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re-invention



 速さの問題の難しさ

朝の登校状況はまずまず。

今日は授業満載の火曜日。
速さの問題に入り,ここからが本当の勝負所。
迷いながらの授業で,行った3クラスとも,
少しずつ展開が違う。

このクラスでは,これまでの復習から。
わからないものの1つをχとし,
残りのわからないものをχを使って表していたことを示す。
(この話は,もっと早い段階で使うべきだった。)
さらに配布した一当たりの量の表を教科書に貼らせ,
その説明をし,一つの解法を示す。
その上で,他のものをχとした場合を考えさせる。
説明が長いし,問題を解く面白さは半減か。
それでも頑張る生徒達に支えられてなんとかゴール。


次のクラスからは,説明を半減させ,
一当たりの量の表もあえて,教科書に貼らせるだけで扱わないことに。
わからないもの3つを挙げるだけで,
どれをχにするかは生徒個々に任せ,問題を解かせる。
当然何をしていいのかすら分からない生徒も多い。
自力でできた生徒も本当に少ない。
スタンドアップで,どこまでできるか頑張らせるが,
教える側が少ないと,あきらめ始める生徒も出てしまい,
何度か全体に声を掛ける。
一人で考えて,どうしていいのかわからない時間が5分を過ぎると,
多くの生徒が思考停止になってしまう。
こちらもキーになる生徒を支援・指導して,
苦しいけれど,なんとかゴールにたどり着く。


次のクラスでは,前半の展開は同じにして,
問題を解かせる場面で,久しぶりの逆スタンドアップを使う。
分からない生徒を立たせて,分かる生徒にヒントをもらい,
できそうになったら,戻って自分で頑張るスタイル。
これでなんとか,いい感じの授業になる。

速さの問題が生徒にとって難しい理由を整理してみる。
1)「速さ」の意味を理解させない指導がなされていること。
  (「み・は・じ」などで指導されていることの弊害)
2)文字が入ることで意味が読み取れなくなること
今までは,この2点は理解していた。これに加えて,
3)分からないものが,多いこと。
並べてみると,それまでの問題は,
・縦の長さ,横の長さ
・生徒の人数,画用紙の枚数
・部屋の数,生徒の人数
と2つしかなかった。
だから,一つをχとして,残りをχで表そうと意識しなくても,
条件を読み取れば自然と式化できた。
それが,教科書の例題程度の速さの問題でも,
・歩きの時間,自転車の時間,歩きの距離,自転車の距離
と,なんと4つに増えている。
だから,式をイメージすることすら難しいのだ。
関係をきちんと整理しなくては,とても問題を解くことはできない。


遅れているクラスでは,部屋の問題を。
読み取りをじっくりさせることが,文章題を解く鍵だと
分かっていながら,
結果としてそうしていなかった従来の自分の授業との差は大きい。
どのぐらいの生徒ができるようになるのか,テストも楽しみだ。

昼休みに,宿題を提出していない生徒を見る。
「先生,わからない」
こんな言葉を自由に言える雰囲気がいい。

放課後は,道徳について,お二人の先生にレクチャー。
これまでの自分の道徳授業をいくつか示し,
基本型とモラルジレンマを説明。
「道徳教育」についても,
今のうちに,きちんとどこかで発表したいもの。
担任であれば,必ず関わる時間。
数学教育よりも,影響力は大きい。

さらに,保護者と面談。
顔を合わせて話をすることの大切さを,
今年は何度も経験する。電話では,伝わらないことが多い。
(ましてやメールでは・・・!)
午後から,主任が現場に復帰。
本当にうれしい。

2004年11月01日(月) 曲がる下敷きも放物線?


2005年11月01日(火)
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