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しもさんの「気になる一言」
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2016年07月31日(日)
せっかく来てくれたんだから、畑から

映画「あん」(河瀬直美監督)から。
主役を演じる「樹木希林さん」自身がガンを患い、
全身に転移したにも関わらず演技している姿を見るにつけ、
映画と知りつつ、胸が熱くなってくるのを感じた。
彼女の生き方と重ねると辛くなるが、
「小豆」から「あん」を作る工程で、こうアドバイスする。
「しずかに、しずかに・・」「少しずつ、少しずつ・・」
「ここが肝心よ。そんなに忙しくやっちゃだめよ」と。
他愛無い台詞なのだが、私はメモをした。
そこには、豆に対して「もてなす」という姿勢があり、
「せっかく来てくれたんだから、畑から」という台詞が光る。
そして、ラストのシーン、こんな手紙が読まれる。
「あの日の満月は、私にこう呟きました。
おまえに見て欲しかったんだよ。だから、光っていたんだよって。
ねぇ店長さん、私たちはこの世を見るために、
聴くために生まれてきた。だとすれば、何かになれなくても、
私たちは、私たちには生きる意味があるのよ」
役として、ライ病患者の悲哀と切なさを綴ったのかもしれないが、
名女優「樹木希林さん」という彼女の生の声として、
メモを読み直したら、涙が自然と溢れた。
狛犬の「あ」と「ん」のように、全ての言葉を包括している
「あん」という言葉の食材は、私たちの疲れを癒し、
笑顔にしてくれる魔法の食べ物かもしれない。
あぁ「どら焼き」が食べたくなってしまった。



2016年07月30日(土)
ボランティアができる場所があるって、幸せだよね

「湧水保全の会」主催で柿田川公園清掃活動が行われた。
来週末に、第34回を迎える「清水町湧水まつり」を控え、
また子どもたちは夏休みに入り、全国から訪れる観光客に対し、
少しでも気持ちよく、柿田川公園に来て欲しい、
そんな気持ちがあったのか、とても多くの町民が集った。
朝9時から約2時間、柿田川には入らず、遊歩道周辺に繁茂している
外来種駆除や、竹などの伐採、倒木処理などに汗を流したが、
熱中症にならぬよう、途中、こまめに水分補給をしながら、
休憩中に交わされた会話が、印象的だった。
定年後の高齢者にとって、生き甲斐探しをしているのか、
私の発想にはなかった台詞が耳に入り、私を喜ばした。
「(年に一度の清掃活動だけど)
ボランティアができる場所があるって、幸せだよね」
高齢者になったから、地域社会のために何かをしたい、
だけど何をしたらいいのかわからない、そんな話を耳にする。
けれどわが町は、世界に自慢出来るボランティア活動がある、
それが出来るなんて、私はこの町に住んでよかった、と言われ、
正直、胸が熱くなり、涙が溢れそうになった。
嫌々、やっているのかと思ったら、思いもかけない台詞で、
以前紹介した「さぁ、柿田川を磨こう」が確信に変わった。
今度は、小・中・高校生を巻き込みたいな。
柿田川を護り、磨く活動が、町民の誇りになることを願って。



2016年07月29日(金)
「Yosomon Go」「Ichamon Go」・・

世界中で「Poke’mon Go」が大流行し、賛否両論ある中、
便乗商法よろしく、商魂逞しい商品が次々と発表されるのを、
私は、次はどんな新しいアイデアが出るのか、楽しみに眺めている。
もちろん、商品だけでなく、言葉(単語)としても、
響きやリズムにインパクトあり、その活用を探っていたら、
日本各地に散らばった「地域おこし協力隊員」が発した、
「Yosomon Go」(よそもん)が、一番受けた。
「よそ者でしか」いや「よそ者だから」気付く、地域の魅力は、
「Yosomon Go」で、しっかりと情報発信されている。
「寄添者」(寄り添う者)という言葉も、作り出していた。
それに比べ。本人は何もしないのに、成功事例に対して
「何かと文句(いちゃもん)をつけたがる」人は、
「Ichamon Go」で、情報発信すればいいと思うのだが(汗)。
「あわてもん」「お調子もん」「ちゃっかりもん」「うっかりもん」
思い付く「〜もん」って意外と多いなぁ。
それらに共通しているのは、まったくしょうがないなぁ・・と、
周りから言われながらも「憎めないキャラクター」。
もっともっと「〜mon Go」が出てこないかぁ。



2016年07月28日(木)
公園の芝生広場は「バドミントン」がお似合い

一日に何度も足を運ぶ「柿田川公園・芝生広場」。
職場への通勤経路となっているので「朝・晩」の2回、
そして、昼食後の散歩も兼ねて、様子を覗くと、
観光客に混ざって、ピクニック気分の人たちがいたり、
親子、恋人同士、同性同士で、気持ちよく遊んでいるが、
そのほとんどが「バドミントン」であるのが不思議である。
ネットもなく、点数を競っているわけでもなく、
ただ、何回も打ち返しているだけの「バドミントン」だが、
眺めている私の方が、なぜかニコニコしてしまう光景。
疲れたらベンチや芝生に座り、適当におしゃべりが始まり、
また、誰かが立ち上がったら「バドミントン」がスタート。
そのゆるさが、公園の芝生にはピッタリなのであろうか。
幼稚園児のサッカーやキャッチボールも、観ていて面白い。
とりあえず「公園の芝生広場は『バドミントン』がお似合い」を
気になる一言に残しておこうっと。



2016年07月27日(水)
誰も私の体に、長い間、触っていないから。

映画「ジゴロ・イン・ニューヨーク」(ジョン・タトゥーロ監督)から。
正直、作品の意図がよく理解出来なかった。(汗)
鑑賞後「個性派俳優ジョン・タトゥーロが監督・脚本・主演」と知って、
ますます、何を伝えたかったのか、判らなくなってしまった。
「ジゴロ」と表現しながら、美人女優たちとエッチするシーンも、
監督・脚本・主演も本人とあっては、すべて思いのまま、ということか。
物語の解説は、脇役のウッディアレンが要所を捉えてする展開となり、
特に印象的だったのは、セックスシーンではなく、
主人公がある未亡人に、オイルマッサージをするシーン。
その直前に「人は触れ合いが必要なんだ。みんな愛を求めてる」と、
ウッディアレンが呟く。
そして場面が変わって、ジゴロが未亡人へ施すマッサージへと続く。
温かい手で、ゆっくり、そして優しく触れられた瞬間、彼女の体は
ピクンと反応し、その後、涙が溢れ、うつ伏せになりながらこう呟く。
「誰も私の体に長い間、触っていないから。誰も私の体に触ってない」。
その時「人は触れ合いが必要なんだ」というフレーズが蘇った。
女性が求めているのは、男性的な荒々しいセックスではなく、
傷付いている心を包み込んでくれるような静かな触れ合いなんだと、
そう気付かせてくれた気がする。
作品内で何度か登場する「愛とは、痛みを伴うもの」というフレーズは、
ちょっと手垢がついた表現だったなぁ。



2016年07月26日(火)
子どもは、みな黄金だってことだ。

映画「アウトサイダー」
(フランシス・フォード・コッポラ監督)から。
ある方の自己紹介に、好きな映画「アウトサイダー」とあり、
興味を持って観始めた。
私が映画を選ぶきっかけの一つに、尊敬する人や気になる人が
お勧めしている作品を選択することがよくある。
小さい頃からの夢を追いかけ、地道な努力の結果、手にした人が
どんな映画作品に興味があるか、知りたいからだ。
作品解説には、こうある。
「どこにも行き場のない少年たちの姿、行動を描くドラマ」。
確かにストーリーとしては間違いないけれど、きっと、
彼の琴線に触れた部分があるに違いない、と探すことも楽しい。
今回は、物語の最後のフレーズに集約されていた気がする。
「子どもは、みな黄金だってことだ。
子どもの目には、すべては夜明けのように新しい。
夕焼けをながめる心が黄金だ。その心をもちつづけて。
ダラスにも、夕焼けを見せてやれ。この世は素晴らしい」
小さい頃の夢を実現した人って、今でも子どもの心をもっている。
そして、その黄金の輝きを失っていない気がする。



2016年07月25日(月)
「ポケストップ」は観光資源かもなぁ

職場の若いスタッフが発した「産業観光課長としては、
今流行っているものは知らなきゃマズいでしょ?」
そんな言葉にそそのかされて(笑)、
週末にダウンロードした、スマホアプリの「ポケモンGO」。
私の場合、ポケットモンスターに、全然興味がないためか、
スマホを観ながら、歩いて操作することはほとんどない。
お目当ては「ポケストップ」と呼ばれている、
観光名所、石碑、銅像、神社仏閣、掲示板、公民館等をはじめ、
私たちでも首を傾げるような変わったスポットに近づくと、
ポイントがゲット出来る仕組み。(ポイント数も実は関心がない)
特に、先週末から学生たちが夏休みに入ったためか、
その「ポケストップ」を探して、町内をスマホ片手に、
ウロウロする人たちの何と多いことか・・。(汗)
通勤路となっている柿田川公園内、往路の朝7時半には、
いつもは見かけない若い人たちが5人、スマホをかざしていた。
驚いたのは、帰路の午後6時前後、若者が50人ほど、
エントランスの部分を囲んで、溢れている光景を目にした時。
確かに、柿田川公園周辺には、ポケストッブが8カ所も集中し、
彼らにとって、魅力的なゾーンになっているのだろう。
「『サントムーン柿田川(大型商業施設)』で遊ぶ時(前後)に、
柿田川公園で、ポイントゲットしよう」なんて言葉が聴こえてきた。
今、何かと話題(課題)が指摘されている人気ゲームだし、
もちろん、流行廃りはあるだろうが、今まで目にしない層の人たちが、
街の中を歩き回っている様子は、非常に刺激的であり参考になった。
とりあえず、私の呟き「『ポケストップ』は観光資源かもなぁ」を
気になる一言に残しておこうと思う。(1ヶ月後が楽しみだけど・・)
実はもっと面白いポイント、知っているんだけどなぁ。(笑)



2016年07月24日(日)
大山、早く撮れって、富士山が言ってくれる

富士山だけを撮り続けて40年の、写真家・大山行男さんが、
NHKの新作コンテンツ(8K)を駆使して、
「タイムラプス」(連写)で、私たちの知らない富士山を撮影。
それを編集した作品「森羅万象」が出来上がり、
撮影協力をした関係で、試写会のご案内があり東京へ足を運んだ。
45分の作品鑑賞後、彼が語った「自然を撮影する」場合の秘訣、
これが私のアンテナに引っかかった。
「富士山(自然)はお行儀よく待つ」ことがいいらしい。
根気よく待つことで「間違いなく富士山が呼んでくれる」と、
彼なりの感覚で表現した。
そのうち「(富士山が)俺のエネルギーを早く撮れ」と
声を掛けてくれるらしい。(汗)
最後は「大山、早く撮れって、富士山が言ってくれる」ようだ。
それくらい仲良くならないと・・ということなのだろう。
「自然の方が呼んでくれないと(こんな写真は)撮れないよ」と
和やかに話してくれる彼の言葉を信じて、
私も「柿田川」が「早く撮れ」って言ってくれるのを待ちたい。
今は、まだ柿田川に信じてもらうことが大事なんだな、きっと。



2016年07月23日(土)
音楽家は楽器、私はオーケストラを演奏する

映画「スティーブ・ジョブズ」(ダニー・ボイル監督)から。
作品の中で、こんなセリフがある。
「前に小澤征爾にあった。すごい指揮者だ。技巧も表現もね」
さらにジョブズが「指揮者とメトロノームの違い」を訊くと、
小澤は「音楽家は楽器、私はオーケストラを演奏する」と
答えたらしい。
また、ジョブズと一緒に開発をしてきた仲間が、こう呟く。
「君はプログラムも書けない。デザイナーでもない。
釘も打てない。基盤は僕が・・Macは他人の業績。
なのに、なぜジョブズは天才だと言われる?」と。
その楽器でいい音を出しているのは、楽器演奏家なのに、
脚光を浴びるのは、いつも指揮者だ、という不満かも・・。
それを受けてか「君は何をした?(What do you do?)」と
問い詰められた時、サラッと言う。
「オーケストラの演奏さ。君は音楽家としては一流だ。」
小澤征爾さんが答えた台詞が気に入っていたのだろう。
だから、自分が全ての楽器を完璧に演奏できなくてもいい、
今、求められている人物は、個々の力を引出して、
全体としていい音を出す指揮者のようなリーダーだ、
そう言いたかったのだと思う。
「スティーブ・ジョブズ」を一言で表現するとすれば、
間違いなく「オーケストラの指揮者」だな。



2016年07月22日(金)
さぁ柿田川、磨こう

JRのキャンペーン「そうだ京都、行こう」に対抗して(汗)
JR駅や商店街のないわが町にも、なにかひとつ欲しいな・・と
酔っぱライターの私が、ほろ酔い気分で考えたのが
「さぁ柿田川、磨こう」
「護る」と言うと「自然保護」一色で「手を付けない」、
そんなイメージが先行するので「磨こう」としてみた。
「柿田川の外来種駆除」も大切なボランティア活動だけれど、
川の中だけでなく、他にも磨くところはいっぱい。
簡単な作業ばかりではないし、長い時間もかかるけれど、
次代に繋いでいくために、今の私たちが「柿田川を磨き始める」。
柿田川公園内の看板やベンチの清掃、芝生広場の雑草取り、
ゴミひとつ拾うだけでもいい。
柿田川から、元気をもらっている、癒してもらっている、
楽しませてもらっている・・と感じる人たちが、
少しずつ増えることで、柿田川は世界のどこに出しても誇れる川、
そして洗練された川になる。
その取り組みこそが「世界に向けて情報発信する資源」だろう。
きれいな川は日本全国、どこにでもある。
いや、世界を探せば、もっともっと凄い川があるのだから、
富士山の恵みで誕生した「柿田川」を観光資源とするのではなく、
その柿田川を護り「柿田川を磨いている住民」にスポットを当てたい。
「柿田川を磨きたいので、私も清水町に住みたい」と集まってくるのが、
本当の意味の「定住促進施策」のような気がしている。
まずは、今、住んでいる人たちが、その魅力に気がついて欲しいな。
さて、明日も、柿田川を磨ける日。楽しみだなぁ。



2016年07月21日(木)
目標を持って楽しくやる時に記録が伸びる

競泳男子(背泳ぎ)でリオ五輪に出場する「長谷川純矢」選手。
静岡県出身なので、地元紙にも大きく取り上げられていた。
日本代表経験がほとんどなかった彼が、どうして急成長したのか、
私の関心は、そこにあった。
「線の細さ」を感じていたコーチは、厳しいトレーニングを課したが
結果は思うようについてこなかったらしい。
転機は「大学生ランキング」を眺め「あとどれくらい頑張れば、
ユニバーシアードの代表になれるか」がはっきりわかった時から、
彼は変わった、とコーチは振り返っていた。
彼自身、目標を定めることの大切さを実感しただろう。
しかし、地元の小学生には、こうアドバイスをしたようだ。
「目標を持って楽しくやる時に記録が伸びる」
記録を伸ばしたかったら目標を持つことは当たり前、
だが、いやいややったり、無理強いしてまでやっても、
記録は伸びないよ、と伝えたかったのだろう。
運動も含め、人間の行動は、体力だけで賄えるものではない。
脳が楽しい、と思える環境で練習することが、記録を伸ばすコツ、
そう教えたかったのだと思う。なるほどなぁ。



2016年07月20日(水)
夫と別れた女性とデートなんて初めてだ

映画「夫たち、妻たち」(ウディ・アレン監督)から。
紹介は「2組の夫婦の愛の崩壊と再生を描く」とあるが、
途中、出演者のインタビューなどがあり、ドラマなのか、
ドキュメンタリーなのか、迷ってしまう展開であった。
夫婦とは、所詮、他人の男と女、そんなことを感じる会話が
私のメモとなって溢れた。
「別れる、前向きに生きるためのステップだよ、
言っておくが、誰も傷ついちゃいない」
「夫の裏切りで、プライドを傷つけられたわ」
「女は性的な魅力があるうちに、出直すべきよ」
「夫と別れた女性とデートなんて初めてだ」
「夫婦に問題が生じたら、無視するのも手ね。
妙な解決法だが、これも1つの知恵だ」・・
そんな中、選んだのは、私が未経験で感覚がわからない台詞。
バツ1の女性と2人でデートなんて、
どんな感覚なんだろうなぁ、と興味深々ではあるが、
たぶんこれからも・・。(汗)
ウッディ・アレンらしい作品といえば、作品だな。



2016年07月19日(火)
赦しには大きな苦しみが伴うのよ

映画「あなたを抱きしめる日まで」
(スティーブン・フリアーズ監督)から。
「驚きのある結末は面白い」「最高の結末だわ。100万年に一度よ」
などの台詞が繰り返されて使われていたので
ラストに向かう展開に期待し過ぎたのか、意外とあっけない結末、
邦題とストーリーがかけ離れていて、ちょっと戸惑った、
そんな気がして、メモ帳を閉じた。
実話だということも含め、この物語が伝えたかったのは、
50年前、イギリスの修道院で引き離された息子が、
アメリカで立派に活躍していたという「驚きの結末」ではなく、
人身売買していた修道院などの関係者に対して、
主人公の女性・フィロメナが、その悪意・行為を含めて
「赦す」(ゆるす)としたことであったと思う。
「赦しには大きな苦しみが伴うのよ。私は人を憎みたくない」と
言い切り、憤慨するジャーナリストに対して
「あなたと違うの」と鼻で笑うシーンは、圧巻だった。
「ひどい顔よ」「怒っているんだ」「さぞ疲れるでしょうね」
という会話が物語るように、今更、過去について怒っても、
何も解決しないことを理解したうえで呟いた、
「赦しには大きな苦しみが伴うのよ」が、心に残った。
その判断や考え方こそ「最高の結末」であり、
赦されたことで、皆の心が動いた瞬間であろう。



2016年07月18日(月)
弔辞は「人生最高のラブレター」

「ゆめこさん 出発のつどい」に関わり、全体の進行役を任された。
タイトルだけでは、よくわからないと思うが、
本人の希望で、67歳の誕生日に「生前葬」をやりたい、と
相談を受けたのは、数ヶ月前のこと。
それから何度か打合せをし、今日の日を迎えた。
簡単に表現すると「生前葬を兼ねたお誕生会」である。
1部で、本人が、生まれてからの人生を、自分史のごとく語り、
2部で、知人友人が、彼女の誕生日を祝い、(仮の)死を悲しみ、
彼女のためだけに集中し、楽器の演奏や踊りの舞いを披露する。
そして3部は、代表7人による「弔辞」(贈る言葉)へと続いた。
しかし、今回の企画のポイントは、参加者(参列者)は、
全員、彼女に向けた「弔辞」をもって参加することが条件であり、
彼女への想いを文字にして、90人近い人たちが持ち寄った。
付き合いの長い人、短い人、深い人、浅い人、
それぞれが、それぞれの想いの中で綴られる「弔辞」を、
彼女は「人生最高のラブレター」と表現している。
「そんな素敵なラブレターなのに、実は、死ななきゃ聴けないなんて、
(正確には、死んでいるから耳にすることはできないなんて)
もったいないと思わない?、しもさん」と投げ掛けられたのがきっかけだ。
彼女は、自分の存在が、こんなに多くの人に役に立っている事を知り、
さらに、これからも多くの人のために役に立ちたい、と挨拶した。
きっと、帰宅してから多くの方の「弔辞」を丁寧に丁寧に読みはじめ、
自然とニコココ顔になって、嬉し涙が溢れてくる様子が目に浮かぶ。
「生前葬」というと、なんだか変わった人だね、と思われがちだが、
「幸せを求めるのではなく、今が幸せだ、と気付くセレモニー」
として行なう「節目のお誕生会」と考えれば、悪くないかもなぁ。



2016年07月17日(日)
消費が一番盛り上がるのは家庭を築き始めた30代

平成28年度日大国際関係学部主催(上期市民公開講座)
共通テーマ「グローバル化時代を考える」
講師「筧正治」氏(日大国際関係学部 准教授)
演題「急増するASEAN向け投資とその背景」から。
実は、日本の企業(特に製造業)が、ASEANを中心にした
アジアに移転するのは「労働力」(人件費)が安いから、
そんな薄っぺらな知識だけで臨んだ講義であったが、
大間違い、勘違いも甚だしいことを教えられた。
簡単に言えば、購買需要のある場所に進出、ということだ。
言い換えると、世界の先進国と呼ばれる国々は、
平均年齢が高いから、買うもの・買いたいものが少ない。
逆にアジアの新興国は、平均年齢が低いから購買意欲も旺盛。
それは、需要はいくらでもあることを示している。
「消費が一番盛り上がるのは、家庭を築き始めた30代」と、
解説した後、世界共通なのだろうか、
「30代は、住宅、車、家電製品などを購入したくなる年齢」と
位置づけた。
だから「製品は日本で作らず、需要のある国で作ろう」、
それが、急増するASEAN向け投資とその背景だな、と思う。
経済の仕組みを知らずに、浅知恵で語らなくてよかったなぁ。



2016年07月16日(土)
文化財を観る時は、リュックを前に抱えるんだよ

三島市民の憩いの場である「楽寿園」。
その中に「県指定文化財・楽寿館」があり、
定期的な時間で中を拝観できるが、多くの人が集まると、
荷物があちこちにぶつかり、傷が心配になる。
特に、リュックサックの人は、背負っているので、
まさか自分の荷物がぶつかっているとは気がつかない。
そんな時、一緒に観ていた人が、皆に聞こえるように
こうアドバイスをした。
「文化財を観る時は、リュックを前に抱えるんだよ」
なるほど、子どもを抱えるように、リュックを抱える。
そうすることで、荷物が文化財にぶつかり壊すこともない。
本人の動きではなく、不意な他人の動きにも対応できる。
たったそれだけの行動で、文化財が守られるのならば、
どんどん広めたいマナーである。
「拝観のルール」ではないけれど「拝観のマナー」として、
インバウンドで訪れる外国人にも伝えたい。
まずは、日本人が率先して示そう。
それを目にした外国人が真似をして、マナーは広がる。
そんな心遣いに、彼らは驚き、日本を好きになる気がするので。



2016年07月15日(金)
長生きすると、同じ目をいくつもみるもんさ

映画「スター・ウォーズ フォースの覚醒」
(J・J・エイブラムス監督)から。
「遠い昔、はるかかなたの銀河系で・・」で始まるプロローグを、
いつものように、ワクワクしながら眺め、すっと設定シーンへ
入っていくのだが、今回は正直、難しかった。(汗)
振り返っても、あまり印象に残る台詞もなかった気がする。
強いて言えば、ハン・ソロたちが、惑星タコダナへ行き、
カンティーナの主人「マズ・カナタ」に助けを求めた場面かな。
彼女は、眼鏡をいじりながら「目」の話をする。
「長生きすると、同じ目をいくつもみるもんさ。
あんたのは、逃げたがってる男の目だ」と、スパッと指摘したり、
「お前の目をみれば分かる。真実に気付いている」と励ます。
そして「目を閉じて。感じなさい」と静かに自分も目を閉じて
「光は常にそこにある。導いてくれる。」と諭す。
「目は口ほどにものを言う」のフレーズが表わすように、
確かに、歳を重ねてくると、同じ目に出会うときがある。
顔の表情とは別に、嘘をついて落ち着かない目や、
ぼ〜っとして、焦点が合わない目、怒りに満ちあふれた目など。
人間って意外と正直だから、隠そうと思ってもバレてしまう。
その筆頭が「目」なんだよなぁ。



2016年07月14日(木)
私だけの宝物にするには、もったいない言葉たちばかり

2年に一回のペースで冊子にしてきた
「しもさんの『今日の気になる一言』(縮刷版)」が、
目標だった10巻目の印刷を終え、手元に届いた。
1995年(平成7年)に自費出版した
「公務員パパの生活コラム150」(新風舎刊)は、
36歳(年男)、何かを残したくて悩んでいた頃だった。
あれから20年以上、ほぼ毎日、書き続けてきたが、
どうしてそんなに長く続いているのか?と訊かれても、
実は、明確な答えは見つからない。
ただ10巻とも、表紙を捲ると印刷されているフレーズは、
私の根底に流れている考え方かな?と思うので、
今回は、冊子を手にしていない方にもご紹介したい。
「お金では買えないもの。それは『時間』。
そしてその瞬間の『喜怒哀楽』。私の『記憶』に残った素敵な言葉を
『記録』として残すことにしました。
でも、私だけの宝物にするには、もったいない言葉たちばかり。
ほんの少しですが、あなたに『お裾分け』をしたくなりました。
ひとつでも、気に入っていただけると私はとっても嬉しいのですが・・。」
「お裾分け」・・今風に言えば「シェア」。
「挨拶のヒント」から「雑談のネタ」まで、私が選んだ言葉たちが、
全国、どこかで活躍していたら嬉しいな、と思う。
「気になる一言、使わせていただきました」のメールが、
私にとっては、一番のエネルギー源かな。

P.S.
恒例の冊子ですが、ご希望の方、声を掛けてください。
この配布する作業も、私の楽しみの1つなので、遠慮せずにどうぞ。



2016年07月13日(水)
足の指を舐めるシーンに負けた台詞たち

映画「娚(おとこ)の一生」(廣木隆一監督)から。 
いつものように、メモ帳を片手に観はじめて、
「君、そこそこきれいなのに、手入れしてへんな。
そうだ、練習やと思うて、僕と恋愛してみなさい」と書いた。
「女というものは、たとえ親友の秘密でも黙ってられへん。
そういう生き物や、最低や」や
「いつの時代にも、おっさんが好きな子っておるんやな」
「いわゆる『枯れ專』ですね」で、思わず笑った。
「君は自分を大事にしなさすぎや、腹立つ」
「祖母と付き合っていた人となんて無理です」
「君の過去なんてどうでもいいわ。
過去には戻れへんのに、どうして目の前の僕を見いへんのや」
「僕は君を一人にせぇへんで」
「通りすがりのおっちゃんやと思うて、僕の胸で泣いてもええよ」
これ使える、とメモはしたけれど、豊川悦司さん演じる「海江田」が、
榮倉奈々さん演ずる「つぐみ」の「足の指を舐めるシーン」の
インパクトの強さで全て吹き飛んだ。(汗)
中途半端なセックスシーンより、興奮してしまったから、
「足の指を舐めるシーンに負けた台詞たち」とメモしておこうっと。



2016年07月12日(火)
「なぜ山に登る?」「登らないのは罪だ」

映画「エベレスト 3D」(バルタザール・コルマウクル監督)から。
何度なく繰り返される「なぜ山(エベレスト)に登る?」の問い。
手垢のついた答え「そこに山があるからさ」ではつまらないな、と
感じていたところ、新しい定義が見つかった。
どんなにお金を持っていても、誰でも登れるというわけではないし、
それに見合う体力、精神力を持ちつつ、最後には「運」も必要だ。
それくらい「エベレスト」に登るということは、意味がある。
だから「なぜ山に登る?」の問いに「山に登れるからだ」という
シンプルな答えが心に残った。
しかし、それでは万人を納得させる定義ではないな、と思っていたら、
「あれほどの高みで、途方もない美しさを目撃できる」と呟いたあと、
「登らないのは罪だ」と言い切った登山家がいた。
「40年間、プロ登山家だけが挑み、4人に1人が死亡」という事実、
「人間の体はボーイング747の巡航高度では機能できない」という試練、
そして「決定権はいつも山が握っている」という条件などを考えても、
挑戦するに値する山なのだろう。
それを、神が与えてくれたチャンスと捉え「登らないのは罪だ」と
考えることが出来るほど、エベレストは神聖な山に違いない。
それにしても、登山家のプロたちって、意外と我侭だな、
決断の甘さが、他人を死に追いやることを知ってるはずなのに。



2016年07月11日(月)
「投票」に出かけ「白票」を投じるのも意思表示

この「気になる一言」では、あまり選挙・政治の話は触れないが、
歳を重ねてきて感じたことだけは、記録として残しておこうと思う。
たった1人の意見が、Twitter、FacebookなどのSNSを中心に、
もの凄い勢いで拡散されて、ひとつの潮流となってしまうことに、
私は危機感を覚えながら、今回の選挙を眺めていた。
当日の投票記載台で「支持政党なし」という政党があるのに知り、
笑うに笑うなかったり、若い世代に投票を促すためには、
各地であらゆる方法が展開された、そんな感じだ。
選挙の本来の目的である、
「首長や議員、団体の代表者や役員を選び出すこと」よりも、
投票率を上げることが目的となったり、
人気投票と変わらない動きに対して、私は違和感を覚えた。
もう何十年も真面目に続けてきた「投票」という行為が、
虚しくなるほど、様変わりした、と言っても過言ではない。
どう考えたって実現不可能な「公約」(マニフェスト)を掲げ、
理想論・雰囲気だけで、国民たちを洗脳しているようにもみえる。
各政党・各候補者の争点がみえないということは、
誰を選んでよいのか、判断する材料が少ないことに他ならない。
「選択肢が少ない」ということは「豊かでない」ということだ。
それでも誰か選ばなければならないから、と悩むのならば、
私たちのするべき行為は「投票」に出かけ「白票」を投じること。
それも、大切な意思表示と理解するべきだろう。
棄権や無効票とは違う「白票」という選択をした投票の重さは、
政権を任された政党、候補者が、感じてくれればいい。
ただ、今の開票結果では「白票」は「無効票」なんだよなぁ。



2016年07月10日(日)
最近は「男性的梅雨」ですね

先日、農業関係の会議で、冒頭、委員長が時候の挨拶をした。
「ようやく田植えが終わり、農家にとってはホッとした時期ですが、
玉ねぎやジャガイモの収穫と重なり、まだまだ忙しいですね」と
農家らしい歳時記だなぁ、と感心していた。
続いて、先月の大雨に触れながら「最近は、豪雨とか、強風とか、
梅雨と言っても『男性的梅雨』ですね」と付け加えた。
もちろん、この時期の「水不足」や「猛暑」も、同じである。
私たちの小さい頃の梅雨と言えば、霧のような「シトシト雨」が、
何日も何日も続く、田植えをしたばかりの苗に栄養を与えるように。
まるで、生まれたばかりの赤ちゃんに母乳を与える母親の感じの雨。
「女性的梅雨」という言葉は使わなかったけれど、イメージが湧く。
植えたばかりの苗には、激しい雨とか風は、成長を妨げるし、
そんな稲の試練は、大きく成長した秋頃(台風)が相応しい気がする。
これから梅雨が明ければ、青空の下で、グングン育つ稲が見られる。
人間の成長と重ね合わせ、愛情を注ぐ時期、試練を与える時期など、
稲の成長を見守っていきたい。
それにしても、本当にまだ、梅雨は明けてないのだろうか・・(汗)



2016年07月09日(土)
私が嫌いなのは、君たちを落ちこぼれにするシステムだ

映画「コーチ・カーター」(トーマス・カーター監督)から。
1つひとつのプレーを見る限り、俳優がバスケットを覚えたのではなく、
バスケットの選手が台詞を覚え俳優になった、といった方が正確だろう。
さて、気になる一言は、高校のバスケットチームコーチを引き受けた、
主人公・ケン・カーターの行動の支えとなっている考え方だ。
勉強もろくにせず、かといってプロの選手になるほど上手くない、
大学進学率より、刑務所へ送られる率の方が高い中途半端な高校生たち。
その現状と課題に目を向け、チームメンバーの将来を考えての発言、
「私が嫌いなのは、君たちを落ちこぼれにするシステムだ」
つい目先の成果に気をとられがちだが、それでは問題解決にならない。
このシステムを変えようと、選手たちに勉強することを強要し、
学業成績を伸ばすことで、大学へ進学させるシステムの確立に
孤軍奮闘する展開に、胸が熱くなり拍手を送った。
そして、とうとう既存の考え方を変えることに成功するが、
私は、彼の行動に反対した人たち、足を引っぱろうとした人たちの
その後の反応が気になって仕方がなかった。
大所高所から、物事を考える視点、参考になったなぁ。



2016年07月08日(金)
言葉を選ぶだけではダメ。適温で渡さないと

講師「増岡弘」氏
(「サザエさん」のマスオさん役でお馴染みの人気声優)
演題「一人ひとりがすばらしい。
サザエさん一家は幸福みつけの達人ぞろい」から。
話し始めに「あの人が『マスオか?』の増岡です」と、
軽いダジャレでスタートした講演は、発する言葉ではなく、
相手にちゃんと伝えることの大切さを気付かせていただいた。
外国人は「サザエさん」を日本語の教科書にしているという話で、
48年間続いている魅力を語ってくれたし、
不完全な人間が、不完全な言葉で、不完全なことを話すのだから
伝えたいことのわずか20%しか伝わっていないですよ、と話した。
言葉は、相手に渡して受け取ってもらい、初めて用を足す、
だからこそ「言葉を選ぶだけではダメ。適温で渡さないと」と、
水と同じように、言葉にも温度があることも教えてくれた。
「ありがとう」も同じで、この言葉を口にすればいいのではなく、
「それを伝える前の心配り」が一番大切だとも・・。
さすが、言葉を大切にしている番組だけあって、
声優さんたちも、その考えが染みついている感じがしたなぁ。

P.S.「サザエさん」一家の様子をテレビで観た若い人たちは、
「日本の未来像」だと思っているらしい、という話は、ウケた(笑)。



2016年07月07日(木)
一生の不覚、私としたことが・・あたたたた

お世話になった先輩のお母さんが他界した報を受けて、
準備万端で、お通夜に参列した。(つもりだった)
・・・が、事件は、この時に起きた。(汗)
日中暑かったからと、自宅でシャワーを浴びて身を清めて・・とか
通夜に参列できない人たちの香典を預かったり、
丁寧に香典袋に名前を書きながら、通夜の時間を待った。
しかし、家を出る寸前に、知人から電話があり、
「通夜・葬儀に行けそうもないから、香典を立て替えて欲しい」、
そんな連絡を受けて、香典袋を追加して宛名を書き
自分の御霊前に入れた香典を、立て替えを依頼された人の袋に移した、
そこまでは、たしかに覚えている。
しかし、空になった自分の香典を包んだ記憶がない。
読経が始まったが、気になったので、席を立って受付にその旨を伝えた。
自分で香典を入れた記憶がない。もしかしたら、空かもしれない、と
正直に伝えたところ、やはり空だった。
その時、やばっ、やっちまった・・と感じながら、
心の叫びは「一生の不覚、私としたことが・・あたたたた」だった。
「一生の不覚」とは「人生において、
これ以上ないであろう失敗や油断をすることなど」を意味する語。
「私としたことが」は「この私ともあろうものが」という意味で
「不始末や失敗をしたとき,自らの行為を意外」として発する語。
まさかお通夜で「すみません、やっばり空でした」と言われるなんて、
私としては考えられないことだったので、記録に残したい。
2度としてはいけないことではなく、1度だってしてはいけないこと。
うっかりなのか、ボケなのか、自分でもわからないけれど、
立て替えを頼まれた方の香典袋じゃなくてよかったなぁ。
私なら「しもさんならやりそう」とか、話のネタで済むからね。
(すみません、こんなに落ち着かないお通夜は初めてでした。(涙))



2016年07月06日(水)
あなたのポケットに入りたい

先日、異業種・異性・異年齢の情報交換会(単なる飲み会)で、
若かった頃の話で盛り上がった。
その一つが「交換日記」。
そう言えば、私も「文通」や「交換日記」したなぁ、と
傍でニコニコ(ニヤニヤ)しながら耳をダンボにしていたら、
当時の交換日記を見つけた、という話に展開した。
何十年も前、それも思春期に書いた文章は、
見てみたいような、恥かしくて見られない・・そんな気分。
私は、どんな事を書いていたんだろう?なんて思い出そうと、
必死に記憶を遡ってみたが、まったく思い出せない。(汗)
当時の交換日記を見つけた女性が、その一端を恥かしそうに
披露してくれた。
「ねぇねぇ、なんてい書いてあったと思う?」と前置きして、
「『あなたのポケットに入りたい』だよ」。
「手を繋いだら洗わない・・」そんな乙女心だったらしい。
もちろん、その場にいた仲間たちは、大爆笑だったが、
私もそんな事書いていたかもなぁ・・と、一人で照れた。
とっくに忘れていた「交換日記」が蘇り、
最後はどちらが持っていたのか、どんな終わり方をしたのか、
そんなことが気になってしまった出来事。
いいなぁ、若いって・・と思いながら、これを書いている。



2016年07月05日(火)
久しぶりに、名前発見しました。なんだか嬉しい

「新聞の投稿欄を楽しみにしていますよ・・」
すれ違う知人に、そう声を掛けられることが多い。
インターネットが普及する前、自分の意見を伝える手段は
新聞投稿欄だった。
初めての掲載は、1995年(平成7年)1月10日(火) 毎日新聞、
それから20年。
掲載された時の周りの反応が嬉しくて、投稿を続けてきた。
しかし、本人はそんな気持ちがなくても、町の宣伝ですか?と
嫌味を言われたこともある。
そんな暇があったら、もっと仕事しろ、と言われたことも。
さらに、コンピュータの整備が進み、自分の意見を書き込むと、
すぐ反応が返ってくるインターネットの魅力に負けて、
書き続ける環境を電子媒体にシフトしてから、投稿回数も減った。
また立場上、書けないことも増えてきた気がしてきたのも事実。
だが歳を重ね、最近ではそんなことも気にならなくなってきた。
先日、道端でばったり会った高齢者から、
「知り合いの名が投稿欄に掲載されることが嬉しいから、
これからも続けてね」と励まされて、久しぶりに投稿してみた。
本日、仕事とはまったく関係ない話題で、地元紙に掲載され、
朝早くから、スマホにメールが届いた。
「久しぶりに、名前発見しました。なんだか嬉しい」と。
投稿も誰かの役に立っているんだなぁ、よかった、ホッ。



2016年07月04日(月)
ちゃんと食べるには、ちゃんと作る

映画「はなちゃんのみそ汁」(阿久根知昭監督)から。
乳がんの再発で33歳の若さで他界した、
広末涼子さん演じる母親・千恵さんが、
「娘が一人でも、強く逞しく生きていけるように、
一人できちんと生きていけるように、
その手助けだけは、してあげたい」という願いで始めた、
料理や家事の大切さを伝授する。
当時4歳の娘「はなちゃん」は、それをちゃんと理解して、
父親と2人になってしまっても、みそ汁を作り続ける姿は、
実在する話として、道徳の教科書にも取り上げられている。
4歳の子に、これからの生き方をどうやって教えるのだろう、
そんな不安を持ちながら観ていたが、母親が娘に教えたことは、
鰹節を削ったり、味噌の作り方だけではなく、
食・生き方に対する基本的な考え方を、徹底的に教え込んだ。
その根底に流れている考え方が
「ちゃんと食べるには、ちゃんと作る。
食べることも、作ることも、いい加減にせん」だった。
「しっかり食べなさい」とともに「しっかり作りなさい」と
教えた母親は、なかなかいないからこそ、私たちの心を打った。
体にいい食材を自分の目で選んで、料理を作る。
それこそが、本当の意味の「食育」なんだろうなぁ。



2016年07月03日(日)
私、初めて川の水を飲みました

あまりテレビを見ない私だが、たぶんマッサージチェアーに座り、
何気なく見ていた「旅サラダ」という番組だったと思う。
(すみません、放送局も・放送日も覚えていない)
たしか、女性のレポーターが、
「オーストラリア秘境の島 タスマニア」を訪れ、
何時間も歩いた後、現地のガイドに勧められて、
川の水を口にしたシーン。
彼女は「おいしい・・」と呟いた後、
「私、初めて川の水を飲みました」と、驚嘆の声を挙げた。
(川の水って、そのまま飲めるんですね、と言いたげだった(汗))
実は、そのシーンが妙に違和感を覚え、メモをした。
月に一度の「柿田川外来種駆除作業」をしていると、
水分補給に、川の水を手ですくい、口を漱ぐ。
もちろん、時と場合によっては「飲む」のが常だから、
「川の水が飲める」ということに、今まで驚いたことはない。
ただ時間が経過して考えると、私たちの方が普通ではなく、
川の水を疑いもなく、ゴックンと飲み込むなんて信じられない、
そう言われても仕方がない気がした。
それだけ、小さい頃から富士の恵みを受けていたってこと。
改めて、柿田川が近くにある豊かさを実感した番組である。



2016年07月02日(土)
「健全生活」って、人間性回復のコツかもなぁ

「情報交換会」と称する飲み会が続いた、昨日までの平日。
週末はどうやって過ごそうかな?と、昨晩考えていたが、
たまには、時の流れに身を任せてみようかな、思った。
朝、妻と娘が小田原へ行きたいので、三島駅まで送って・・と
言うので、久しぶりに愛車を動かすチャンス、とばかり、
その前に、車を洗車をしたのが良かったのか、気分爽快。
まず、2人を三島駅に送った流れで、佐野美術館へ。
(「日本近代洋画の巨匠 和田英作展」を鑑賞)
その後、なぜか「献血」をしたくなり、(汗)
大型ショッピングセンター前の「献血ルーム」へ。
(いつもの「400ml」ではなく「血小板の成分献血」に協力)
続いて、柿田川公園の木陰で、読みかけの本をちょっと読み、
今日唯一の予定だった、清水町地域交流センターへ。
(生涯学習講座「増岡弘」(声優)さん講演会。
演題「サザエさん一家は幸福みつけの達人ぞろい」)
さらにその足で、柿田川公園駐車場内「カフェ・リリオ」へ。
(ココアを飲みながら「田中みどりさんの青空ライブ」)
そして帰宅後は、我が家の家庭菜園で収穫した「夏野菜」を、
冷たい水と一緒に口にした。(今日は、アルコール抜き?)
こんなに楽しかったのに、時間の流れはとってもゆっくりで、
一つひとつの出来事に癒され、平日の疲れが消えていった。
知らない間に、私の五感をフル活動していて、スッキリした。
「健全生活」って、人間性回復のコツかもなぁ。



2016年07月01日(金)
くだものだもの、なんか相田みつをみたいでさ

映画「オムライス」(木村祐一監督)から。「大爆笑」の一言に尽きた。
映画の内容そのものを、私自身が日常の中で20年以上体現している。
逆にいうと、こんなことが「映画」になるのか、という驚き。(笑)
何気ない日常の面白い風景を発見し、そこから物語を想像していく、
この楽しさは、誰にも迷惑をかけず、お金もかからないから、
これからもずっと続けていきたい、と思っていた矢先に、
この作品にぶつかった。
個人的な趣味から言えば
「無断駐車は注射します。院長」という病院前の看板。
「安いよ安いよ、明日はもっと安いよ」という店員の掛け声。
「特急ドライ 6時間仕上げ」(クリーニング店の看板)を見上げながら
「ねぇ、特急で6時間って遅くない?」という主婦の会話。
「(株)イー・エヌ・ディー・オー」(遠藤)と書かれたトラック。
「馬場正一 馬場君6票」「先生、違います。それ名前です」という、
学校での役員選挙結果。
古い「くだもの」という看板と、新しい「くだもの」という看板が重なり、
「くだものだもの」となってしまった、お店の看板を3人で眺めながら
(いいんじゃない)「くだものだもの、なんか相田みつをみたいでさ」。
こうして書いていても、笑い出してしまう、私の趣味そのままの作品に、
周囲から奇怪に見られていた自分の行動が、なぜか評価された気になった。
同じ視点のお笑い芸人、木村祐一さんのファンになりそうだ。