日中、社用で外に出たらば、胴体に「ワインライナー」と描かれたバスを見た。
幼稚園児の教材に使われるようなカットイラスト風の葡萄の絵が描かれた車体がプリティなバスは大阪と広島を繋ぐ定期便のようだった。平日なだけに人はまばらだったけれども、稚拙な葡萄の絵が描かれたバスが走り去る光景は私の目を釘付けにするに充分だった。
ワインが飲みたい! と強く思った。
と同時に『南プロバンスの12ヶ月』というエッセイ本を思い出した。ひと昔前、働きアリ日本人の心を鷲掴みにしたベストセラー。私はブームに遅れること数年、ブックオフの100円均一コーナーで購入し、ひどく感銘を受けた記憶がある。「お酒を飲むなら昼間に限る」と。ちなみに、それ以外の事柄は、全く印象に残っていない。
あの本を読んで以来、私は昼酒に目覚めしまったのだ。青空の下でバーベキューをしながら飲むビールは美味しい。お正月の気だるい日中に飲む清酒も美味しい。はたまた、ちょっと贅沢な物を食べながら、気の合う友人と飲むワインも美味しい。仕事をした後のお酒も美味しいが、働かないで飲むお酒はもっと美味しいように思う。お日様の光を感じながらの、ほろ酔い気分に勝るもの無し。
昼酒万歳!
「約束の時間に送れちゃう」とて、小走りで街を縦断しながら、昼酒に思いを馳せた午後だった。そして今は予想以上に早く帰宅することが出来て幸せ気分を満喫中。明日は友人と宝塚を観に行くのだ。週末を思い切り楽しもうと思う。そう言えば『南プロバンスの12ヶ月』にも週末を楽しむフランス人の話が書いていたっけか……ちなみに、その本は売り飛ばしてしまって手元に無い。
明日は早起きして用事を済ませ、心置きなく宝塚を楽しんでこよう……ってことで今日の日記はこれにてオシマイ。