この1週間は、まっことよく働いた。
近畿地方を行ったり来たり。終電目指して猛ダッシュで走り、往復の電車では、だらしなく眠りこける……てな感じの毎日。「頑張ったね。自分!」と自分を褒め称えたいような気もするが、不本意でたまらないような気もする、そんな1週間だった。
昨日は、そんな1週間を凝縮したかのような1日だった。
疲れが堆積している身体を引きずるようにして、夕闇の街を重い荷物を持って現場へ向かう。寒いし、雨は降っているし。おまけに突風にあおられて傘は崩壊するし。なんちゅーか。哀しいことなんて、何1つ無いのに、あまりにも出来すぎた……まるで安物小説のようなシュチュエーションで、いい年した大人なのに本気で泣きたくなってしまった。環境に流される生き物なんだってことを実感した次第。
しかしながら流されっぱなしと言うのも癪に障る。ここいらで、ひとつ盛り返そう……とて自分と職場の仲間に御褒美をと御座候(今川焼とか回転焼という類のお菓子)を買うことにした。普通の餡子10個。白い餡子10個。寒い日には、こういう温かいおやつが美味しかろうと。
御座候の袋を抱えて帰社した私……ではなく、突然のおやつを同僚達は温かく迎えてくれた。「悪いなぁ…気を使わなくていいのに」と言いながら、しっかり食べてくれるあたりが嬉しいぢゃないか。隣の席のT君(27歳)など、白い餡子を食べた後で「ねぇ? 白蓮さん。普通の餡子残ってる? 残ってたら、僕もう1個食べていい?」ときたもんだ。「えぇよ。遠慮せんとお食べ」と御座候を差し出した私を見て、同僚は言った。
「白蓮さんって、なんかお母さんみたい。お母さんって、呼んでもいい? お母さ〜ん」
ここは大阪のお約束と言うことで「なんでやねん!」と突っ込んでおいた。それにしても同僚とは年齢変わらないのに「お母さん」っていったい……まぁ、たしかに今の職場では、なにげに「お母さん」ポジションにいるような気がする。老若男女の同僚達が可愛く思えてしまっているし。年齢で言うなら年長者も多いのだけど。
しかしながら悪い気はしない。ものすごく身に馴染んでいると言うか。持って生まれた性格が、そんな感じなんだと思う。20代の頃、ものすごく自分の年齢に違和感を感じていたのだが、30代に突入して、生きやすい…というか、馴染んでいるような気がしたのも、その辺に起因するのかも知れない。要するに私は「おかあさんキャラ」なのだと思う。40代、50代と年齢を重ねて「おかあさんん風味」を鍛えていきたいと思う。そして第二の人生を寮母さんとか、定食屋のおばちゃんとか、お好み焼き屋のおばちゃんとか、になって生きるのも悪くないなぁ……なんて思ったりした。
老後の夢を「ジャム屋開業」から「定食屋のおばちゃん」に書き換えようかな……なんてことを妄想してみたところで今日の日記はこれにてオシマイ。