同じ年の上司…仕事も気配りも出来るパーフェクト社会人「食パンマンさま」がご自慢の逸品を持ってきてくれた。めずらしく年齢相応の笑顔で「約束のブツを持ってきました」と渡してれた紙袋には北条司『エンジェル・ハート』16冊が入っていた。
食パンマンさまは学生時代『シティ・ハンター』が好きだったらしく、最近続編が発売されているって知って、大人買いしちゃったとのこと。いつもスマートに仕事をこなし、隙を見せない日常とは、ちょっぴりかけ離れた行動に、思わずニヤニヤしてしまった。「私も『シティ・ハンター』大好きだったんですよ。続編が出てるのは知ってましたけど、まだ読んでなくて」と話をすると「じゃあ、貸しますよ」と早速持ってきてくれたのだった。
あぁ……だけど食パンマンさま。16冊いっきに持ってこられても、持って帰るのが大変です。が、もちろん、そんなことを言えるはずもなく、丁寧にお礼をいって大阪の北都会地方から、南田舎地方へと持って帰ってきた。
しかし「大人買い」っていいよねぇ。私自身「大人になって良いことってなんですか?」と問われたら「大人買い出来ること」と即答してしまうタイプだ。生まれてはじめての大人買いは食玩の『永井豪の世界』だったか、長編漫画のいっき買いだったか。大人買いは大人の醍醐味だと思う。
だが、しかし我々大人は「大人買い」という言葉の響きに惑わされてはいけない。「大人買い」と聞くと大人ための大人の行動……のように聞こえるが、よくよく考えてみれば、いい年した大人がムキになって、何かを買い漁ったり、買い占めたりするだなんて、かなり大人げ無いような。
だけど私は「大人買い」をしてしまお大人が大好きだ。なんかこぅ…愛しく思われてならないのだ。生きることのほろ苦さを知っている大人が、あえて愚行に走る姿は、健気でもあり可愛らしくもある。
そんな訳で今日から、寝床のお供は『エンジェル・ハート』になりそうだ。ちょろっと目を通してみたが、なかなか面白そうなので楽しみである。早くお風呂に入って読まなくちゃ……って事で今日の日記はこれにてオシマイ。