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■ Last。
すごい速さで記憶が消えていく。 少しだけ色づいた壁は、 一日もたたないうちに白く戻ってしまう。
誰が壁を塗り替えているの? 誰が壁をこの色に染めるの?
偽善者の、色に。 何色にも染まるくせして、清廉潔白なんて笑わせる。 その身が紅に染まっていても、 君はまだ、"正義"を掲げ続けるの?
ただの駒に過ぎないのに。
使われ、捨てられる運命。 それに幸せを見出せるの?君は。
けれど。 気付いてしまわなければよかった。 半端な幸せを求めたばかりに、僕はどうなった?
与えられた命令をこなすだけが、"僕"だった。 自ら糸を断ち切った人形に生きる術などなかったのに。
今はもう、駒にもなれない僕。 あの人たちにも、君にも必要とされない。
もういっそ、捨ててくれ。
幸せを求め、 終わりを求めたわがままな僕に終止符を打って。
その相手は君がいい。
僕の最後を。一瞬でいい。
その目に焼き付けてくれ。
なのに、僕はまた気づいてしまった。
僕を見る君の瞳が、光を宿していなかった事に。
「ねぇ・・・君を・・・。」(壊したのは、・・・僕?)
先に続く言葉は、君によって断ち切られた。
(・・・君は、どんな瞳で僕を見ていたの?)
遅すぎた問いに答える者は、もう、いない。
2002年01月03日(木)
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