白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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引越し先 白い木蓮の花の下で


2005年12月14日(水) 養蜂家の娘さん

Uさんと仕事をするようになって、かれこれ1年以上経つのに彼女が養蜂家の娘さんだなんて、ちっとも知らなかった。

Uさんは大阪の来たの方…やや田舎びた地域に住んでいる。お父様は定年退職なさったいて、夫婦で小さな畑を耕しているって話は聞いていたけど、蜂蜜を作っているだなんて驚いた。何の話からか蜂蜜の話題になりUさんが「うちは売るほど蜂蜜あるよ〜」と言ったのを「えっ? それってどういうこと?」と突っ込んでみたところ、Uさんのお父さんは昆虫好きで、趣味が昂じて養蜂家になったのだそうな。作った蜂蜜は地元のお店に卸しているとのこと。蜂蜜の瓶に貼っているラベルはUさんがデザインしたそうな。

私が速攻で「その蜂蜜食べさせて」とお願いしたのは言うまでもない。

「口に合わないといけないから、ちょっとだけ試食してみて」とUさんは売り物の瓶ではなくて、ジャムの空き瓶に蜂蜜を入れて持ってきてくれた。帰宅して早速舐めてみたらば……美味しいではないか! 濃厚な甘みもさることながら、衝撃的だったのは香りの良さ。口に入れると花の香りが広がるのだ。自然の香りだから嫌味がなくて心地良いのだ。

昨今は蜂蜜専門店なんかもあるし、私も「これ珍しい蜂蜜だから」とそういうお店の蜂蜜を戴いたことがあるけれど、33年間生きてきて、最高に美味しい蜂蜜だと断言出来るくらいに美味しかった。試食の瓶が無くなったら、今度は商品として買わせていただくつもりだ。

それにしても定年後に「趣味が昂じて」なんて形で仕事が出来るなんて羨ましいなぁ。今住んでいる長屋の近所にも早期退職して納豆を作っている人がいる。彼も趣味が昂じて納豆屋さんになったのだけど、彼の作る納豆も劇的に美味しい。

私が第二の人生を考えるなんて、まだまだ先のことだけど、そんな風に豊かに暮らしている先輩の後に続きたいものだなぁ……と思った。ここのところ毎晩、寝る前に柚子茶を飲んでいるのだけど、今日はいただいた蜂蜜と檸檬でホットレモネードを作ろう……なんてことを思いつつ今日の日記はこれにてオシマイ。


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【同月同日の過去日記】
2003年12月14日(日) 鍋料理の周りに。
2001年12月14日(金) 「望み」を映す「鏡」について。

白蓮 |MAILHP