白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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引越し先 白い木蓮の花の下で


2005年07月21日(木) マンゴーの時間。

関西ローカルの深夜番組を観ていたら1個5000円もする高級マンゴーが紹介されていた。

翌日の昼食時の話題に高級マンゴーの話をしたのは言うまでもない。「そりゃあ美味しいだろけどね。5000円よ、5OOO円! 居酒屋で2人食べれるよ。お好み焼きや、回転寿司だったら何人食べられると思う?」とて、自分達とは、なんら接点のない高級マンゴーについて熱く議論を交わした。同僚達の間で、ちょっとしたマンゴーブームが起こった。ゼリーとか、ヨーグルトとか。本物に手を出さないあたりが庶民なんである。

冷凍ぢゃなくて、加工品でもない本物のマンゴーを食べることなく夏が終わっていくんだなぁ……と思っていたら、同僚の1人が沖縄のお祖母様が送ってくれたという生マンゴーを職場に持ってきてくれた。

マンゴーを栽培している地元でもマンゴーは高級果物らしく、大きなマンゴーはほとんど出回らないらしい。同僚が持ってきてくれたのは「マンゴーを大きく育てるために間引きした、小さなマンゴー」とのことだった。マンゴーは私の掌よりも小さかったが、それでも本物のマンゴーだった。

私を含めて同僚達が歓喜したのは言うまでもない。

マンゴーを写真に収め、マンゴーを食べているところを写真に収め、大騒ぎしながら向いて、お日様色の果実にかぶりついた。産地直送の生マンゴーは濃厚で、まったりと甘かった。「元気に育ちました!」というような、健康的な味だった。

1個5000円のマンゴーは、勇気を出してお店に行けば誰だって買える。だけど今日食べたマンゴーはお金で買えるものじゃない。マンゴー1個で、非常に幸せな時間を過ごした。「沖縄のお祖母様ありがとう!」と、そこにいた同僚達と感謝したのは言うまでもない。

美味しかったなぁ……マンゴー……あぁ……とて、マンゴーの余韻に浸りつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。


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【同月同日の過去日記】
2004年07月21日(水) 切なさの行方。
2003年07月21日(月) 思い出はプライスレス。
2002年07月21日(日) ブドウ屋のおばぁ。

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