空虚。
しずく。



 純白。

軽井沢へ行って来た。
祖父と祖母の引率のため。

行きたくなかった。
症状が悪化するの解かりきってるもの。
だけど、他に行ける人がいない。
だから、私が行くしかない。

自分を殺す決断。
自分を演じる決断。
大丈夫。ずっとこうして生きてきたんだから。

久しぶりに、口にした。
「頑張らなきゃ。」って。

苦しかった。
なんで、笑わなきゃいけないんだろう。
なんで、偽らなきゃいけないんだろう。

だけど、すぐに感じなくなる。

辛くない、苦しくない。
笑った。笑えた。・・・大丈夫。
まだ失くしてないもの。
それが何か解からないわけじゃない。

だけど、少しだけいいこと。
雪が見られた。
空気も冷たく感じれた。
触れても、やっぱり冷たくて。
手のひらに乗せたら、すぐ溶けていく。
"・・・あの人みたい。"
儚いものだから。
すぐに水に還ってしまうから。

それでも私は雪が好き。
名前の"しずく。"っていうのも、雪を意識してつけたもの。

だけど。
"この雪に血をたらしたら綺麗かな?"
そう思ってしまう私は、雪みたいに綺麗な存在にはなれない。


"降り積もる白。"

"何ものにも犯されない清廉さ。"

"一面を紅に染めてみれば、"

"少しは私も満たされるのかな?"


2001年12月26日(水)
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