今朝、通勤途中の乗換駅ホームで痴漢が突き出されているのを目撃した。
えらい騒動だった。痴漢と思しき人物は20代後半〜30代前半の男性。50代の男性に腕をつかまれていた。駅員さんを大声で呼んでいたのは女子高生。いかにも正義感が強そうな元気娘。被害にあったのは大人い雰囲気の女子高生で私が通っていた高校の後輩だった。痴漢にあったのがショックだったのか、叱られた子供みたいに項垂れて、涙ぐんでいた。
痴漢は冤罪が多いという話を耳にするので、突き出された男が本当に痴漢かどうか分からないのだし、あまりジロジロ見ないようにしよう……と思っていたのだが「こんなブス触るかよ。ざけんじゃねぇよ。馬鹿!」と男が逆ギレしていたのを聞いて、思わず足を止めてしまった。被害者の女子高生は青ざめて、可哀想で見て入られなかった。「何言ってんねん! あんたが、やってるの見たんやから」と、もう1人の女子高生がもの凄い剣幕でまくし立てていた。結局、男は駅員さんに連行されていった。
それにしても可哀想になぁ。突き出された男が本当に痴漢かどうかはともかく、言うに事欠いて「こんなブス触るかよ」とは何事だろう。いい年した大人だって、そんな言葉を聞かされたら凹んでしまうだろうに、多感な年頃の女の子は、どんなに傷ついただろう。気の毒で仕方が無い。唯一の救いは、近くに助けてくれる人がいたということだろうか。男の腕を掴んで取り押さえた50代の男性と、頭から湯気を立てて怒っていた女子高生。他人事ながら、知らん顔されなくて良かったなぁ…と思いつつ、しかし私もプンスカ憤慨してしまった。
性犯罪が許せない…てのは当然のことだが、精神的、あるいは肉体的に強い者が弱い者に危害を加えるってこと自体が許し難い。それがどういった形であったしても自分より強そうな人間から危害を加えられたら、誰だって恐怖を感じるだろう。力にまかせて乱暴なふるまいをするなんて、してはいけないことだと思うのだ。
痴漢にあった娘さんは、たいそうショックだっただろうが、早いところ元気になると良いなぁ……なんてことを思いつつ、ことのあらましを思い出して、あらためて憤慨しつつ今日の日記はこれにてオシマイ。