『旅に病で夢は枯野をかけ廻る』てな句が頭を過ぎる今日この頃。随分と寒くなったものだ。20代の頃はピンとこなかった松尾芭蕉を「ちょっとイイかも」と思うようになってきた。たぶん、これは加齢により好みの変化だろう。
関西は紅葉が丁度良い感じらしい。が…残念ながら祝日だと言うのに夫は仕事なので遠出はかなわず。1人で出掛けちゃうのもアリだと思うのだけど、家でじっとしている予定。先週末は日帰りの小旅行をした事だし、落ち着いて家の用事に励もうかと。
芭蕉の句では無いけれど、紅葉よりもむしろ「枯野」が見たいように思う。ススキ野なんか良いなぁ……と。ススキ野が無理なら、いっそセイタカアワダチソウでも良いとさえ思う。ガサガサと枯野を掻き分けて闊歩してみたいのだ。最近、子供帰りではないけれど、単純な遊びがしたくてたまらなくなる事がある。芭蕉が最後に見た夢が「枯野をかけ廻る事」ってのも、なんだか分かるような気が。五感に触れる遊びと言うのかな。「見る・愛でる」だけでなく、触感を楽しみたいのだ。
いっそ、お隣の子供と一緒にカマキリの卵を探しに行きたいくらいだ。今年は暖冬だから、カマキリのいる原っぱに行けば今頃でもまだあるんじゃないかなぁ。せめて、もうちょっと浪漫な心を持っていたら、自然に恋焦がれつつ俳句や歌や詩のひとつでも作りたいところなのだが、生憎とそういう類の感覚には恵まれていないようだ。残念。
仕方が無いので明日は秋らしい花でも買ってきて活けてみるかなぁ…って事を考えつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。