空虚。
しずく。



 自分が怖い。

あなたに。
大好きな人に。
言われた。
「ずっとこのままだったら、関係切るからね。」

驚いた。
その事に、対してじゃない。

一番怖かったはずの言葉なのに。
何より、怖れてたことなのに。

何も、感じなかった自分に。

どうして?
ねぇ、どうして?
どうして、何も感じないの?

失うんだよ。
逢えないんだよ。
見えなくなるんだよ。

けど、ダメだった。
何も感じなかった。

泣きたかったのに。
叫びたかったのに。

ただ、その意味をなぞってた。

静かに、狂ってたんだ。
静かに、狂わせてたんだ。

酒も、薬も、自傷も、セックスも。
何も与えてくれない。
ただ、通り過ぎていくだけ。

だって、私自身が留めようとしてないんだから。
けど、もう私にもわからないんだ。
どうしたら留められるの?
どうしたら感じられるの?

きっと、自殺もダメなんだろうね。
死の恐怖も、感じられないだろうから。
あなたが殺してくれたら、少しは違うかな?

ね、殺して?
そしたら解かるよ。

笑えるかな、私。
きっと、笑えるよね。

だって、大好きな人に殺してもらえるんだもん。

泣けるかな、私。
"幸せ"だ。って泣けるかな。

だって、最後にあなたの顔が見られるんだもん。

最後に。
言えるかな。"私"の声で。

"本当に、愛してたよ・・・。"って。

2001年11月14日(水)
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