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■ なか。
自分の中が淀んでいくのがよくわかる。 周りの人間が、あの人が、気にいらない。 わざと冷めた目をつくって、世界を斜に見る。 思い上がりだろうと、理解している。だから、いいんだ。 そんな理屈をこねて、これ以上何も思わぬように、外を見る。
外だろうが、中だろうがお構いなしだ。 手が動く、声が漏れそうになる。たたらを踏んで、堪える。 視界が染まる。口内に血の味が満ちる。 ふらふらと、誘われるように死にたがる。 この身を差し出せば、どれ程気持ちのよい事だろう。 死にたくなどないのに、その刹那にだけ、屈してしまいそうだ。
全てが、嫌になる。誰でもいいから、殺したくなる。 肉に刃を突き立てる感触を思い出しながら、幻覚を見る。 疲れる事も出来ない。あくまで正常なまま、ありえないものを見る。
それはひどく気持ち悪いと思うが、生唾を飲み込むことで耐える。
耐えてばかりだ、不条理だ。何故、こんな事を思わねばならない。 そもそも、何故私は人を傷つけたがるんだ。殺したがるんだ。
考えたくとも、その頭が残されていない。 繰り返し、繰り返し。何度も、手を変え、品を変えて。
私の中に逃げたいけれど、それだけは許せないと踏みとどまる。 耐える以外に、何が出来る。解放するには、私が死ぬか、誰かを殺すかしかないのに。
ぶつぶつと、座り込んで呟き続ける。 誰にも気付かれないよう、一人になった時だけ。 後は全部虚構で、構わない。
…もう誰にも、関わりたくない。 理解される事も、面倒くさい。 何も知らないままの方が、このままを続けられる。
だから、助けを求める声は殺す。どこにも救いはないから。 私以外に私を助けられる人間はいなかった。また、傷口を抉られるのは嫌だ。 もう、動けなくなるわけにはいかない。
大したことじゃない。耐えられる、壊れるまでは耐えられる。
今更何弱音を吐いてるんだと、思うけれど。 …ここにだけは真実を記す事を許される気がする。 誰も私を知らない、ここにだけ、自分を吐き出させて欲しい。 そうすれば、僅かの間、私は自分でいる事が出来る。
いつまで隠せるだろうな。いつまで、続けられるだろうな。 昔は怖いと思えたのに、もう、薄れてしまった。 それを望んだのだから、仕方ないけれど。
生きる。だから、それでいいよね…
2005年11月18日(金)
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