散歩中に他所様のお庭や玄関先を見るのが好きだ。
私は毎日飽きるほど娘と2人で歩き回っている。今日も雨が降る中、傘を差して歩いてきた。娘は最近、チューリップマニアと化していて、チューリップを見つけては「赤色チューリップ! Yはピンク色チューリップが好き〜」とハイテンションで眺めている。勢い、私も娘に付き合って他所様の育てた草花を見ることになる。おかげて、御近所のお庭事情にやたら詳しい。
お庭の草花や、玄関先に置かれたプランターって、育てている人の人となりが見え隠れする。ガーデニング雑誌から抜け出てきたようなお洒落なお庭があるかと思えば、サツキだの盆栽だの渋好みのする鉢がズラッっと並んでいたり。あるいは野菜が育てられていたり。我が家は敷地ギリギリに家が建っている狭小住宅で、余っている土地が全くないので「趣味の土仕事」に並々ならぬ憧れがある。
若い頃はセンスの良い洋風のお庭が好きだったけれど、ここのところ私が子供の頃は多かったスタイルの「THE昭和」とでも言うような和洋折衷なお庭にも魅力を感じるようになった。
家は決して大きくないのに、ちょっとだけ生垣があって、シンボルツリーとでも言いたげに金木犀が1本。厄除けの南天は当然植えてある。それに、椿、水仙、牡丹、紫陽花……夏になったら朝顔が登場してお正月前に葉牡丹が前に出てくる……みたいな。子供の頃は「ダサイなぁ……」と思っていたのだけれど、大人になると季節を追って花が咲いていく庭の良さが理解出来るようになった。
我が家の2本ほど裏の筋は年配の方が沢山いらして「THE昭和」的なお庭を沢山見ることが出来る。今日は雨に濡れた牡丹の花が美しかった。娘は「大っきい薔薇の花が咲いてる〜」とはしゃいでいたので「薔薇じゃなくて牡丹だよ」と訂正しておいた。きっと牡丹の時期が終わる頃には覚えてくれるだろうと思う。
それにしても今日も寒かった。今は温かい紅茶を飲みつつ休憩中。明日も寒いし雨が降るとのことだけど、どうしたものか。パーッっと気晴らしでもしたいのだけど……などと思案しつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。
大輪の牡丹。どんよりした気持ちが、ちょっと華やぎました。