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2004年07月31日(土)
『藍宇 LAN YU ―情熱の嵐』

『藍宇 LAN YU ―情熱の嵐』@新宿武蔵野館2

その道のエキスパートに連れられて(笑)初日に行ってきました。

Web上の小説が話題になり映画化されたものだそうです。香港資本。天安門事件前後の北京で、高級官僚の息子(おっさん)と、彼に身体を売る苦学生の話。おっさんはまあ結構な遊び人ですが、仕事も出来る。ちょっとやばいビジネスにも手を出してる。階級とか家の慣習に縛られてる部分もあって、学生ちゃんとは遊びのつもり…つもりと思ってるんだけど、なんかこーそれだけでは済まされないものも感じている訳です。

で、捨てたつもりが天安門に学生ちゃんが行ってると聞くと心配で、車で駆け付けちゃったりして(車で行くなよ!危ないよ!)「もうお前を離さないぞ〜」みたくなるんだけど、やっぱり社会的立場みたいな保身もあってか「俺結婚するから」とか言ってまた別れちゃって、でもうまくいかなくて離婚しちゃって。くっついたり離れたり。

あーもうじれったいんじゃ!でもおっさんの心情が曖昧になってるところが面白かった。結局ゲイなのかストレートなのかとかこのおっさんはどうでもいいんだろうと…相手が藍宇(学生ちゃん)だったからなんだろうと。その反面、体面をやたら気にしている素振りもあって、でもそれは環境によって培われたものなんだろうなあと…本人の資質云々と言うより。そういうのがちらちら見えるので、バサッと「ああっ世間体ばっかり気にしやがって!」って言えないんだよね…。切ない〜。

可哀想な結末なんですが、最後のおっさんのある種清々しい表情にはジーンときた。でもそれでよかったのかおっさんよ。

おっさんおっさん言ってますがこのおっさん、格好いい!何故だ!パンチパーマみたいな髪型なのに!くまっぽいのに!コメディ顔な感じもしますが、な〜んか影がある。渋いよ!バックショットが語ります、いい背中です。フー・ジュンさんと言う役者さん。『インファナル・アフェア』に出ているらしいので気になります。

藍宇役の役者さん(リイウ・イエくん。くん付けで呼びたくなる)もかわいかった。今度ハリウッド映画に出る予定らしいです。それにしてもこのコ(もうコ扱いかい)、誰かに似てるんだけどそれが誰かを思い出せない…誰だ〜!
(追記:ジェンヌに指摘されて気付く、高橋洋くんに似てるんだ〜!!!あ゛〜〜〜スッキリした!!えーとねえ3年前くらいの。これとかすごく似てませんか?この画像、『パンドラの鐘』でオズ役やった時と服装も近い(笑)しかし何故指摘されねば思い出さない自分よ…ふぁ、ファンなのに)

オリジナルのビデオも貸してもらった。おっさんが離婚することになる経緯や、時代背景(天安門事件後は建設ラッシュで事故も多かった)が詳しく出ているそうなので、こちらを観たらもうちょっとクリアになるかな。今回のバージョンはかなりカットされていた模様。

中国では上演禁止、出演した役者さんは5年間出国禁止になったそうです。え〜いい話なのに!て言うかそんなにエロエロでもなかったと思うのですが。ベッドシーンもかわいかったしなあ。もっと、なんつうかこう、ビガス・ルナ監督の撮るようなムンムン映画みたいなもんかと…(笑)

日本公開用の宣美もエロエロテイストが前面に出ていて、ストーリーをあんまり反映していないような。意図的に客層を絞っているような気がしないでもない。逆にエロを期待して観に行ったひとは肩透かしを喰らうかも知れません。



2004年07月30日(金)
最近もの

■『歌舞伎町のミッドナイト・フットボール ―世界の9年間と、新宿コマ劇場裏の6日間―』菊地成孔
+++++
僕の音楽にブルーズとセックスとダンス以外メッセージなんか無いけど
敢えて無理矢理探すとするならば、こういうことだ。
喪失に執着するな。喪失を受け入れろ。そして、受け入れたフリは一番止めろ。
「欲しかったけど手に入らなかった物」なんて、そんなもん幸福のシンボルじゃないか
+++++
そんな本。音感が発達したこどもたちに、ジャズの起源〜ニューオルリンズとランバルネにわかれわかれになった双子〜の話をする先生の話が面白かった、つうか全部面白いですな…。本人曰く「過去文字通り書き飛ばした」エッセイ・小説群にリアルタイムで解説を付けつつ進行させる構成。タイトルはこれに由来します、9年分の文章に、コマ劇場裏のホテルに6日間カンヅメになり解説を付ける。
内容的には過去読んだものが多いので新鮮味はないけれど、編集の力が大!ある意味スリリングなセッションを聴いてるような感覚も得られます、こわー。
あとやっぱ装丁がいい。なんか腹立つわ、こうオシャレだと(笑)

■『光は歌い 影は躍る 藤城清治の軌跡』藤城清治
私が物心ついた時には既に影絵作家の仕事1本になっていたので、人形劇時代の話が沢山読めて面白かった。
透過光と反射光の違いについての話が興味深い。東京都写真美術館で展覧会も始まったようなので行ってみるつもりです。多分これは実物観た方が納得がいく。そうなんだよこのひとの作品、画集になると当然印刷=反射光として観ることになるので、どこをどうやったらああいう色味が作れるのかとか判らない。勿論反射光で観てもすごいんですが。
それにしてもあの絵がカミソリ1枚で作られているなんて信じられない。カッターやトーンナイフも一切使わない。作業的にはカミソリの刃を剥き身で握って紙を切ってるだけ…うそやーすごすぎる

■『こんな私も修業したい! 精神道入門』小栗左多里
新刊見付けると迷わず買うようになってしまった。関西人ならでは?の鋭いツッコミと冷静な客観っぷりが面白いです。常にツッコミどころは探しておきたいものですな…。
瞑想、写経、座禅、滝、断食、座禅2、お遍路、内観の8セクション。悟りを開く=ある意味感情の幅が狭くなるって果たしていいことなんだろうか?作者の職業(マンガ家)は雑念や妄想があってこそなので、それじゃあ自分は悟りを開くってのは無理かも?じゃあ幸せになれないかも?ん、そもそも悟りを開くってのは幸せになるってもんじゃないのかも?じゃあ修行するって何?ってな展開。そうなんだよな…確かに。お遍路はスタンプラリーみたいにレジャーとして楽しめるけど、それって修行になってないんじゃ?とかね(笑)幸せになるって何なんでしょうねえ…

■『QRANK vol.7』
大森くんの企画ものフォトセッションが面白かったんですが、ガツンとやられたのは大杉漣さんのインタビュー。頭が下がります。とか言うと漣さんに「だからそれが違うんだって!」と怒られそうですな…

■『ガリク・セコ短編集DVD』
9月29日に発売だってー!ぎゃー!嬉しいいい!あの片足のくまにまた会える!



2004年07月29日(木)
THE ROCK ODYSSEY 2004 その2

THE ROCK ODYSSEY 2004@横浜国際競技場

レニーと永ちゃんの間にペッパーズ。セッティング間の諸注意アナウンスがおかしかった…そんなに細かく言わんでも。暴れん坊ばかりと思われているのか。まあ私もアリーナだったら爪も切って、サンダルじゃなくてスニーカーで、ピアスもなくしていい安いやつして行ってたと思いますが(笑)

■RED HOT CHILI PEPPERS

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セットリスト

00. (JAM)
01. CAN'T STOP
02. AROUND THE WORLD
03. MAYBE
04. SCAR TISSUE
05. BY THE WAY
06. FORTUNE FADED
07. OTHERSIDE
08. THROW AWAY YOUR TELEVISION
09. UNIVERSALLY SPEAKING
10. GET ON TOP
11. BRANDY
12. DON'T FORGET ME
13. RED HOT MAMA
14. LEVERAGE OF SPACE
15. PURPLE STAIN
16. CALIFORNICATION
17. RIGHT ON TIME
18. PARALLEL UNIVERSE

encore
19. UNDER THE BRIDGE
20. GIVE IT AWAY

**********************

当然1曲目が始まった途端に(「CAN'T STOP」だしね)アリーナはすごいことになってしまい、スタンドでもどっからか水が降ってきた。最初ポカリかと思ってぎゃーべたべた?と思ったけど水だったからいいや。

アンソニーはハイドパークでも着ていた白いスーツ。スーツだけどパンツの丈が短い。髪型は前髪パッツンのセミロング。いいんだもうこのひとのファッションセンスは俺ジナルなんだ…アンソニーだからいいんだ、もう慣れた。慣れてしまえばかわいいものです。とか随分なこと言ってますが、アンソニーは私のアイドルでカリスマで人生の師匠で…要は大好きなんですよう(笑泣)いやペッパーズは皆大好きだけどね。

それにしてもアンソニー、声が出ていない。最初は音響のせいかなと思ったけどそれだけじゃないみたいだ、調子悪そう。やたらドリンク飲んでるし、曲間に「気持ち悪いんで(?)ちょっと待ってて」とひっこんでしまったり。アリーナから観たひとによると、袖で酸素吸入してたらしい。加えてイヤーモニターの調子も悪いようで、何度も「聞こえな〜い」みたいなジェスチャーをしていた。

帰ってから知ったんだけど、前日の大阪でもアンソニーの声が出なくて、途中からジョンとフリーがキーを下げて演奏したそうだ。てことは横浜もそうだったのかな…絶対音感持ってないので判りませんでしたが(トホホ)。てことは途中ヴォーカルピッチがやたらズレたのも、キー下げたのにモニターが聞こえなかったからかな…。あ〜初見のひとはきっとアンソニーのこと音痴って思ったー!違う!音痴じゃないよー!(泣)

客も徐々に様子が変だなあと気付き出したか、盛り上がりつつも緊張感のあるステージになりました。よく思うんだけどこのバンドってスポーツのチームっぽいと言うか…短い時間の中でトラブルがあった時の対処の仕方とか、ひとりが不調だったら他の3人が全力でフォローしつつ自分の仕事はきちんとやるとか、そういうところが。特にフリーとチャドのリズム隊はアンソニーとジョンをよく見てる。フリーは援護に懸命だったか、いつもよりブッとんだベースは聴けなかったような。とは言うものの「RIGHT ON TIME」辺りは流石でした。

あとライヴだと「BY THE WAY」が高速になるので楽しい。アンソニーもラップの方は問題なく、切れ味鋭く格好よかったです。

中盤がかなり苦境だったようで、1曲ごとにフロントの3人がステージ中央に集まって相談。アンソニーの表情が随分険しい。思うように声が出ないことや機材の不調に苛立っているように見えた。が、その分暴れてましたな。すっごい動いてた。「DON'T FORGET ME」あたりはほんっと苦しそうで(ここらへんはもう心配で心配でスクリーンでアンソニーの表情ばっかり見ていた)がんばれーと思わずこちらも握り拳に(涙)

その反面ジョンが絶好調!いやーノリノリですわ、ニコニコですわ。ソロ「MAYBE」もやってくれた!「CALIFORNICATION」前にフリーとジョンがジャムってる時、チャドがいったんハケてアンソニーがドラムをとことこ叩くと言う珍しい場面も。終盤は何とか持ち直した感じ。「RED HOT MAMA」やってくれたのは嬉しかったな。

アンコールはフリーがトランペット吹いた。うわあ生で聴いたの初めてだよ、嬉しい!すんごい面白い音を出していたので、これ素では出せないよな、どうなってんの?と思っていたらジョンがエフェクターをいじっていたそうです。

で、「UNDER THE BRIDGE」。と言えば、ライター。次々と火が灯る。警備員がすっとんでいく(笑)この頃にはもう結構日も落ちていたので、綺麗だったー。いろんなひとへの追悼の灯りのようだ。お盆も近いしね(笑)何度聴いてもこの曲の影みたいなものは薄れないな。これからどんなに楽しいことがあったとしても、「i gave my life away」と思った時のことは忘れないんだろう。

オーラスは「GIVE IT AWAY」!キター!

「アリガトウゴザイマース!」とアンソニー。お大事にね…ゆっくり休んでね!「thank you for all!」とジョン。むちゃハツラツとしてました(笑)チャドもステージ前に出てきてくれた。

ハラハラした場面もありましたが、やはり地力のあるバンドなのでキメどころはしっかりキメてくれました。こういうのも含めて好きなんだけどね…このバンド見てると人生とは!とか生きるとは!とかついつい考えてしまう。いつ誰が死んでもおかしくないんだ、とかね。生き残るのは運か、役割か。本当は誰とも別れるのは嫌なんだ。

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その他。

■ごはん
お昼に台湾冷麺、夜にアジアンチキンライス。冷麺はもはや冷麺とは言えない程ぬるかったけど味はよかったよ。いいよいいよ冷やしてる暇もないもんな!チキンライスもウマかったですー。客少なかったからそんなに並ばずすぐ買えましたよ(…)かき氷も食べて祭りーて感じ

■ドリンクチェック
入場ゲートで持ってきたドリンクのチェックをしますと言うので何それ?どうやって?と思っていたら「係の目の前でひとくち飲む」だった。これは新しい、初めて遭ったチェックだったわ…

■ポール・ウェラーのG. 、B. はOCEAN COLOUR SCINEのふたり
だったそうで…クラドックさん!!ああウェラーだって観たかったさ!それを言ったらTHE WHOだって観たかったさ!キー!



2004年07月27日(火)
その2の前に

らもさん、酒やめたんじゃなかったのか…。

いやでも以前「『1滴も呑まなくなったってのは、アル中を完治させたとは言わない。たしなんで、適量でやめられようになった時が本当に脱した時だ』って医者に言われた」って書いていたことがあったな。たしなむ程度に迄なった、ってことだったのだろうか。あー、そういうことじゃない、そういうことじゃないんだきっと。やめるやめないとかじゃなくて。

『ぼくに踏まれた街とぼくが踏まれた街』が好きだった。『アマニタ・パンセリナ』も背筋を凍らせつつ笑い乍ら読んだ。これ、いろいろと参考になりそうだなって意味でも、熟読した憶えがあるな(苦笑)

『今夜、すべてのバーで』も、勿論。明るい悩み相談室やってた頃は、毎週楽しみにしていたなあ。

それとさっき連絡貰って…土曜日に観たお芝居でパーカッション演奏をされてた方が亡くなったとのこと。まだ学生さんだよね…すごく若いじゃないか。言葉が出ないと言うか…。

御冥福をお祈りします。



2004年07月25日(日)
THE ROCK ODYSSEY 2004 その1

THE ROCK ODYSSEY 2004@横浜国際競技場

横国行ったの、フリューゲルスvsマリノス以来だ…いつだそれ。もうフリエもありませんよ!(泣)正面入口に、当時はなかったカーンの手形レリーフがあったのでわーいと手合わせしたら、あっっっっっつい!!イター!!!きっと目玉焼き作れる。それくらい熱かった。暑いよ…もうまったり楽しもーってつもりだったので、昼過ぎから行きました。しかも定価で買うの悔しかったので、直前にヤフオクで定価割れしていたスタンド席を落とした。そしたら結構いい席で。ほぼステージ真正面、2ブロック目最前列。有難う有難う!5列くらい後ろに渋谷陽一氏がいた。にこにこしてた(笑)しかし夕方にはいなくなっていた。もっといい場所に移ったのかな。こういうひとってやっぱオールエリアフリーなのかしら。

以下おぼえがき。ペッパーズは当然別枠で。今セットリスト調べてます(笑)

■THE BLACK EYED PEAS
終盤を20分ほど。結構面白かった!vo. のおねーちゃん、歌激ウマ、声量大、せっくすぅい〜。ヒップホップ基本のファンク寄り?格好よかったです

■L'Arc~en~Ciel
知ってる曲ばかりだったのでそれなりに楽しめたんだけど、いかんせん音響が悪過ぎた。デカ過ぎる、バランスとれてない。サポートでkey. も入ってたんだけど、割れっぱなし。演奏以前の問題で、勿体ない気もしたなあ…vo. は多分モニターも出来なかったと思われる。ちょっと可哀想だった。それにしてもハイドはかわいいねえ(失礼)綺麗なひとだね〜

■LENNY KRAVITZ
このひとが本日の大将!
「ツァラトゥストラかく語りき(『2001: A SPACE ODYSSEY』のテーマ)」にのって(ROCK ODYSSEYとかけた?)あみあみ衣裳、フライングVを背負ったレニーが走って登場!しかもそのフライングV、全然弾かないで次のギターに替えた!(大笑)3曲目に「IT AIN'T OVER TILL IT'S OVER」!おお〜これはもうイントロドンで盛り上がる!
ホーン&コーラスをしっかり入れて、全編ファンクアレンジ。踊れる〜!
しかし、ああしかし。今回客層がバラバラなためか(英語が通じてないってもあるけどね…)、コール&レスポンスが殆ど出来なくて。それでも彼はメゲなかった!アンコールでは通訳を連れて来た!そして思いを伝えた!皆ジーンとした!拍手が湧いた!そしてレニーはステージを降りて会場を走り回った!しかもすごい距離を。スタンドから観てたらアリーナのひとなみがざざあ〜っと大移動するサマがすごかった…レニー本人の姿が見えなくても、あ、今あそこ走ってるんだな、と判る(笑)ああレニーいいひとだ!「ARE YOU GONNA GO MY WAY」と「LET LOVE RULE」でシメ。よかったよ〜〜!レニー、今回に懲りないでまた来ておくれよ!(泣)

ここで毒を吐きますが、ホンット今回のはオーガナイズがダメだったんだよ。ブッキングに愛がないって言うか…どのバンドも結構よかっただけにお互い気の毒と言うか。動員数のことしか考えてなかったのかなって言われても仕方がない。そのおかげで逆にがらがらだったけどな。レニーにしても、英語が通じない部分を差し引いても(…)客層が割れてなければもっと反応良かったと思うんだよね…。

■矢沢永吉
せっかくですので初体験。オープニングにバイク20台くらいブオーンとやってきてステージ前に整列!アリーナに向かってヘッドライトべかー!ひゃあーこんな演出初めて観た…す、すごい。生永ちゃんも観られたし、生マイクスタンド回しも観られたし、生タオル投げも観られたし楽しかったです。曲も…数曲は…知ってたし(笑)かき氷食べつつ、楽しく聴きました。永ちゃんも格好よかったが、ファン層も独特で面白かった



2004年07月24日(土)
『偶然の男』2回目、『真夏の夜のオリンピックの夢また夢』

『偶然の男』@スフィアメックス

はーい2回目ですよー。自分の頭を整理するためにも今回は概要を書いてみます。イコール以下ネタバレだらけです。未見の方はご注意を。

駅構内のアナウンス、雑踏のざわめきの中、中年の女性が乗車券を手に舞台に現れる。舞台にはベンチが4脚背中合わせに置かれている。内側2脚分が列車のコンパートメントと言う設定のようだ。席番を確かめつつコンパートメントに入ってくる女性。憂鬱そうな表情、でも身なりはきちんとしている。姿勢も美しい。席に落ち着いた頃、同室らしい初老の男性が入ってくる。男性は苦虫を噛み潰したような表情が地顔のようだ。疲労の色も見える。ジャケットの右ポケットには新聞が入っている。対面で座った時、女性の顔に困惑の色が現れ、暗転。

再び照明が点くと、ふたりが座っていたベンチには、男性と女性を型どった白いマネキンのような人形が置かれている。表面素材はプラスティックだと思われる。関節には球体が入っていて動くようになっている。表情はない。顔は型どられていない。

ふたりの役者が会話をするのは終盤の約10分弱。それ迄は、お互いのモノローグのみ。上演時間は90分。

モノローグで、ふたりの立場が判明してくる。女性=マルタは友人を亡くし、傷心の旅に出るところ。彼女は作家パルスキーの大ファン。いつでもパルスキーの書く作品に勇気付けられてきた。今日も彼の新作『偶然の男』のペーパーバックをバッグに入れている。そして、今目の前に座っている男性は、なんとパルスキーなのだ。マルタはファンであることを打ち明けようか迷う。バッグの中の『偶然の男』を取り出して読もうか迷う。パルスキーの作品に関しての思い出、死別した夫の思い出、デリカシーのない男友達への憤慨、そして亡くなったばかりの友人のことが彼女の心の中で語られる。

男性=パルスキーは次作で筆を折ろうと思っている。作家仲間や批評家の無理解に憤慨し、息子にはうんざりさせられ、娘が連れてきた恋人は背が高くボソボソ喋る50代の男。ああ、何もかんもが気に入らない。そのうち目の前にいる女性が気になりだす。何故彼女は列車の旅で本も読まずにいるのだろう?物思いに耽っているようだが?

ふたりは人形に話しかけるかのようにモノローグを扱う。自分の姿でもある人形に、目の前に座っている相手でもある人形に。シンプルに言えば、目に見える風景は人形=通常の情景、役者ふたり=登場人物の心情そのもの。自分と対話をし、相手に心で話しかける。本当は聞こえる筈がないお互いの心の声を、観客は聞くことが出来る。

終盤、とうとうふたりは人形をベンチから取り去り、実体と会話し始める。『偶然の男』を読み始めたマルタに、パルスキーは自分がその作品を書いた本人だとはまだ言い出せない。マルタは知ってるんだようパルスキーさん!(泣笑)そしてこの作家は駄文書きだなんて自分に唾棄するようなことを言ってしまう。しかしマルタは、彼の過去書かれた作品のいろんな描写を具体的に挙げ、決してそんなことはない、素晴らしい作家だと、穏やかに、しかし凛として反論する。そのうちマルタは「この作家は」と言うところを「あなたは」と言ってしまう。作家はハッとする。ふたりは苦笑し、そして穏やかに微笑む。女性は作家にサインを求める。作家は応じる。ふたりは、改めて会話を始める。その時にはもうふたりの声は聞こえない。音楽が流れ出し、ふたりは声を出さずに喋り出すからだ。観客は、ふたりの会話を聞くことは出来ない。それでも、きっとふたりの間には幸福な会話がなされているのだと、観客は何だかとてもあったかい気持ちになる。暗転。

うーわーええ話やー(泣)とまた泣く。おろろん

ああっ、概要だけで終わってしまったよ。でも概要書いてみて、自分はマルタ側にすんごい感情移入してるのが判りました…(赤面)またリピートするんでまだまだ考えますよ〜。今度はパルスキーの台詞にもっと集中して聞き入ってみよう。選曲の話(うわこれ絶妙!てのがあるんですわこれがまた)もまた〜。

あ、あとメモ。
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『審判』@スフィアメックス
2004年12月3日(金)〜5日(日)
原作:バリー・コリンズ
翻訳:青井陽治
演出:鈴木勝秀
出演:永島克
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これって加藤健一さんので有名なやつですよね。おわわわわ。

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『真夏の夜のオリンピックの夢また夢』@文化学院講堂

周防さんの学校の発表会。シェイクスピアの『真夏の夜の夢』翻案を1時間10分で上演と言うサクサク感に驚きです。で、またそれが巧い具合まとまってるんだー。きちんと大事なポイントは残しながらもきちんとアレンジされている。面白かったです。そして何げに厳しい一面も。あんまりにも人間界がダメダメなので、妖精王(イコール神って設定てことだよね)は人間を見捨てて嫁とアラスカに遊びに行ってしまう。もうほっとけ、お仕置きじゃあ言われてるよ人間!

美少年(お小姓ちゃん)のコがひとりになっちゃった解釈がさみしいわーと思いましたけども。元はオーベロンが連れてっちゃうんだよね、タイテーニアが寝てる間に。なんかこれでは最後ぽつーんとかなってましたよ。いいコそうだし、誰かあのコによくしてやっておくれよ!

あと照明の使い方が面白かった。この学校の校舎がまたいい〜感じの建物なんですわ。つたからまり〜の。講堂も勿論、歴史を感じさせる手触りのもので。この場所でこういう妖精と人間が共存してるような話を観られたのは良かったなあ。ご案内有難うございました。

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さー明日はウドーフェスですよー!さっき初めて『THE ROCK ODYSSEY 2004』と言う名称だったと知りました…ナミさんが「こんなに気合い入れないで行くフェス初めてだよ〜」と言っていた。ホントにな…。いや、ペッパーズはこの上なく楽しみにしてるんだよ!イベンターのやり方が理解出来ないんだよ。言いたいことはいろいろあるが楽しむのがいちばんですな、楽しんできます。



2004年07月18日(日)
『ロスト・イン・トランスレーション』+WIRE後日ネタ

『ロスト・イン・トランスレーション』@シネマライズBF

シネマライズは日曜日最終回が¥1,000だよ!と起こされて観に行く。全身筋肉痛です。日頃の運動不足がよく解る。あのね3kg減りましたよ!シェー!まあすぐ戻るだろうがね…(トホホ)じゃあWIRE2日フルで行けば6kg減ったんだろうか。それは無理か。

着いてみれば最終回でなくともこの日は一律¥1,000だったようです。なんでだ。同時上映されていた『こまねこ』がすんごくかわいかった。いずれ本編が出来るのかな?とても気になる。ぬいぐるみのねこがコマ録りしてるんです。タイトルまんまです。かーわいーのよー。

と言う訳で?夜遊び明けの茫洋とした頭で観ました。メインテーマになっていたケヴィン・シールズの新曲が良くてね。躍り疲れの身体に随分と沁みます。と言うか実はサントラがいちばんの目当てでした。トム(SQUAREPUSHER)やジザメリ、マイブラの音源もあり。不思議なことにイギリスもんメインのこれらが東京の風景にマッチしている。で、撮ってるのはアメリカ資本。これって何とも興味深いです。

そしてはっぴいえんどの「風をあつめて」がいいとこで使われてた。はっぴいえんどバージョンだけでなく、アイゴンのカラオケで迄聴けた(笑)ソフィア・コッポラ監督の人脈でしょうか、ヒスグラまわりがこんなに出てるとは知らなかったのでビックリ。HIROMIXはともかくなんでアイゴン迄!ロケハン的には、コッポラ監督が東京に来た時、普段遊びに行くところが多いのかなあ。あ、あとイケイケCMディレクター役がダイヤモンド☆ユカイ(田所豊)氏だったのと、おいおいそりゃないよの通訳さん役が竹下明子さんだったのにもビックリしました。そしてマシューは素晴らしかった(笑)

あ、あと音ネタでは、ビル・マーレイがカラオケで「MORE THAN THIS」を唄ったのがツボでした。

自分の知っている場所がぽんぽん目の前に現れる。『エレファント・バニッシュ』でも言われていた「世界でいちばん電力を消費する街」。やはり日本って、外国からすれば不可解な国なんだろうなあ。ちょっと裏路地に入れば閑静なお寺があったり、高層ビルの中で生け花教室やってたり。そういえば歌舞伎町のド真ん中にも神社がある。改めて考えると不思議な光景だ。言葉だけではなく景色とか空気とか、そういうものもトランスレーション出来るものではないなあ。

とは言うものの、ひと同士のコミュニケーションは言葉を使わなければならない。難しいものです。日本人的にはほろにが〜いところもありました。逆もまた然りなんだろうけどね。野田秀樹さんの「イギリス人は英語が言語のオールマイティだと思っている。だから台詞重視」、野村萬斎さんの「英語では“audience=聴衆”、日本語では“観客”と言う意味がイギリスに行ってよく解った」って言っていたのを思い出した。

ビル・マーレイ、スカーレット・ヨハンソンのふたりは良かった!困惑しっぱなし、でも帰れない、きっとこの国のことは好きになれないし、だからと言って母国に帰っても問題は山積み。家族のしがらみや将来の不安。それでも帰って行くことに安堵もある。この切ない感は沁みました。

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■運動会か
バムやんは捻挫ですんだみたいですね…よ、よかった。あと2日目に松葉杖ついたイシイくんの目撃情報があるんですがマジですか。なんでこんなに体育会系なんだWIRE

■ビタル
ラストの「CHIME」拾いました。12分。結構音いい!どなたか存知ませんがありがとー!「アリガトー、thank you very much, アイシテイマース、アイシテイマース」「thank you everybody, cheers, thanks, アリガトー」だって、な、泣ける…。おつかれっした!また会う日迄元気でね!



2004年07月17日(土)
WIRE04

WIRE04@横浜アリーナ

頭を冷やすどころか頭がからっぽに〜。初WIREです!イシイくんとDERO間違えてぎゃーと言う程テンパッてました、ダメじゃん。ORBITALラストだし!フミヤが!ジェフが!と後ろ髪を引かれつつも体力的にも無理だ〜、1日目のみ。ああ、これで私のORBITAL最後の思い出は八つ墓村(エレグラ)だよ…兄弟の未来に幸あれ!(今「さちあれ」で変換したら「幸荒れ」と出てとても不安に)

翌日のことを考えず使い切れたって意味では1日オンリーも良かったです、フルに楽しめました。

以下おぼえがき。観た順。

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■MICHEL DE HEY(MAIN FLOOR)
初聴。ウォームアップてな感じで様子見。いい滑り出し

■電気グルーヴ(MAIN FLOOR)
ノンストップで、ドリルキング社歌→ガリガリ君→スマイルレススマイル→虹→電気ビリビリ→富士山を換骨奪胎って流れ。かっこいいジャンパーとかハダカの王様とか誰だ!のネタも使ってた。
「虹」やるとは思ってなかった!泣いたよ!
瀧の衣裳は王様だったのか、あれ?逆光照明、スモーク使いまくりの照れ屋っぷりで、卓球がどこにいたかもようわかりませんでした。が、よかったよー!30分があっと言う間だった

■TOBI NEUMANN(SECOND FLOOR)
ミニマル目。リラックス出来ました

■琉球ディスコ(SECOND FLOOR)
初聴。こーれーはー良かった!沖縄ネタを四つ打ちで。音、バキバキ。そしてBPM速い!30分アゲっぱなし。これは踊らずにいられようか!この時点でセカンドフロアは満杯、ぎゅうぎゅうもいいとこだったんだけど踊るって!柵脇にいたんですが、あまりにも押されたので柵の中に入って踊ってました、ごめん。終わったあと柵もどしといたから!
兄弟ユニット、おそろの衣裳もかわいいぞ。ルックスも良いです(笑)

■ケンイシイ(MAIN FLOOR)
いやーここで体力殆ど使い切った。アゲアゲスピン、全然休めなかった!キック音とか軽めな感じがしましたが、その方が自分のネタとのからめ具合が丁度いいのかな。そうだむしろ軽い方がいい!このひとのは!本人のように音も軽やかなのよー!大好きだー!
考えてみればこんなデカバコでこのひと聴いたの初めてだよ…感慨深いものが。とにかく今回はアッパーでした

■ZOMBIE NATION(MAIN FLOOR)
いやーゾンビやったわー

■HELL(MAIN FLOOR)
いやーヘルやったわー。ぎゃーヘルー!ヘルー!!すってきー!!!投げキッスしたよきゃー!個人的にはデイヴ・ナヴァロと同じ枠のひとです(笑)KWの「ROBOT」かけたよ!

こっから体力に限界を感じ、上階スタンド席で座りつつ。DJブースの斜め後ろの位置で、裏っかわが見えて面白かった。JOSH WINKは断念。すまん座ったら立ち上がれなくなったわ(笑泣)

■MARCO BAILEY(MAIN FLOOR)
初聴。だがこれがすごかった!機材トラブルがあったようだけどテンションが途切れない。パーカッションを生で入れる兄ちゃんと巧く連携していて、もう殆どライヴ。ためてためてのブレイクも最高!いちばん床で寝てるひとが多い微妙な時間帯だったのに、みるみるひとが増えていき大盛り上がりでした。お見事!

■WESTBAM(MAIN FLOOR)
セッティングの時点でレコードケースの横に拡声器やらヘルメットやら置いてあってもうおかしい。飛び道具も多いひとだけどおさえどころはきちんとおさえる、バムやんやっぱええわー!「SMELLS LIKE TEEN SPIRIT」「MY SHARONA」の四つ打ちて何それ、オモロいわ!WIREでNIRVANA聴くとは思わなかったわ(笑)ループかけてるとこではブース離れて煽る煽る、盛り上がる盛り上がる。もう5時前ですよ!皆元気だな!
しかし終盤、ブースの後ろからスタッフが「あと10分」ってサインを出した後。もうひと盛り上げ!ってな感じでブースを離れて前に出ていったバムやんが視界から消えた。フロアから歓声とも悲鳴ともつかない声が「わっ」とあがった。どうした?スピーカーの影になってフロアが見えない。真ん中ブロックの客がどわっと前に駆け寄ってる。スキンヘッドのひとが頭を捕まれてる。あれバムやんじゃん…ひょ、ひょっとして、落ちた?しぇー!(泣)ブースからフロアって相当な高さがあったよ。だ、だ、大丈夫!?
スタッフに肩を抱えられてブースに戻ってきたバムやん、脚を引きずってる。片足じゃないと立ってられないみたい。それでもちゃんと残りの10分と、アンコールをスピンしました。繋ぎの合間にスタッフが寄っていって、いろいろ話してたけど最後迄やったよ。でもヘルメットは使う暇がなかったよ…やだーもうー気を付けてよう(泣)

****************

セカンドフロアは激混みがずっと続く感じだったかな…入場規制もかかりっぱだったようです。ガーデンルームの1.5くらいのキャパ。これは狭いやろ…もうちょっと広いフロアは用意出来なかったかね。2日目ってフミヤこっちで回したんだよね、さばききれたか?

ごはんはタイラーメン食べた。うまかったー。ベトナム麺とタコライスも貰った。全部当たり、うまかったー!ドリンク類は8時間で2リットルは飲んだよ…水だけでも1.5リットル。でも全然トイレ行きたくならないの。全部汗で出た。踊り続けてると身に危険を感じるのでペットボトルは常に携帯、補給しつつ。

しっかし初参加だからこんなこと言えるんだろうけど、今更ながらオーガナイザーの手腕ってデカいわと…卓球、すごい。正直日本ではそんなに知名度高くないひとも結構いるのに、どこ行っても楽しめる。滑り出しではフロアが空き気味でも、流れが面白くなってくるとどっとひとが入ってくる。スタンド席からみたMARCOは壮観でした。体力残ってたらフロアに降りたかった〜(寄る年波)

四つ打ち・ミニマル主体(=ブレイクビーツ少な目…と言うか殆どなかったか)、ドイツ勢多め、ってな卓球の“仕入れ”は信用出来るな…と。なんか感動しちゃった。久々に『BERLIN TRAX』聴いてます。

それにしてもバムやんが心配。骨折とかしてなきゃいいけど。大丈夫かな…。



2004年07月16日(金)
『ハロー・アンド・グッドバイ』

『ハロー・アンド・グッドバイ』@俳優座劇場

WIREの前にこれ、2日続けてのふたり芝居。

何故弟は家から離れられないのか。何故姉は家を捨てたのか。姉はハローとやってきて、グッドバイと去っていく。二度と戻らないってことは、ないんじゃないかな。

弟の言葉を借りて、随分と宗教観が語られた。舞台の中央にも、まるで朽ちかけた十字架のような柱も立っている。そこをよりどころにするかどうかってのもかなり問題として大きい感じがした。これが書かれた時代背景もあるだろうが、弟が随分姉の中絶についてショックを受けていたのも、まだ生まれてこない子供の命を奪ったと言う事実だけではなく、宗教的な意味あいも大きかった気もした。

この宗教観や、“プア・ホワイト”の重みは正直日本人には伝わりづらい。そこで姉と弟と言うきょうだい、そして今は不在の父と母に視点をしぼりやすく見せたのかなとも思った。勿論戯曲にはその全てが詰まっているんだと思う。

久世姐にどつかれて転がった北村くんのシャツがめくれて背中が見えた時、腰のあたりにでっかい青タンがあってひえ〜。振付は勿論ついているんだろうけど、かなり激しいアクションなので、怪我もしちゃうよなあ。お、おだいじに〜。ガタイはでかいのに姉ちゃんに手あげられたらびくーとかなりそうな、大きな犬のようなかわいらしさの弟くんでした。だからこそ家から解放されてほしいとも思った。でも、彼は自分の意志でそうしているんだ。誰かにつれだしてほしいとも思った。でも、きっと無理だ。

久世姐は格好よかったよ。パンツ見えてドキドキした(またか)父親が永遠の不在になっているとは知らず、いろんなことを口にする。聞こえてないわよと言いつつ、実は父に聞いてもらいたかったのかも知れない。母親の思い出は衣類の残り香でも甦る。そういうものってやっぱり残しておくといいもんかも知れないな。今度実家行ったら探してみるか。



2004年07月15日(木)
『偶然の男』初日

『偶然の男』@スフィアメックス

お、お、面白かったー!そんで泣いた。おろろん

えーとね、ひじょーにおこがましいんですけどもひじょーに身につまされたと言うかですね…ううー。ちょっと頭を冷やしてから書こうかな。あ、でもこれだけ書いておく。

スズカツさんが舞台の仕事を休んでた頃、某2ちゃんに鈴木勝秀スレッドがあったんですよ。で、情報もないし、いつ復帰するかもわからないので、しょんぼりしつつもひじょーにまったりとした平和なスレッドで。それはもう2ちゃんとは思えないほどのね。今のアベフトシスレッドみたいになってたんですよ(これ、解るひとにはすっごい解る例えだ(笑))アベくんスレッドは厳密には2ちゃんじゃないけどね。いわゆる待ちぼうけで。

話題もないので過去作品の出演者を皆で教え合ったり、この話は面白かった、あれは良かったってな話をしてて。それも尽きると、いつあるかも判らない新作の話題になって、どんな役者さんが出たら面白いかな?って話になって。いろんな役者さんの名前が出てたんですが、私もどさくさにまぎれて高橋洋さんとか河野洋一郎さんとか書き込んだ憶えがありますが(笑)

その中に、キムラ緑子さんの名前もあったんです。

これ書き込んだひと、今回すごく嬉しかったんじゃないかな。きっと観に来てるよ。

そして、今スズカツさんが舞台の仕事をしていることを喜んでるひとも沢山いる。マルタのような女性は、とても沢山いる筈だ。女性だけじゃなく男性もね、勿論。

長塚さんのファンも、キムラさんのファンも。彼等の仕事に勇気づけられているひとは、沢山いる。

リピートするんでこまごまとしたおぼえがきはおいおい。とりあえずWIRE04行って頭冷やしてきますわ…。

あ、あと水橋くんファンの方!『バット男』の仮チラシが折り込まれてましたよー!



2004年07月11日(日)
『エレファント・バニッシュ』+α

世田谷パブリックシアター+コンプリシテ共同制作『エレファント・バニッシュ』@世田谷パブリックシアター

こんなに早く再演が観られるなんて嬉しいよ〜!よりにもよって『レンズ』と千秋楽が被りましたが…仕方がない仕方がない、チケットとった順番よーって言うか何で同じ日やねん…(泣)今回は東京・ニューヨーク・ロンドン・パリ・アナーバーを回るツアーです。す・ご!

初演の感想はこちら。キャストは堺雅人さんが瑞木健太郎さんに替わった以外は同じ。堺さん『新選組!』があるから、日本を長く離れることが難しかったのかな?

初演よりも随分スピードアップ。転換も、役者の動きもかなりスムーズになっていました。そういう物理的なことだけではなく、皆があの“場”に馴染んでいる。初演時ハラハラしないで観ていられたのは吹越さんだけ(ご、ごめん。でも本音)だったのですが、今回は7人がしっくりこの世界に住んでいる。象が消えた街に、電化製品のデモンストレーション場に、夜更けの六本木に。

言葉が身体から離れていくのに、身体なくしては表現し得ないもの。コップに落とされた一滴のインクはあっと言う間に水と溶け合い、こうなるともうインクを水の中から取り出すことは出来ない。「時間は、遡ることは出来ないのです」。光は戻ってこない。時間も戻らない。

長期間のワークショップは、この作品に関しては有効だ。こういう環境を整えられるのはやはり公共劇場の企画だったからだろうなあ。

再演ならではの部分は六本木ヒルズ外観の映像が使われていたところ(初演ではなかったよね?…確か)と携帯付属のカメラを使ったところ(バーで女性を撮るシーンはなかったよね?…た、確か)かな。vodafoneて本国でもベッカムがCMしてんのかな?イギリスで上演する時、ウケるかなー。うまい具合刈り込まれているのに、どこが刈り込まれたかハッキリとは判らない(自分の記憶力がダメなせいかも知れないが)ところも、いいこなれ方してるなあと思った。仔象は随分大きくなった。

演出助手が登場して「トラブルの為ちょっと待ってください」と言う導入部分(プレビューではマクバーニーがやったらしい(笑))は、東京初演後、ロンドン公演から付け加えられたものだと聞いていました。その後立石さんが出てきて、東京の電力消費量が世界一と言う話をする。そしてインクの話へ。これは良かったなあ、初演よりすんなり入れた。決して取り戻せない光を大量に消費する東京で起こる、3つの不思議な出来事。不眠にと言うより今の自分の生活に苛立つ主婦、「あなた個人の意見を聞きたい」女性プレス、ワーグナーを聴きたかったパン屋。東京に暮らす人々が目にする光景。ひとりだ。目の前にひとがいるのに、隣にひとがいるのに。こんなに大勢で舞台を観ているのにひとりきりだ。

しかし繁華街を離れ、家に戻り、そこで灯す小さな明かりと言うものもある。ひとりひとりが、そうして生活している。閉塞感とは違う気がした。ラストシーンはとても暖かかった。涙が出たのには自分でも驚いた。

今回初演とは違う視点で観ようと、席種を変えてみたんです。ベンチ席てどこだろー、3階の後ろに仮設するのかな、な〜んて購入したら最前列でした…ひいい。宮本さんのパンツ迄見えてしまった。男も女もパンチラにはドキドキするね!…ごめんなさい。全体は見渡せなかったけど、自分が動かずして仰瞰と俯瞰を目にすることが出来る。装置や演者の天地が自在に変わるからね。これは面白かったな。『眠り』終盤の照明には目潰しされましたけども(笑)

終盤「どんがらがっしゃーん!」。ど、どうしたっ!?瑞木さんが小道具をぶちまけてしまったのでした。よりにもよって皿の入った食器洗い器(苦笑)。椅子に載せて、それを滑らせて運ぶのだけど、床にひっかかってしまったらしい。一度では片付けきれず、途中アドリブで残りを拾いに。丁度通行人が行き交うシーンだったので無理はなかったけど、ちょっと悔しそうな顔をしていて、可哀想だった(涙)

しかしそこで、芝居が全くと言っていい程分断されなかったのは凄かった。吹越さんメインのシーンで、音響のナレーションが被るところだったんだけど、フッキー(敬称)眉ひとつ動かさなかったよ…。いやーもーステキー!アドリブも「投票に行かなきゃいけないので」「俺は自分の髪の毛が気になってるよ」てな感じで相変わらずの余裕っぷりです。うーん、余裕と言うのか、遊ぶための神経が研ぎすまされていると言うのか。ラストのくわえタバコでのスローモーションも格好よかった。あーやっぱ動線が美しいなー。タバコの火がドンドン進んで行って、仰向けになっているポーズの時に吸い殻があの綺麗な顔に落ちたらどうしよう!とハラハラしました(アホ)

フッキーと言えば、序盤のスーツからパジャマに早替えした時、パジャマのシャツがインで。いや上にスーツ着てたからこれもアリなんだろうけど、何故かソロアクトの、ブリーフにサスペンダー着けた衣裳を思い出してしまいひとりでウケてしまった。な、なつかしー。ソロアクト、来年新作やるそうです。この日チラシが折り込まれてました。楽しみだー!

プログラムも面白かった。初演の初日目前に、やり方を白紙に戻した話とか、今だから書けることなんだろうねー。マクバーニーて正直者だねー(笑)潔いとも言う。あと使用曲一覧が載ってるのは嬉しい!かなり好きな曲調のものばかりだったので。探すぞー。ポスターも買っちゃった。舞台写真を使った構成で格好いいポスターってなかなかないもんね。

あーまた観たいー(もうか)凱旋公演とかないかなあ。

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■SPA!に
菊地さんが!SPA!に!(笑)「インテリヤクザ風」だって、言い得て妙〜。て言うかある意味ホンマモンだもんなこのひと…。それにしても活動形態をこうやって表にすると改めて幅広過ぎ!とか思うわ…
(追記:昼にチラ見しといて、さっきちゃんと読み直し。スパンクハッピーの新ヴォーカル・ドミニクちゃんかわいいねえ。瞳ちゃんとは全然違うタイプな感じ?声はどんなかなー。実はスパンクハッピーて、原さんがヴォーカルの時以来ライヴは観てないのだ(笑)瞳ちゃんは結局観られなかったなあ。そうそう、同じページに篠田さんに関してのコラムもあった。岩井監督、これからどの撮影監督と組むのかな)

■菊地さんと言えば
7/19 9:46〜10:31 NHK教育『特集ドレミノテレビ ううあとうたおう』
菊地さんアレンジの「いっしゅうかん」オンエア。未だ聴いてない。今度こそー



2004年07月10日(土)
KKプロデュース #4『レンズ』

KKプロデュース #4『レンズ』@サンシャイン劇場

「アリは自分の体重の700倍もの重さのものを持ち上げることが出来る。しかしアリにはそんな自覚はないんだな」

こんな台詞を自分(の役)に向かって言わせる。しかもこれ、自分が書いた台詞です。小林さんて、すんごい自覚して書いてるんだろうなここ…「自覚がない」ってことを、じゃなくて、「持ち上げる能力を持っている」の方をね。結構ゾワッと来ましたよ。う〜ん、頭の中が気になるひとです。KKPは初見、ラーメンズは映像で数作観た程度。

以下ネタバレ箇所あります。未見のひとはご注意ください。

小林さんてかなりのツワモノってイメージがあったので、相当トリッキーな展開を覚悟していたのですが、逆をつかれた。ガツンと正攻法で来ました。きちんとした謎解きもので、設定をうっちゃらない丁寧さがある。品がいいし、面白かった。登場人物の名前も洒落てたなー。蓮司、桜太、梅衛門、駿菊。花の名前が入ってるんです。小林さん演じる天城だけ茎太郎で、花じゃなくて部位ってところがまた意味深。

椎名林檎さんのショートムービー『百色眼鏡』のちょっと前、天城が探偵稼業を始めるきっかけとなったお話、と言う設定。『百色眼鏡』を未見でも全く問題ない作りですが、観ていたら観ていたで、あのあと天城は駒形の依頼を受け、不思議な世界に入っていくのだな…と思うとちょっと切なくなった。帰ってから『百色〜』DVD観直したんだけど、あ〜、天城のこのブーツって駒形から貰った(分捕ったとも言う)ものなんだ!と連想出来て、楽しみが増えましたうふふ。

設定繋がりと言えば、一部の観客が異様にウケていた台詞が数箇所あった。これは以前のKKPかラーメンズのネタが絡んでいるのかな。「シンバシ!」ってのはラーネタらしいですな(笑)さがしてみよー。

ステージ空間にピタリと合わせたような舞台美術も良かったなあ。西日が当たる八角形の図書館。正面に階段、その下に司書の机。2階建てで、上にも下にも本がびっしり。これ全部本物の本だったのかな、後ろの席からだとはっきりとは判らなかったんだけど。本を運ぶお駄賃がグリコってとこもナイス!

役者陣はとにかく久ケ沢さんが反則!(大笑)おかしい!噂は聞いていたので覚悟してきたのですが…小ネタも多いし!ひとが話してる別の場所でちょこちょこちょこちょこ何かやってるし!い〜や〜おかしかった〜、あのキャラはズルいよ(笑)西田さん、犬飼さんもKKPレギュラー陣ならではのテンポの良さで、笑わせてくれました。

小林さんはなんっつうか…どういう喋り、どういう仕種をすれば婦女子の心を鷲掴みってのが判ってんだろうなあってなツボつきまくりっぷりでかなりヤラれた…。自分のかわいさを良く判ってるよこの罪つくりが!さとう珠緒ちゃんと張り合って長井秀和のネタにされるがいいさ!舞台上ではこんななのに、書くものはあんななんですね…こ、怖いこのひと…絶対騙される…(何で)

で、6年振り、舞台は二度目の大森くん。ちょっと母心気分で観てしまいそうでしたよははははは。通る声質ではなく、腹からの発声でもない。サンシャインくらいの広さであの声が有効か、ここがいちばん心配だったのですが…不思議な声だなあ。比較的後ろの席だったのにきちんと聞こえる。滑舌が良いので言葉が聞き取りやすいと言うのと、つんのめって動くことがないからだろうな。役柄もあるけど、妙に落ち着いて見える。相手の出方をきちんを掴んでから動く、話す。しかもこの落ち着き感が後で効くんだよね。心霊現象による事件を捜査する部署の刑事なのに、実は「おっかないことが苦手」だったと言う。あんなエリートなナリ(髪なでつけててデコ全開)して何やねんと突っ込む突っ込む!これが判明してから駒形のキャラががらがらと崩れて行き、とてもチャーミングに見えてきます(笑)怖い局面が訪れるといちばん早く逃げるんだもん!もうおっかしいわ〜あんなカッコつけてたのに。こんな役柄で書いてくれて有難う小林さん!

そして実はツッコミ役だったってのもポイント高い。しかもそのツッコミがまたボケになると言う、この前やった『ドライブイン・カリフォルニア』における仲村トオルさんのようなポジションです(笑)で、そういう風に書かれたポジションにすんなり“そういうもの”としていられるって言うところがこのひとの真骨頂のような気がした。独特の存在感があるんだよね…ただ「いる」ように見えてしまう。んな訳ないのにね。「役者は置き物」「監督に言われた通りやっただけ」とかしゃらっと言うひとだしね。一筋縄ではいかないなあ。そこが面白い。

あと身体が大きいのでやっぱ舞台映えする!腕脚のリーチがあって、階段駆け上がる時の身のこなしとかすっごい綺麗。眼福だわおほほほほ!フレーム切らないで全身を観られるってのは舞台ならではだね!で、そこを逆手にとったのか「うるむな!」って突っ込まれるシーンがあったのがおっかしくて。あーうるんでんだー(笑)黒目部の本領を発揮していたようです(笑)こんな台詞書いてくれて有難う小林さん!

いやはや楽しかったです。チケット2枚パーにしたのは悲しいですが(泣)初日観て面白かったらリピート回数増やそうと思っていたのに、前売り持ってた分すら行き損ねたからなー。くやしい…。

最後に内容とは関係ない話を2つ。

■上演中に地震があった
ひー。最初なーんか「ゴゴゴ…」って感じがして「音響?」と思っていたらガタガタっときた。客席のどこかしこから「じしん?」って声がそよそよと…役者さんたちは動いていたから気付かなかったかな?ちょっとビビりました。さえきさんは「後ろの席のやつ、ビンボーゆすりすんな!」とムカムカしてたそうです。違うよ!(笑)

■サンシャイン劇場と言えば
“出る”って有名じゃないですか…ひー。終演後思い出してゾワ〜。そんな劇場でこの話て!怖いよ!(笑)
以前じてキンのトークショーで聞いた面白怖い話があって。「(第三舞台の)長野さんが、下手からハケて衣裳替えをしつつ上手にすぐ登場しなきゃいけないシーンがあって、ある日の本番中全速力で着替えつつ舞台裏を走っていたら、目の前を脚だけのなにかが走っていた」。…ギャー!(泣)でも長野さんは「『あっ!』って思ったけど、本番中だったのでそれどころではなく、その脚を追い抜いた」。……ぎーやー!!!「終演後に改めて怖くなったわ〜」と言ってたそうです。ショウ・マスト・ゴー・オンって素晴らしいですね…すごいよ長野さん…

いやいやでもいい劇場だよサンシャイン!(笑)ラッコもいるしね!(それは水族館)



2004年07月09日(金)
MoMA『モダンってなに?』+α

MoMA ニューヨーク近代美術館展『モダンってなに?―アートの継続性と変化、1880年から現在まで』@森美術館

一見黒のこうもり傘。でも裏地に空の絵が拡がっている。雨でも青い空、白い雲が見られます。傘を開くと近くにいた子供が「あっ」、お母さんに「見た?見たあれ?」。こういうの、ちょっと嬉しかったりする。そういう自分も、この傘を差しているひとを見かけて「うわあ、いいなああの傘。どこのだろう」と思いつつ、別に探すこともせず(笑)数年後に偶然見付けて手に入れた時はすっごく嬉しかった。はやく雨降んないかなーとか思ったりしてました。MoMA、ニューヨーク近代美術館のオフィシャルグッズです。この美術館の遊び心が顕著に現れていると思う。

森美術館は夜遅く迄やってていいね!しかも本日オールナイト。ひとも少ないし、ゆっくり観られました。

入ってすぐにキリコの2点。うひゃーテンションあがるよー!年代別・4セクションに分けられた各エリア、ネオダダからポップアート、ロシアアヴァンギャルドやバウハウスと近代〜現代美術がびっしり。まあこれでもほんの一部なんですが。リュックをしょってたら入館時に「作品を破損させる恐れがあるので前に持ってください」と言われて、作品の貴重さにビビりつつ入ったのですが、作品観てたらそんなの忘れがちに(おい)

何と言うか、作品がひとなつっこい。キュレーターの狙いは、モダンの流れを見せつつ作家達の“手段=手法”を追っていこうと言うものだったようです。1960年代以降は、機能美を追求しつつ、生活に関わりのあるモチーフが多い印象。でも究極の機能美って、既にアートだよなあ。モンドリアンとか、規則性を研究し尽くして何でそこ迄…てなことになっちゃったりしてますが(笑)それがかわいらしかったりもするのです。そりゃうさこちゃんも観に来るよね(ブルーナのうさこちゃんがモンドリアンの(と思われる)絵を観てる絵ってのがあるのです)

作品のひとつに警備員が2人ついていて、美術館スタッフが何かいじっているのでパフォーマンスかな?と思って寄って行ってしばらく観ていたら「修復中ですんで…」と苦笑混じりに追い払われた…は、恥ずかしい。それにしてもシュールな光景でした。警備員さん込みで記憶されちゃったよ、ロバート・ゴーパーの『猫砂』(笑)

草間彌生さんの作品も何げにあった。どんなに遠くから観ても「あ、あれ草間さんだ…」と判ると言う(笑)全然具象モチーフじゃないのにね。作品からオーラが出てますよ…。シーレ、アウスラーやマグリット、ウィレム・デ・クーニングの作品も観られて満足満足。フェリックス・ゴンザレス=トレスのキャンディ(貰うことで作品が成立する)をお土産に、楽しい遊び場をあとにしました。

それにしても美術館に入るのに手荷物チェックがあったのには驚いた。4月に来た時にはそんなことなかったのになあ。美術館の入場券で東京シティビュー(展望台)にも入れるんだけど、そこを散歩してて「今ここに飛行機突っ込んだら絶対助からないなあ」とかふと思いましたわ。美術館53階、シティビュー52階。う〜ん、無理無理、生きて帰れません。

しっかっしっ、夜の東京上空は絶景です。いいよー。村上龍の『トパーズ』ごっこしたくなるよ(笑)

****************

■美術もんと言えば
じ、実は会田誠さん好きなんです。レントゲン藝術研究所で作品を発表していたひとは概ね気になるんですけど。飴屋さん然り、中山さん然り。最初に観たのは『あぜ道』だったかな。prints21最新号で特集されてるんだけど、表紙があれなもんで(笑)買うのに勇気が入りましたははははは。
蛭子能収さんとの対談が面白かった。「蛭子さん+大友克洋さん÷2みたいなマンガ家になりたかった」みたいな話とかしてて、「ああ!」と合点が行きました。確かに蛭子さんの世界を写実で描くとああなるかも…。しかし写実力だけじゃないとこがこのひとはキモ面白いわけで。『ジューサーミキサー』みたいな作品を描く精神力、体力。変幻自在のタッチ。なのに描くことに拘っていない。何でもアートになる。そして女装も綺麗です(笑)見たことがないものを見られる、目撃感を与えてくれる美術家。
で、秋の三池監督演出『夜叉ケ池』、会田さんが美術全般やるそうで嬉しい!すっごいことになりそうですけども、いろんな意味で(笑)楽しみ。チケットとれてよかった!

■しかし
これに運を使ったか、『鈍獣』がとれておりません…

■演劇ぶっく
スズカツさんのインタビューが載ったのってすっっっごい久し振りじゃない?『ダム・ウェイター』と、今頃『LYNX』も載ってましたわはははは!久々に買ったよ!『ダム〜』の演者の変化って狙ってのことだったのか。リピート出来てよかったな…。
藤井隆くんの髪型かわいー。高橋くんも載ってて嬉しい!小林くん@ラーメンズが儚げに写ってます、白い…。いよいよ明日『レンズ』観られるよ〜、いつの間にか楽前に(泣)

■ああっ
オフスプがミュージックステーションに出るの今日だったんだ!見逃した〜(泣)



2004年07月08日(木)
チェック漏れもろもろ

気付いたら7月になっていた。3週間分くらい日にち感覚が狂っている。日記も自動書記だったのね。誰が書いたんだ、怖!……暑さに弱いんです。

■フジに
ニヤニヤが出る〜!!!あ〜痛恨!これ観られないなんて…行くの諦めてからこういうのが決まるとショックだ〜。いつの間にかシャーラタンズも決まってるし(泣)

■チケプレはどうか
申し込んでみるか。でももう宿がないって言うじゃないですか…野宿は無理!'97年に思い知りました!自然って恐ろしい!テントは持ってないから、宿確保は必須条件なんだよね

■あーでも
一晩くらいだったらレッドマーキーでオールで…いやいや、雨降ったらエラいことになるって(トラウマ)

■俊太郎が
フィーゴはジョン・スペンサーに似てるって書いてたけど……ん〜?若い頃の(=Gメンの頃の)若林豪に似てるって話をしたばかりだったので。と言うことは、ジョンスペは豪に似ているのか?ジョンスペはウィノナ・ライダーに似てるんだよ(笑)てことはフィーゴはウィノナに(以下略)

■それはともかく
ニヤニヤ、活動してたんだ…余興バンドと言うか、宴会バンドだと思っていた(おい)レコーディングしたそうなんだけど、音源は一般に出回るんでしょうか。遊びで作るひとらだからな〜。一緒に遊ばせておくれよ〜

■WIRE04
ぼんやりしてる間にタイムテーブルが出てた。わあ、来週だよ考えてみたら!電気とイシイくんは必須で。イシイくん、ZOMBIE NATION、HELL辺りをどうするか〜。JOSH WINKとWESTBAMも聴きたいです。どうやりくりしましょーか、相談しましょー(私信)
てかジョシュ、ドレッドロングの頃しか知らん……いつの話だ

■昨年は
フェス1本しか行けなかったんで飢えてますよ、ガウガウ〜。しかしフジ…なあ。川で遊びたいよ(それかい)

■そして昨日も
『レンズ』間に合わず。観られないのも悲しいが、チケ代も痛いわ(泣)池袋にごはんだけ食べに行きました。ジェンヌおつきあいありがとねー、がっちゃんもの探してみるよ!



2004年07月05日(月)
KKプロデュース #4『レンズ』初日

KKプロデュース #4『レンズ』@サンシャイン劇場

……行けませんでしたーノー!!(泣)結構いい席だったのに…職場でのたうっている私に、MIOさんが画像を送ってきてくれたのでとりあえず速報。大森さんにお贈りしたお花はこんな感じです。



ご協力頂きました皆様、有難うございました!東京公演を観に来られない方で、参加してくださった方も。感謝感激でございます。

お花屋さんには「赤主体で」とお願いしました。無事初日開いたようでよかったです、千秋楽迄、そして関西公演迄無事に楽しく続きますように!



2004年07月04日(日)
ちゃららららららららららら〜♪

久々に『ゴッドファーザー』スクリーンで観られるよ、行こうよ、と言っていたところに、マーロン・ブランドの訃報。こりゃあ東劇、当分混みそうだなあ。なんとも感慨深い…。

最初に観たのがドン・コルレオーネで。『ゴッドファーザー』→『欲望という名の電車』の順で観たので、スタンリーの若々しさに「若い!」とか当たり前のことにカンドーしたりしてたんですが。しかし私このひとのことめちゃめちゃ二枚目だと思ってたんですが、訃報に際しての記事とか読むと「特異な容貌」とか「ハンサムではない初の映画スター」みたいなこと書かれててショックだった…ええ〜、格好いいやん、オットコマエやん!役どころが特異だったってことかしらん

■『ゴッドファーザー』と言えば
今となってはTMGEのSEが刷り込みに。最後の幕張SE、「荒野の1ドル銀貨」かな〜と思ったんだけど、「ゴッドファーザー・愛のテーマ」だったなあ。THE DOORSの「THE END」が開演前に流れててさ。まだ始まらなさそうだしってトイレに並んでてさ。そしたら「ちゃららららららららららら〜♪」て。もう全速力でフロアに走り出ましたよ。これ以来全力で走ったことがない気がする(笑)

■おかげで
幕張以降「〜愛のテーマ」は地鳴りのような大歓声の幻聴込みになってしまいました。その後に「ドロップ」のイントロが聞こえるのな………_| ̄|●

■はっ!
『地獄の黙示録』のオープニングテーマって「THE END」じゃん!うわー繋がった!自分でびっくりした(笑)

■と言う訳のわからない連想ゲームで
現在の爆音はTMGEですわ、ロデタン。これが出てから、仕事で行き詰まるとこれを爆音で聴くのが習慣になってるよ…ロデタン聴くとはかどった気がするんだよね。…気だけか!気分は確実にアガります。…気分だけか_| ̄|●

■と言う訳で?
マーロン・ブランド、R.I.P.