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■ 月光。
"何かを期待することで 時にすれ違うけれど" "無心に与えあい続けることは 夢の道端に咲く花のようだ" "誰にできることなのだろう"
"ひとつの思いだけを貫こうとすればするほど" "愛とはほど遠い力に 激しく揺さぶられる"
(月光/B'z)
夜の街は冷える。 少し、寄り道した私。 借りていたビデオを返しに行かなきゃ。
道行く人はコートを着込んで寒そうに歩いてる。 ・・・私は全然、寒くない。 コートの下はブラウス一枚。 首元にマフラーは巻いているけど、 あまり長い間巻いてると吐き気が起こるからすぐ外す。
(なんで、寒くないんだろう?) 風は胸元に吹き付けてくるし、 手はかじかんで真白になってる。 だけど・・・なんで、寒くないんだろう?
月は出ていない。 だけど、何気無しに空を見上げる。 すっかり癖になってしまったこの仕草。 別に、何が映るわけでもないのに。
「何も、映るわけないのにね。」
自嘲を作ってみても、虚しい。 だけど、"前"の私ならきっとこう笑った。 かつての自分をなぞっても、今の自分が感じるわけじゃない。 けど、なんとなく、そうしようと思った。
どんなに身体が冷たくなっても、 心がそれを感じなければ、抱きしめて欲しいなんて思わない。
そんな望みなんて、抱くものじゃないのにね。
あの時私は言ったよね。
「今の自分・・・どんな顔してるんだろう・・・。」
それにすぐ、こう答えてくれたあなた。
「しずくの顔に決まってんじゃん。」
拍子抜けた。
そのまま、私笑ったよ。
それに、すごく気が楽になったんだ。
だけど・・・今の私を見ても、あなたはそう言ってくれるかな。
2002年01月09日(水)
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