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2016年09月09日(金) ■
nine days wonder classic lineup reunion show
catune presents nine days wonder classic lineup reunion show@FEVER mouse on the keysとの出会いはタワレコの試聴機、全く予備知識なく一聴で虜になった。いまどき珍しいというか貴重な出会いだったなあと思う。その後「どういうひとたちなんだ? どこのシーンから出てきたんだ?」と調べていくと、その情報には必ずと言っていいほど「“あの”nine days wonderのメンバーだった川崎昭と清田敦が」と書かれている。件の試聴機にもそう書かれたPOPが貼られていた記憶がある。その“あの”を、今回観ることが叶った。オリジナルメンバーなので、清田さんが在籍していないときの編成だ。齋藤健介(G, Vo/9dw)、羽田剛(B/OSRUM)、川崎昭(Dr/mouse on the keys)。齋藤さんはZ、羽田さんはNAHTの印象の方が強い。この辺りのポストハードコアシーンに興味を持ちはじめたのはそれこそNAHTからで、そのとき羽田さんは既にndwを離れNAHTに在籍していた。 というわけで完全に後追いなのでどれほどの“あの”だったのか判らなかったのだが、再結成ライヴが告知されたとき「FEVER(のキャパ)じゃ狭すぎる!」「チケットとれるのか?」といったツイートや、尋常でなく感極まっているひとのツイートを多く目にした。これは早いうちにチケットとっておかないと危ないかも、と不安になりプレオーダーにエントリー。案の定外れ真っ青。当選したポンチさんのおかげで入れました、有難うございます……。その後一般売りも即完、当日FEVERのツイートはこのとおり 。わざわざクロークのこというの…(他の日では言ってない)それほどギュウギュウってことかね……。 会場の熱気にまず驚く。ロビーはぎゅうぎゅう、物販も大混雑で品薄。急遽ヘルプに入ったらしい(客できていたらしい)ひとがあたふたと、しかし嬉しそうに対応している。客層は自分と同世代あるいはちょっと上、決して若いとはいえない沢山のひとたちが頰を上気させ、少年少女のような笑顔で談笑している。若い子もちらほら、メンバーの今の活動から遡ってきたのかな。フロアはみるみるうちに満杯、開演時間には身動きがとれなくなっていた。それでもまだひとが入ってきて、PA卓の真後ろにもひとがみしっといる。いやー、こんなの久しぶり。エアコン効かせてくれて助かった。 視界は殆どない。そのなかでは羽田さんがいちばん見えたかな。齋藤さんは最初ちらっと見えたときメガネかけてたのに、次に見えたときはなくなってた(笑)。座奏の川崎さんが見えたのはトータルで2分くらいかな……しかしまー演奏が凄まじかった。見えるに越したことはないが、ホントにすごい演奏だったので満足です。そして無性にNAHTを聴きたくなったし、ライヴを観たくなった。似てるってんじゃないんだ、90年代後半〜のエモ/ハードコアシーン・リバイバルに思いを馳せたというか。そこには勿論USオルタナの気配があって、あーデイヴ・グロールがウィルにはまかせられんって差し替えで録音した「My Hero」のドラムフレーズ思い出すとか、eastern youthといいホントこのあたりのベーシストは凄腕揃いだなとか、bloodthirsty butchers吉村さんを筆頭にホントこのあたりのバンドには唯一無二のギター弾くひとばっかだなとか。 実際、フロアにはあのシーンをつくりあげたひとたちが数多いたようだ。本当にすごい混雑っぷりだったので気付かなかったが、帰宅後twitter検索してみれば出るわ出るわ。toeの山㟢さん(そういやFEVERの内装デザイン、山㟢さんが手掛けたんだよね)は来てるだろうなとは思っていたけど、あのひともあのひともいたんだなあ。そしてセイキさんの(現時点では)最後のツイート を思い出したりもしたのでした。セイキさんは昨年、(吉村秀樹会を除けば)五年ぶりにステージに立った。 とまあ多大に感傷的になり、時の流れにしみじみしたりも(スティーヴ・アオキの話も出たしね・笑)しましたが、このシーンの音は今でも格好いい。スリーピースとは思えない音の層には感嘆したなー。そして川崎さんが8ビート叩くの貴重だなあと思っていれば途中からめちゃくちゃ複雑なリズムになって、それがまたテクニカルなのにパワフルという。motkの萌芽はここにあったかと興奮しましたわ。終盤はエモプログレみたいな展開もあり、これまたクリムゾンみたいであった。最近クリムゾンづいてるなあ、個人的リバイバルなのか? などと思う。 活動は継続していく(!)とのことで嬉しい。次回は11/19、同じFEVERでフロアライヴ(!!!)だそうです。「土曜日だし、今回入れなかったお客さんも多かったので、そのひとたちに来てほしい」とMCで言っていたので救済措置の面もあるようですが、すみませんまた観たいのでまた行くと思います。チケットとれますように。後述の『I Drink Milk』で、今後中期の五人編成のライヴも「できるかも」と話しているので、そうなると清田さんが加わったライヴも観られるかも。楽しみに待っていようと思います。 そうそうFEVER、こども用の防音イヤーマフ準備しているとこがいいですね。実際役に立ってました。家族で来れるライヴハウス。お店側もお客さんも、年を経ていろいろなかたちを見いだし、場を作りだしてる。うれしいことだし、たのもしい。 ----- ・nine days wonder 2016 trailerVIDEO ・nine days wonder 2016 trailer pt.2VIDEO ・15年ぶりに伝説のラインナップ復活!? NINE DAYS WONDER reunion show!!! - LIVEAGE 書き手の思いが伝わる詳細なレポート、セットリストも。 視界がほぼなかったので、フロアにぼちぼちいるプロ仕様カメラマンが撮った写真がどっかの記事になることを祈ってた。有難い! 記事中にあるフリーペーパー『I Drink Milk』には独占インタヴューが掲載されていました。webに出てこないところで動いているシーンの面白さも再確認。ちなみに『I Drink Milk』、休刊してる間にZINEという言葉が出来てた、ZINEの定義は綴じてあることだそうなのでウチのはフリーペーパーだ〜とか後記に書かれていたのにウケた・77ROMANCE ― nine days wonderのこと|我が親父、健介さん。あまりにも最高! こちらも思い入れある素敵なテキスト。読めてよかった