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2016年03月31日(木) ■ |
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『Original SHINSEKAI Final Special 4days』千秋楽 |
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Original SHINSEKAI Final Special 4days 千秋楽『完全オリジナルメンバーで一夜限りの大復活!! S-KEN & HOT BOMBOMS』@音楽実験室 新世界
S-KEN & HOT BOMBOMS(Vo:S-KEN、G:窪田晴男、Perc:ヤヒロトモヒロ、Drs:小田原豊、B:佐野篤、Key:矢代恒彦、Tp:多田暁) MC:ハスキー中川、DJ:エンドウソウメイ(Original SHINSEKAI Director)
夜の薫りをまとうスペース、西麻布新世界がクローズすることになりました。幕引きはS-KEN & HOT BOMBOMS。やっぱりこういう場に現れるバンドです。スカパラと共演する「GYO」とニュースが流れてきたとき素で多田暁さん? と思う(いやしかしこのさかなクン格好よかったですねえ)、この辺りの者としては無条件で駆けつけますよ。アフロ、キューバン、ブーガルー、全部エスケンから教わった。世間がジュリアナで盛り上がっているとき六本木インクに行く輩です。イヤダヨサラバをまた聴くんだなあ、と思いつつ六本木からの道を歩くと、遠くからでも長い行列が目に入る。ソールドアウトの大混雑。ちょっと不良で、だけどジェントル。夜の遊びを知っている。そんな大人たちが集うサロンは、いつの時代にも隠れ家のようにどこかに存在していてほしいな。とフロアを眺め乍ら思う。ここでは私も若手です。
リハは三日と言っていたかな、傭兵部隊の面目躍如。集まったのは七年ぶり、これ以来だとか。ボンボンズとなれば窪田さんも颯爽と立奏だぜ! エスケンがあんだけパワフルに唄ってるんだから座奏もなかろうという……いやさ、始まる前にMCの中川さんがしみじみしたこと仰って。川勝さんや芝浦インク松山さんも亡くなった。さびしいね。エスケンも二週間前迄はごはんも食べられなくて、でも一週間前から急に元気になった! なんて。いやだもうこういうの、皆元気でいてくれようと願う。新世界のステージは、『ASYMMETRIA』で横町さんが立った場所でもある。そりゃせつなくもなる。
皆さんいい感じのおじいちゃんになってきましたが、演奏はキレッキレであった。演奏するときだけ窪田さんがかける眼鏡は老眼と思われむしろ萌えた。それにしても多田さんはいつ見てもダンディで素敵ですわね……トレードマークのレッドラッカーtp、おいくつになっても似合います。「月は悪魔」はゲストヴォーカルに久和田佳代さん、エスケンとデュエット。「これ、アルバムでは誰と唄ったんだっけ?」と言うエスケンに「(村上)里佳子〜」と即答する窪田さん。そうそう、エスケンといるときの窪田さん、いくつになってもちょっと小僧っぽくて好きなんだ。腕利きだったこともあり、年長者から声がかかることの多かった窪田さんですが(言動も若年寄だったしな・笑)、エスケンといるときは特に気心の知れた仲って感じがする。「初めて会ったときのこと、憶えてる?」「憶えてるよ」ってやりとりも微笑ましい。このときの窪田さんの口調がまたね、威勢よくも慈愛に満ちた感じでね。ちょっとセンチメンタルにもなったりしました。しかもエスケン、「こうやって皆生きてて嬉しい」みたいなこと言うんだもの。
いろんな国に行った。いろんなやつらに会った。あいつは元気かな、今どうしてるかな。そんな思い出話から「わが船ハバナを発つ時」。しみる。大人の歌ってないもんだね、若い頃を歌うものばかり。歌は青春でなければならないのか? 頷く観客多数。大人の粋にあふれるステージ。プロデュース作が100越えて、そろそろまた自分のをつくりたいなと思って。なんと新曲も披露。これがまた格好いい。新譜で聴けること、楽しみにしています。
「よろめきながら地下鉄へ」は「鉄カブトの女」と兄弟みたいな楽曲構成だったんだなあと改めて思う。「ジャングル・ダ」「でてこい!マドロス」「サブウェイ・ジョー」「感電キング」「スーパーバタフライ」……サルサのリズムで踊る、拍手でリズムを刻む。いやー刷り込まれてますわ。率先して手拍子を煽る窪田さんの姿と言うのも貴重だったわ……。「この時期には結構ラブソングがあったんだ。東京ロッカーズの反動かな」。じっくり聴かせる。本編ラストはやはり「イヤダヨ」。イヤダヨ、サラバ。手を振る、唄う。
なんか窪田さんのことばっか書いてますがフロア満杯でほぼ窪田オンリービューだったんですよ! 他が殆ど見えなかった……。しかし少しずつ入ってきた視界では、皆が皆格好よく、いい顔をしていた。演奏は勿論最高だった。アンコールは飛び入りでリュックしょったままのスティーヴ衛藤(現スティーヴ エトウ)。と言うか、エスケンに「スティーヴ来てんだよね? 出てよ」と無茶ぶりされてえええ? ってな感じで袖から出てきてオロオロしたまま演奏に入った(笑)。スティーヴとヤヒロさんが揃ったパーカッションなんて貴重も貴重、いいもの聴けました!
オーラスは佐野さんのヴァイオリンと矢代さんのエレピで「バラ色」。やっぱり思い出すのは窪田さんの常套句、「そんじゃまた、そのうち会おう。出来れば、絶対に」。
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・記念撮影 エスケンのtwitterより。皆さんいい面構えでいらっしゃる
・ライヴ画像 エスケンのFBより。皆さんいい顔してらっしゃる
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