初日 最新 目次 MAIL HOME


I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
kai
MAIL
HOME

2018年07月16日(月)
『極東最前線〜Enjoy Your Hell〜』

SHIBUYA CLUB QUATTRO 30th ANNIVERSARY “QUATTRO STANDARDS”
『極東最前線〜Enjoy Your Hell〜』@Shibuya CLUB QUATTRO

村岡さんが加入後やっと観られたんですがやーかっこよかったなー、音も佇まいも。eyで女声のハモりがあるというのも涼やかでよかった。今も岡山在住なのかな、心配なことも多かろう。会場には吉野さん特製こけし募金箱「にしにほんちゃん」が設置され、西日本豪雨災害への義援金が集められました。微力乍ら参加。




というわけで「たとえばぼくが死んだら」(森田童子さんが亡くなってからは初めて聴いたかな)も「夏の日の午後」も聴け、はやくも納涼気分。これからまだまだ猛暑が続くというのにねえ。吉野さんも「夏大好きだったんだけどもういやだ、春春秋冬でいい」とかいっていた。ゲストDMBQのステージングを受けて「地獄ですね、こっちは煉獄ぐらいで」と仰ってましたがまあ地獄ですよどっちも。今回のタイトルにピッタリな対バンでしたネ! 「(超小声)増子くんの古い友人の吉野です……」とか真似したり、長いつきあいなもので思い出話にも花が咲きました。二十代の頃のバイトの話とか。「この歳になると、たまにではあってもこうして会えるやつは年々少なくなる。疎遠になったり、死んだり」。吉村さんのことやっぱり思い出しちゃうね。勿論彼だけではないけれど。

村岡さんのお話のコーナー、今では恒例なのかな? ゆっくり、ひとことひとことを選びぬいて話している様子でフロアも静まりかえります。あのややこしくもブリブリなベースラインをすらすら弾いていたひとと同一人物とは信じ難いわ。演奏するときははっとする程鋭い目で吉野さんを見てる。eyには、曲間のなんとはなしに始めたように見えた話題が次の曲の布石になるという吉野さんの至芸がありますので、どのタイミングでイントロのコードが鳴ってもすぐ合わせられるように集中しているのだろうな。新曲「循環バス」も素敵な響き、街の風景が静かに、しかし力強く拡がります。

しっかしDMBQひっさしぶりに観たんだけどまあエラいことになってた。いつ以来だ……新宿リキッドであぶらだことオリジナルラヴと出たやつ以来(なんじゃその組み合わせと思われるかもしれないが本当にあったのよ)? いやチャイナさん時代にもどっかで観てる筈だが……どちらにしろスリーピース、Drsが和田さんになってからは初めて観た。ウワサの人柱ドラムも拝めました。画像や動画で観てたんだけどどういう流れでああなるの? と実は楽しみにしていたのですよ。終盤増子さんが人柱始めるよ〜とドラムキットを移動させ始めると、ガッテンだ! と屈強な方々が積極的に支えに集まってくる。事情を知らないとなんだなんだって感じですが、知ってるひとじゃないとコツとかわからないのでは……果たしてちょー安定感ある(ように見える)土台の上で、ドカドカ叩く和田さん。キックペダルも踏めてたしスゴい、組体操かとかいってた(笑)。

気づけば増子さんはガスマスク装着、額割れたかして(終演後自分で割ってたと聞く)血ぃ出てましたが大丈夫でしたでしょうか。いつものことですかそうですか。身体には気をつけて。最後は増子さんと和田さんがMakiさんの両脇を抱え、ドラムキットの山にキックをかまして大団円。馬力あったなー。そしてギターは増子さん一本になってましたがそこが目減りした感じは全くなかった。なんかなあ、こういうひと(どういうひと)も社交的なひとも一緒に暮らしていけるのが社会の理想だなあとかそんなこと迄考えた夜でございました。それは街の底なのか。そこが地獄というならそれも楽し。

eyちゃんは来月、怒髪天と対バン。増子兄弟との邂逅が続きます。暑(苦し)い夏だね〜、元気出るわ!