『ベール』は映像がうまく重なった瞬間を観られました。1割くらいのチャンスじゃないかな。勿論重ならない部分も作品ですし、経過あってこそのものですが、時間に追われて観た状況を考えるとラッキーでした。

ハイスピードで撮影され(81倍だったりする)、1作品10分〜1時間近くある映像作品ばかりなので、チラ観は出来ない。パッと観ただけでは静止画像と思ってしまうものもある。81倍のところはしばらく他の展示を観てから戻ってきて「はうあ、動いてる!」とニヤニヤすると言う鑑賞方法もあります(笑)

キリスト教の要素も濃く、宗教画に見えるものや、宗教的なモチーフを扱ったものも多かったです。生きる人間の一瞬を切り取り、そのスピードを変えて観ることで、人間の記憶の曖昧さ、感覚の不確かさを振り返る。感情の動きも、それに伴う表情の変化も、違うスピードで観ると腑に落ちることがある。例えそれが知りたくないことであったとしても、だ。認識の速度も変わる、と言うことか。

暗闇のフロアに入るなり、大画面と沈黙、その後の大音響で迎えてくれる『クロッシング』(ここであっと言う間にヴィオラの世界に引き込まれる!)、ハイヴィジョンの絵画のような『アニマ』、為す術のない巨大な力に晒された人間の一瞬を切り取る『ラフト/漂流』、そして水と言う名の空を舞う人間たち『ミレニアムの五天使』。どれも衝撃的に記憶に刻まれるものばかりでした。時間が経って忘れたと思っていても、数年後に夢に出てきたりするかもな。

そして今回の展示環境を観て、フラジャイリティツアーでの上映形態が、ヴィオラの作品の世界観を活かした効果的なものだったんだなあと改めて思いました。ただイメージ映像を流すだけの状態にはせず、ヴィオラの展示方法を熟知した上での手法だったんだろうなと…。1×4.5、3×4.5、1×4.5mくらいの液晶スクリーン3枚(イメージとしてはこんな感じ。中にもいろいろあるよー)を使っていたんですが(採算度外視ですなあ…)あれってどこ迄ヴィオラが指定したんだろう。トレント自身がかなり手掛けてそうな感じもしましたが…。ここで使用された映像は全てツアー用のオリジナルなので、今回の展示プログラムにはありませんでしたが、実寸で観てみたかったな。

さて、リピート必至です。いつ行こうかな…年内に行けるかな……。ICCでやってる『ビル・ヴィオラ ヴィデオ・ワークス』も行きたいよー。

ちなみに時間帯によって大声で騒ぐ観光客の集団とかちあいます(苦笑)5.1chサラウンドを駆使した音響も重要ですので、タイミングは大事だな。こればっかりは運ですけどね。22時迄やってるので、ひとが少ないと思われる平日夜がオススメかな。もしくは朝早く。

美術館を出た後、セットになっている(?)52Fの展望台へ行きました(美術館は53F)。雨模様だったため雲が多くて夜景が見えません(泣)ひいー、雲が足下を流れている。風も強いのですごい勢い。東京タワーの先端50mが雲に隠れて、そこでポッキリ折れたみたいに見える。晴れた日だとすっごい綺麗なんだけどなー。残念!



2006年12月08日(金)
『棚の隅』

Movies-High 7 特別プログラム『棚の隅』完成披露上映会@東京国際フォーラム ホールD1

お誘い頂き行ってきました。有難うございます!

いつの間にやらMovies-Highも7回目、最初の頃は近所の映画館でやっておりましたが、今ではフォーラムなんですねー!ニューシネマワークショップOBの門井監督、劇場公開長編映画デビュー作だそうです。

連城三紀彦原作の『棚の隅』。いい作品でした。少ない人数でしっかり演じられた役を、しっかり丁寧に撮っているなあと…ずん、と来るけれど、ほっ、とするようなラストです。来年3月17日から、シネマアートン下北沢で公開されます。

上映終了後、出演者と監督の舞台挨拶とトークがありました。常日頃から「製作費の大小は関係ない。魅力的な作品は迷わず出る」と話している大杉漣さん(NCWの講義でもそう話したそう)に、監督が「自分が作る時は出て頂けますか?」と出演依頼をしていたそうです。

漣さんの仕事っぷりを見ていれば判りますが、実際それはとても大変なこと。このトークでもそれ故の厳しさが随所に現れており(口調は柔らかいけど結構キツい提言もしておられました)、だからこそあの出演本数、役の幅広さなんだろうなと思いました。

でも楽しい現場だったようですよ。子役ちゃんと沢山遊んだり、ロケ先の商店街のひとたちと仲良くなっていたようです(笑)そうそう、このトーク中、漣さんはずっと子役ちゃんに注意を払っていて、眠くなったり飽きたりしないように巧く話題を振っていました(しかしこの子役ちゃんも随分しっかりしたかわいいコだったよ)。そして最後の挨拶(「小さい地味な作品ですし、至らないところも多いと思います。しかし皆さんが観てくださってこその映画ですので、この作品、門井監督をどうぞ宜しくお願いします」と言ったようなこと)も流石漣さん…と思いました。

そうそう久々に榊くんを観たけど、恰幅良くなりましたね…いい意味で。役の幅が拡がったような感じがしました。スーツが違和感なく似合ってる!あの髪型も似合ってた。実はエンドロール見る迄気付かなかった程の化けっぷり。見掛けだけじゃなくて、身にまとってる雰囲気もかなり変わっていたよー。渡辺真起子さんも格好よかった!内田量子さんは映画出演2本目、初主演とは思えない貫禄でした。舞台観てみようかな。



2006年12月07日(木)
『トーチソングトリロジー』楽日

■ジェイミ終了後
ほうほうのていで帰宅して、おふろでガーと寝て(結局また寝ている)何となくシアテレつけたら『はたらくおとこ』やってて、それ観乍らうとうとしてたらすんげーうなされた。長塚くんのバカー!(言い掛かり)

■ところで
この「ほうほう」って何。と調べたら「這う這うの体」って書くんだね!成程ー!(学習)

■で、
翌日観た『トーチソングトリロジー』で、ラジオのDJの声が妙にエロい美声だったのであれーと思ったら、池田ナルシーでした。いやあ、ステキな声ですわねえ

■ところで
来年の阿佐スパの新作、「あの男たちが再集結!」とかって書かれてましたが、どの男たちですか。勝手に4〜5人予想してますが、当たってますか(と言いつつ書かない)

■まー
しばらくはこの体調が続くんで、慣れるしかないな

****************

『トーチソングトリロジー』@PARCO劇場

いつの間にやら楽日ですわよ。結局楽日しか観れませんでしたわよ(泣)

はーそれにしても保湿液のような作品でした。じわーっとね。心にうるおいがねー。まあうるおいだけでは済みませんが。でも人生こんなもの。困難はいつでも付きまとう、しかしそれにはちょっとした滑稽さも付いてくる。愛している、でもまだ充分じゃない。充分になったら?死んじゃうんじゃないかな。

映画化もされており、名作中の名作として知られているものですが、それを“ニュー・スタンダード”シリーズとして上演する意義みたいなことをちらっと考えました。名作なのは周知。何故名作なのか?普遍性があるからだ。

初演された80年代はゲイがやっと自分のことを語り出した、語れるようになってきた時代だった。その後AIDSの存在が大きく影を落とし、また新しい壁が出来る。環境はどんどん変わる。それでもこの作品が現在に伝えるものは沢山あり、だからこそ多くの観客に愛されるのだと思う。

50、50、70分の3幕。膨大な台詞量。しかし体感時間は短かった。会話の中に自分を見付け出すことが出来るからだ。セクシュアリティのことだけではなく、愛しているひとのことを思う、求める気持ちには共通するものがある。

しかしこの会話に乗り切れなければかなりツラいんじゃないかな。台詞を操る役者の力量をかなり頼りにするものだと思います。その点では、篠井さんと木内さんがズバ抜けていました。アランとローレルがちょっと見えづらかった。かわいらしくN.Y.のゲイたちに愛されたアラン、しかしそれには売春も含まれる。自分を家族として迎え入れようとしたアーノルドに対し、アランはどんな思いを持っていたのか。そして愛するひとが何故かゲイとバイばかりになってしまうローレル。彼女がアーノルドと会うことにした思いの裏にあるものは?そこらへんをもう少し明瞭にしたかった。

その後アランはホモフォビアの若者たちに無惨に殺される。舞台上ではそれは描かれず、第3幕でアランの不在を不思議に思う観客に、さりげなく会話上で伝えられる。アーノルドは母親に、アランがどんなふうに死んだのかを伝えていない。信仰や慣習、そしてそれを信じる自分にしっかりとした意志、自信がある母親とアーノルドはなかなか解り合えない。しかしふたりの間には親子の愛情と言うものが確固としてある。言い争いは、互いが「自分の人生から出て行ってもら」いたくない故だ。口論は熾烈を極める。互いを拒絶せず、とことんやりあうからだ。

終盤、アランがどうやって死んだかを知った母親がある言葉を口にする。ここで、ほんの少し前進が見られる。

ふと『イヌの日』の台詞を思い出した。「だって、お母さんだよ!」。現代は、この言葉すら不確かだ。それでもそんな愛情を信じている、信じたいと思い続ける気持ちがこの作品の普遍性に思える。

そして字面にするとヘヴィーなこのストーリーは、舞台上では陽気だ。アーノルドの闘いを笑顔で観ることが出来る。その笑顔は、何もかもを乗り越える意志を持った笑顔だ。圧巻だったのはバックルームでのセックスシーン。照明、音響だけであの場を見せ切る演出は見事だったし、実に情けない、不様だけれど何故か笑える、顔も見えない相手とセックスしながらも陽気に振る舞う、そしてバックルームを出た後に、姿勢を正してゲイバーを後にする、たったひとりきりのアーノルドを演じた篠井さんは素晴しかった。これが今、日本の劇場に存在するアーノルドなんだ。

さとしさんもあの情けなさがハマッていたし(いやー憎めないねこのキャラは!パートナーはたまらんだろうがな…)、壮絶な幼少期を過ごしているのに、ドライでい乍ら不思議と諦観が感じられなかった(そうなる迄には本当にいろいろあった筈なんだ、彼は)デイヴィッド役の黒田くんも素晴しかったです。

スズカツさんの演出はますますシンプルになっていますね…。それが今回かなり効いていたと思います。見えないシーンでこちらが何を想像するかも大事。デイヴィッドのリクエスト曲がラジオから流れた時、ダイニングにいるアーノルドの姿は見えない。母親はそっと部屋を後にする。戻って来たアーノルドは煎れたお茶を持ち、笑顔で部屋に入ってくる。

ダイニングでアーノルドはどんな顔をしていたのか。それは具体的には見えないが、誰の心にも同じような表情が浮かんだのではないだろうか。

第3幕は6月で幕を閉じますが、12月に観れてよかったな。年末にいいものを観た。エミちゃんのピアノと歌もよかったです。ミュージックファイルがCDとして販売されていたので買っちゃった。

アーノルドの衣裳かわいかったなー。白いルームシューズに長い耳がついてるの。うさぎだー。パジャマもかわいい。部屋に置いてあるものも、シンプル、上品で、ちょっぴりガーリィ。

そうそう、楽日だったのでカーテンコールも微笑ましいものだったのですが、篠井さん謙虚過ぎ(笑)主役なのに!

****************

■チラシいろいろ
『写楽考』本チラ、『欲望という名の電車』速報ゲット

■『写楽考』
チラシの裏に、上演台本作成に関してスズカツさんがことわり書きをしています。うんうんこういうのは言っといた方がいいと思う



2006年12月06日(水)
おおきくなってかえってきたぞ〜

JAMIE CULLUM@SHIBUYA-AX

いやあ、もう絶不調でどろどろでして立ってるのがやっとでしたよーい。あーマジでやべーなこれ。

でもライヴはすごくよかったのー。ジェイミはちっちゃいままだけど、会場はおっきくなりましたー。そして激混みでしたー。見えねーぞー。しかしジェイミはグランドピアノの上に立ってくれたりしたのだった。そして髪型が爆発しておった。よって頭は見えやすかったですよ(笑)

ずーっとやってたワールドツアーが、この東京2daysでようやく終わるとのこと。6月に観た時と比べると、ソロよりもバンドでの演奏でガッツリ魅せる曲が増えていたように思いました。カヴァーメドレーではマドンナの曲も!「I COULD HAVE DANCED ALL NIGHT」では女のコを3人ステージにあげてパーカッション演奏させたり、日本語も前回より沢山喋ってたかな。

ピアノの音がちょっともこもこって感じの鳴りだったのはAXのせいなのかな。これはちょっと残念。しかしジェイミはとてもかわいい、ひとなつこい、しかしひとに厳しいステージを見せてくれました。見掛けはかわいいけど骨太な声と演奏でした。

****************

■最近知ってビックリしたこと
『こまねこ』のねこちゃんて女のコだったのね…ずっと男のコだと思ってました……ご、ごめ……



2006年12月04日(月)
There goes my hero Watch him as he goes There goes my hero He's ordinary

FOO FIGHTERS@日本武道館

-----
セットリスト
01. ALL MY LIFE
02. MY HERO
03. BEST OF YOU
04. TIMES LIKE THESE
05. UP IN ARMS
06. LEARN TO FLY
07. STACKED ACTORS
08. BIG ME
09. DOA
10. GENERATOR
11. THE ONE
12. HEY, JOHNNY PARK!
13. MONKEY WRENCH
Encore
14. BREAK OUT
15. COLD DAY IN THE SUN
16. EVERLONG
-----

ち゛こ゛く゛し゛た゛(バタリ)門をくぐった辺りで「ALL MY LIFE」を聴く。アリーナはこっちでーすと言う係のお兄ちゃんの指示に従って向かった入口で「ここからアリーナへは入れません」と言われる。おいー!「MY HERO」終盤から入れました。Cブロック。ウドーさん仕様か結構余裕のある詰め込み方で、快適に観れました。今弱り中なので助かった…。思えば武道館でスタンディングって初めてだ。

初の武道館と言うこともあってか?『IN YOUR HONOUR』中心ではなくベスト選曲でした。「THE ONE」もやってくれて嬉しかった!音のバランスはイマイチ。武道館だから仕方ない。でも武道館、はやはり特別。ここでフーファイが演奏してるなんて、それを観られるなんて、とても嬉しい。

音のバランスと言えば、やはりクリスが面白いんだよね…気になるリフを奥ゆかしく(笑)沢山弾いてる。ここらへんもちっと大きく聴こえたらよかったな。

8年前の中止公演の思い出話をするデイヴ、よく憶えてるねー。トイレから出られなくなったって話(笑)何だかしみじみしちゃった。丈夫そうに見えて結構身体弱いですよね…。と言うより、やってることがタフ過ぎる。よく身体ついていくなと思うもん。働き者です。このひとはセーブって言葉を知らんのかって思う(笑)すごい、やっぱりすごいよ。

いつも笑顔の印象があるけど、その笑顔がどういう経緯で出ているのかってことを、このひと見てると時々考える。でもその笑顔は、周りのひとをも笑顔にする力がある。

あのじさんが書いてたけど、ホント、「感謝」って言葉が浮かびます。そんで「まだ、大丈夫」ね。この大丈夫にはいろいろな意味があるのですよ…うまく説明出来ないけど。

あー何だかしみじみしちゃって具体的なことが何にも書けないや。デイヴ力任せに声出してたので、大阪でもちゃんと声が出るか心配です。テイラーのヴォーカル曲が増えてたりして(笑)や、でもテイラーの歌もいいよね!そしてネイトがいるとホント安心します。ヴォーカル以外はものっそい安定感のある演奏です。や、でもその安定感のないヴォーカルが「生きてる」って感じで魅力的だとも思う。生きてる歌。

いいライヴでした。今度は武道館10日間やるってよ、客は100人だって(笑)



2006年12月02日(土)
サモ・アリナンズ プロデュース『昔の侍』

サモ・アリナンズ プロデュースNo.24『昔の侍』@本多劇場

3週連続で本多、しかもまたポンチさんに遭った。被ってる被ってる。

まあ勝手な話なんですが、フーファイの翌日にサモアリを観ると言う、何だかいろいろ考えてしまう2日間でした。倉森さんを失ったサモアリは、小松さんが続けて行くと言っている。「サモアリはやめませんよ!」

ズバッと言ってしまうと、笑って笑ってああ何も残らなかったね、と言う芝居を信条とするサモアリに、倉森さんの死は想像を絶する程のダメージがあったと思う。相棒、友人を失くしたと言うことも勿論だが。もうこれからは、以前のように笑えないのではないか。どんな顔して観ればいいんだろう。何も考えず、目の前で起こる芝居だけを観るのが礼儀だろうけど、そんなことを礼儀と思うのも失礼だ。

こんな自分勝手な不安で悶々としていた観客に、千葉さんが憎い、そして優しい台詞を書いてくれていた。「もう1年か、長いようで短い、短いようでやっぱり長い」「これからも生きて行くぞ!」

ちょっと泣いた。今回くらいは許してよ。今回ばかりは何も残らなかったとは言えない。と言うか、残させて。

と言いつつツッコミますが、あの、サモアリの芝居は全ての伏線に意味がないと思って観ているので、ひろたろうとなおじろうの区別がつきませんでした。ええとこれ結局同一人物なんですか?説明あったっけ?

お手並み拝見のオクイさん演出は、まっとうに格好いいシーンがあって(金子と半五郎親分のチャンバラのとことか)おおいサモアリで格好いいと思うとはとビックリした(笑)

出演者は皆事故みたいな役者さんばかりなのでもうおかし過ぎました。笑い過ぎてこめかみ痛い。そしてあのまっすぐな目で見つめるあのコ(笑)が久ヶ沢さんにソックリだったんですが…お、お子さん??(注:あくまで推測ですので)宿題がんばれよ!(笑)



2006年12月01日(金)
FOO FIGHTERS ACOUSTIC+小ネタ

FOO FIGHTERS ACOUSTIC@東京厚生年金会館 大ホール

東京での単独公演は8年振り。ちなみにその時のツアーではスタート30分でデイヴがダウン、そのまま中止になって半額払い戻し組でした…今はもうない赤坂ブリッツでのことでした。フェスやショウケースはあったけど、単独公演は本当に久し振りです。

ひとりで出て来たデイヴ、「8年振りなんだよ、本当に久し振りだね〜」とまず挨拶。リラックスした雰囲気、でも緊張感のあるライヴでした。とてもとてもいいライヴ。本当によかった。思い入れもいろいろある上に、いい歌、いい演奏、心に残るMC(殆ど聞き取れてなかったと思うけど)。何だか胸がいっぱいになりましたよ…。

編成はフーファイの4人+ペトラ・ヘイデン(vl、mandolin、vo)+ドリュー・ヘスター(perc)+ラミ・ジャフェ(key、accordion)+パット・スメア(g)。皆さんアコセットだからか自分なりのフォーマルな格好でした。デイヴのジャケットは「背広?」てなもんです。で、背広なのにジーンズの膝にバックリ穴が空いていた(笑)ペトラのドレスかわいかったな。パンツ見えそうでドキドキしました(笑)和気藹々なステージ上、君ら吉本かと思うほどボケツッコミも絶妙、効果音も自前で出します。ドリフでもあるか?

-----
セットリスト
01. Razor
02. Over And Out
03. On The Mend
04. Walking After You
05. Marigold
06. My Hero
07. Next Year
08. Another Round
09. See You
10. Cold Day In The Sun
11. Floaty
12. Big Me
13. Skin And Bones
14. Times Like These
Encore
15. Friend Of A Friend
16. Best Of You
17. Everlong
-----

フーファイターズを初めて聴いた時、何にいちばん驚いたかと言うと、ニルヴァーナではドラマーだったデイヴが全てのソングライティングを手掛けていたことでも、全ての楽器を演奏していたことでもなく、「唄えている」ことだった。技巧派ではない。喉に負担のかかる唄い方だと思う。実際コンディションを崩し、声が出ていないライヴも何度か観ている。しかし歌がまっすぐ伝わる。歌にのせた思いを躊躇なくまっすぐに伝えられる声を出すひとなんだと思う。

「Best Of You」で、まさにその歌が聴けた。リリースされたばかりのライヴ盤『SKIN AND BONES』(素晴らしい!)で既に聴いていたこの弾き語り、どういう風に曲を始めるか、どんなふうに唄うのかを事前に聴いて知っていて、心の準備をしていたのに、涙がどっと出ました。唄い出した瞬間空気がビリッと震えて、デイヴの声がそのまま頬に当たったような気すらした。

スタートした経緯が複雑だったので、良くも悪くもこのバンドには謙虚さを感じていた。デイヴの人柄もあるんだろう。インタヴューで「中くらいの会場で、中くらいの観客に愛されながら続けていけるのがいいな」と言っていたことも憶えている。

しかしここ迄来た。バンド誕生の背景がどうとかはもう関係がないような気がする。いい曲をいい演奏で、まっすぐに伝える力を持ったバンドだからここ迄来れたんだ。「Marigold」がセットリストにあることも、デイヴが初めてクリスとカートに会った時のことをゆっくり話して聞かせてくれたことも、ああ、もうこのバンドがデビューして11年も経ったんだ、と感慨深いものがありました。ステージ上にパットがいることも。また一緒に演奏している姿を観ることが出来るなんて思ってもいなかった。

てか、パットよく来たよね…飛行機嫌いじゃなかったっけ…(笑)本国での編成と同じメンツで来てくれて有難う!

通常のロックな4ピースではない楽器編成と、それに対応したアレンジで、曲そのもののメロディや構成の魅力を再確認出来ました。物凄くバランスのとれた曲ばかりだな…。ペトラがヴォーカルをとった「Floaty」、すごくよかった。初来日の時、これデイヴが裏声で唄ったんだよね(ハッキリ憶えてるよ!)。その時女声でも合いそうな曲だなあと思ったので、実際に聴くことが出来て嬉しかったです。ペトラ、「Marigold」のヴァイオリンソロも格好よかった。

そして、メロディは勿論いいんだけど、アレンジって誰がどういうふうに関わっているんだろうとも改めて思った。今回のアコースティックヴァージョンを聴いて、いろんなアレンジにすんなり馴染む、柔軟な曲が多いんだなあと感心したんですが…。ええと、何でそう思ったかと言うと、じ、実は私『ONE BY ONE』迄ギター2本要るか?と思っていたのです(暴言)。クリス・シフレットの存在ってデカいんじゃないかなと思った…。

やーもうほんっと久し振りでごめんねーまたすぐに来るよー今度は6ヶ月ツアーやるからねーなんて言ったもんだから大ウケの観客に喰い付かれて嘘です!6回です!とか言っていたデイヴさん。今度はアコースティックとロック両方をひとつのショウの中でやりたいな、とも言っていました。このひとやるって言ったらホントにやるからなあ。時々忘れるけど(笑)今度は早めに来てね。さて3日後のロックセットはどうなる。とても楽しみ。

****************

■SOIL &“PIMP”SESSIONS LIVE IN AUTUMN@LIQUIDROOM ebisu
11月30日に行きました。見掛けは文系だけど音を鳴らすと体育会系。ゲラゲラ笑って観ていても一瞬「あれ、ひょっとしてマジで格好よくね?」となること数回(主に社長に対して)。丈青+秋田ゴールドマン+みどりん=JAMはキレキレ、レコーディングもしているそうなのでJAM名義で音源が出ることもあるかな。秋田さんが格段に巧くなってたような感じがしました。
音は格好よくバカ度は高い、いつ迄やれるか判らない体力勝負の演奏。こりゃ当分は観ておきたいな

あ・か・ほ・りーーーーー!!!!!
-----
『殺人者』@東京グローブ座
2007年2月19日(月)〜3月11日(日)
作・演出:赤堀雅秋
出演:三宅健・石田ひかり・MEGUMI・中山祐一朗・野中隆光・日比大介・黒田大輔・赤堀雅秋・みのすけ・松本紀保・大谷直子・秋野太作
-----
願ったり叶ったりがまた来たよ!しかもにゃきゃやまさんが出る!おいおいおい、チケットとれるのかい…が、がんばろう、がんばってとれるものなら…。
今書けなくてうんうん言ってるのはこれの脚本なんですかね。それにしても意気込み丸出しのこのタイトル…(笑)楽しみ過ぎる……