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2024年11月09日(土) ■ |
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高畠俊太郎 debut 30th anniversary live『’24←’94』 |
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高畠俊太郎 debut 30th anniversary live『’24←’94』@Shimokitazawa 440
--- LOOP LINE PASSENGER(Eg:松平賢一、B:ノグチテッペイ、Drs:松井香趣望) special guest:ULTRA POP(Eg:岩崎崇、B:石川具幸、Drs:片野城)/DJ:Naoki Uozumi ---
・15th『'09←'94』 ・20th『'14←'94』
ときて、2019年の25thはおやすみ。でも、こういっていたんです。
・祝!デビュー25周年。┃brighten the corners shuntaro takabatake 25thアニバーサリーのイベントをやろうか迷っていたんですが、この前20周年やったばっかりの気がして(時間があっという間に過ぎるお年頃)アニバーサリーも得意ではないので、(中略)もし30周年まで辿り着いたらその時には10年振りにULTRA POPメンバーで集まって必ずライブをしますので、ファンのみなさんも身体に気を付けて2024年までサバイブしてください!もちろんオレらもがんばります!
信じて待って5年、コロナ禍という未曾有の出来事も起こるなか、なんとかサバイブしたわよ! そして2024年4月。
高畠俊太郎は約束を守る男だぜ。
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DJはウオズミくん。スミスやらイギー・ポップのカヴァーやらオアシスのカヴァーやら(ドンルクのレゲエヴァージョン。だ、誰?)かけてて血の涙が出た。フロアにはギッシリ椅子が並べられ、立ち見もいっぱい。前売りは追加も含め即完、当日券も出なかったそう。入れなくて外から聴いていた方もいたとか。
俊太郎がひとりで出てきてご挨拶。フロアを見渡して「すぐ売り切れたんで嘘でしょとか思ったんだけど、ホントにいっぱい来たね! 有難う!」とニコニコ。以下セットリストは俊太郎のツイートから引用させて頂きました。
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OPENING ACT ■高畠俊太郎 01. クラクラ(POINTERカバー) --- いやービックリした、エレキ1本で弾き語り。今回ULTRA POP、AUTO PILOT(ウオズミくん)、最新のLOOP LINE PASSENGERと俊太郎のキャリアが揃っているけど、POINTERだけはないんだなー(あとニヤニヤか。えーと、あれは……でもニヤニヤはフジにも出てるんだぜ・笑)と思っていたのでうれしかったなあ。先月から立て続けにULTRA POPもAUTO PILOTもサブスクに入り、残るは(俊太郎ソロと)POINTERだがどうかな……と思っていたところだった。 俊太郎の声は、いつでもいきなりトップギア。第一声からひとの心を鷲掴みにする。
■LOOP LINE PASSENGER 01. luck one 02. 相対論 03. SUPER MAN 04. surf loop rider 05. hum as you go 06. INNOCENT 07. flags 08. slider 09. FUNNY FACE 10. she is on holiday 11. blighten --- タイトルにも歌詞にも、馴染みのワードが散りばめられている。俊太郎の光の部分が詰まった楽曲ばかり。ずっと笑顔が絶えなくて、皆が楽しそうで、バンドの状態がとてもいいことを感じさせてくれた。本人もいってたけど「あるときから吹っ切れてチューチューとか唄うフレーズ入れるようになった」「信じられないでしょ?(笑)」。全員がユニゾンで唄う曲も。カスミさんの澄んだ声のコーラスが「おじさんたちのむさ苦しい歌を爽やかにしてくれる」そうです(にっこり)。 ギター2本によるリフの絡みにシビれる。松平さんとは「いちばん長く一緒にやってるギタリストになった」。そうですね……思えばギターの相棒はしょっちゅう変わっていた。ギターだけでなくバンドも、継続活動としてはLLPがいちばん長い。オリジナルフルアルバムが複数枚出ているのもLLPだけだ。メンバーのやりとりには家族のような空気が流れていた。「踊りたいでしょ?」「手とかあげて、フーっていったりしていいんだよ?(笑)」。確かにこれはスタンディングで聴いて騒ぎたいね! 俊太郎はずっと笑っていた。
俊太郎にはULTRA POPとPOINTER、AUTO PILOTとLOOP LINE PASSENGERの間に(もしかしたらPOINTERとAUTO PILOTの間にもあったかもしれない)「高畠俊太郎BAND」という名義のバンドが存在する。メンバーを集めつつ、新しいバンドのカラーを構築していく。「高畠俊太郎BAND」からLLPへの流れは、カスミさんの度胸がバンドのカラーを決定づけたように感じる。全員が弾けるような笑顔のアー写も最高。ソロ名義の作品も発表しているが、俊太郎にはやはりバンドが似合う。拘りもあるのかもしれないが、そもそもずっとバンドが好きなんだろうな。
「次はULTRA POP先輩が登場です」「怖いんだよ、先輩だから」との言葉を残してインターミッション。
岩崎さんの機材(配線?)がトラブっていたのかセッティングに時間がかかる。ハコのスタッフやトモさんが様子を窺い、裏から部品を出してきたりしている。そのうちサングラスにローゼズTシャツ姿の俊太郎が出てきてどよめきが起こる。「俊太郎!」と声が掛かり、ちらりとそちらを向いたが無口のまま。あ、ULTRA POPの俊太郎だ。
■ULTRA POP 01. warter color 02. マリコ 03. メリーゴーランド 04. let bygones be bygones 05. I have a money 06. ポーギー en. YELLOW BODY --- それ迄の和やかな空気は何処へやら。緩やか乍ら緊張感溢れる「warter color」でスタート、ギターの轟音に聴き入る。続いてあの(!)ギターのリフから、城くんの激重フィルイン! 「マリコ」!!! この殺気!!! 見かけの印象は皆さんだいぶ柔らかくなったけど、それでもこの4人が揃うと震え上がるような切れ味で音を突きつけてくる。「先輩と幼馴染で」組んだバンドの阿吽の呼吸は、10年ぶりでも変わらない。 ハンドマイクに持ち替えた俊太郎が「いやあ、キャラクターがあるんでね」とやっと喋り出す。「アンケートで同じ楽屋になりたくないバンドに選ばれたことがあって」。それLÄ-PPISCHもそうだった(笑)。「楽屋でゲームやってただけなんだけどね、ファミコンやってただけ」。 確かにメジャー時代のULTRA POPって、そういう(どういう)クールで怖いイメージだったよね…閉じてるというか……。インディーズ時代は音にも見てくれにもカラッとした明るさがあったけど。あれは本人たちの意志だったのか、大人たち(というか、レコ社とか事務所)が打ち出した方向性だったのか。「あの頃は世界を変えられると思ってた」。聴き手としてはそのどちらにも魅了されていたし、その思いは今でも変わらない。 後半は初期のナンバー揃い。「OK行くぜ、」「キメようぜー」。あちこちから悲鳴に近い歓声。音源にも入っている台詞(?)から「let bygones be bygones」! 思い入れのあるひとが多いようで(私もそう)、涙ぐんでいるひとも(私もそう)。それにしても、十代そこそこでこんな歌詞を書いていたのかと思うと恐ろしい。達観と諦観を描いているのに、何故いつ聴いても瑞々しいのだろう。人生のサウンドトラック。 「『〜money』知ってるひと相当だよ? カセットにしか入ってないもん」といっていたけど、フロアの反応からして殆どのひとが知っていたと思われる。自分たちがつくったものを、ずっとだいじにしている。それは聴き手も同様で、ずっとだいじに聴いてきたし、これからも聴いていく。
LÄ-PPISCH好きにはお馴染み、青森放送(当時)の橋本康成さんが(来てたのね!)「こんなペラペラ喋る30年後は予想してなかったなー」なんていっていた。ホントにね。同じ事務所だったこともあってか、ULTRA POPはLÄ-PPISCHと同じメディアから好かれていた。長く見ているひと程驚くかもしれない。そして、長く見ていられることを幸せに思う。
そういえば俊太郎、15thでも20thでも声が嗄れて、終盤「もう声出ないけど」なんていっていたのに今回余裕だったよな……なんなら今の方が喉強いんじゃないか。ここにも長く聴いていられることの幸せ。これからも宜しくね。
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こちらもご褒美頂いた思いですよ!
LÄ-PPISCHやPOINTERのミニコミをつくっていた縁で、インディーズ時代のカセットテープをダビングして頂いたりしてたんですね。これを機にリッピング。カセットをCDRに焼き、そのCDRからリッピングし……メディアが変わっていっても、手間をかけて聴き続ける価値がある。自分にとってのULTRA POPはそういう存在です
・現在440の前売りチケットはe+のスマチケのみというのが殆ど。高橋徹也がここでやるときは当日券しか狙えず、足が遠のいてしまっている。や〜だってさー、行って入れなかったらと思うと……(意志が弱い)数年前迄はタブレット(iPad)でWi-Fi通せばスマチケ使えたのに〜! e+心が狭い。誰もがスマホ持ってると思うなよ
・440、コロナ禍を機にスマチケばっかりになったんだよね。そうじゃない公演もあるので演者側の意向も汲んでいるのだろうが……。今回は前売即完で当日券も出なかったので、バンド予約がなかったら詰んでた。有難う有難う
・余談。ここ迄されてもスマホ(てか携帯)持つ気になれない。しかしタブレットは持ってる。タブレットあれば大概なんとかなる。チバユウスケ方式ですね。完全に携帯不携帯の古田新太はやっぱすごいと思うわ……
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