白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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2008年02月26日(火) 爪の切り方

人は時として当たり前だと思っていた自分の中の常識を根こそぎ覆される瞬間を味わうことがある。先日、私はそんんな目にあったのだが、私の中の「当たり前」を覆してくれたのは夫だった。

爪を切る際、私は「切り取り線を基準にして切るもの」だと思っていた。(私が言うところの「切り取り線」とは、爪の色がピンクから白へと変わっているラインのこと。正式名称は知らない)私は切り取り線ギリギリを切って、余白がほとんどない状態が好きだが、余白が多目の人もいれば、切り取り線よりも、やや尖り気味に切る人もいる。切り方の好みはそれぞれだけど基本は「切り取り線が基準」だと信じて疑ったことが無かった。

ある日、ふと夫の指先を見ると爪の中央がとんがり山のように尖っていることに気が付いた。どうやら夫は爪を切る時、切り取り線を無視して、右から1回、左から1回の2回こっきりで済ませているようだった。そんな横着な爪の切り方があったものかと、夫に聞いてみたら「基本的に爪はTwo strokeで切る」とのこと。切り取り線をどう思っているのかと訊ねると「そんなの知ったことではない。爪をちまちまと切る必要性を感じないから、手早く2回で切る」と夫。

衝撃的な話に私は呆然としてしまった。今までずっと「爪は切り取り線を基準にして切るもの」だと信じて疑ったことが無かったのに、切り取り線など無かった物として、爪を切っている人がいただなんて。しかも、身近な人間が。

私達は結婚して2年になる。それなのに、今までどうして夫の爪の形の不可解さに気付かなかったのかと不思議に思っていると、夫が言うには「とても気分の良い時は2回でなく、3回で切ることもある」のだとか。確かに他の爪を見ると、爪の頂は「とんがり山」ではなく「富士山」の形をしていた。流石に3回切りの爪は、2回切りよりも違和感は感じなかった。今までは3回切りの爪ばかりが目に入っていたのだろう。ちなみに私は自分が爪を切る時、何度で切っているか数えてみたら7回だった。

世間の人は爪を何度で切っているのだろう? 切り取り線については、どう思っているのだろう? 私は自分が「当たり前」だと思っていたけれど、夫の自信満々な様子を見ていると切り取り線で切るなんてナンセンスなんじゃないかと思えてきた。どうでもいい話なのだけど、ちょっと気になる。

そんなに面倒なら切ってあげようか?」と提案したが「俺はこれでいい」と夫は決して引こうとしない。今回のことで私は娘が自分で爪を切るようになる年頃までは何があっても生きていたいと思った。夫には娘の爪を任せられない。あらためて長生きを決意したところで、今日の日記はこれにてオシマイ。


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【同月同日の過去日記】
2006年02月26日(日) 冬の名残り…
2004年02月26日(木) 発破をかける。
2003年02月26日(水) 水辺の風景。
2002年02月26日(火) 『オルガニスト』〜行き着く先に果てなどなくて〜

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