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2015年03月22日(日) ■ |
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高橋徹也『遠景の音楽〜弦楽四重奏のための夜想曲〜』 |
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高橋徹也『遠景の音楽〜弦楽四重奏のための夜想曲〜』@下北沢SEED SHIP
はー、やっと今年初高橋さんですよ。どうにもこうにも日程が合わなくてな…行けてよかったー。今回タイトルが四重奏ってなってますがなんで? これ迄三重奏で、今回も発表されている編成には変わりがないけれど…ギターも入れて四重奏ってことかな? と思っていたらそのとおりだと教えて頂きました。有難うございます。
Vo、G:高橋徹也、Pf、Perc、Arr:佐藤友亮(sugarbeans)、Vn:矢野小百合、Vla:小林知弘、Vc:今井香織。
佐藤さんによる弦のアレンジが一回目、二回目よりもブラッシュアップされたように感じました。と言ってもカンタンになった訳ではなく、構成としての複雑さは増しているように思う。ライヴを重ねることによってこれも出来る、これも出来ると、スキルの少し上を設定すると演奏のスキルもよりあがる。その繰り返しで演奏も曲も成長し、より緻密になっていくと言うか……。工芸品のように仕上がっていくアレンジの上で、メロディの美しさがより輝く。このシリーズライヴは、以前聴いていた曲の新しい魅力に気付くことが多い。音楽はいきものだなあと実感。
高橋さんの声が比較的高音なので、そこと被らない音域=中低音の和音が響くさまがとても気持ちいいのです。ヴィオラの音がとても映える。なんて言えばいいかな、体温に近い音なんですよね。肌に馴染む心地よさ。ヴァイオリン、チェロのソロは多けれどヴィオラ単体の音がこれだけ聴けるのは新鮮。その単音にヴァイオリンが乗り、チェロが乗り、和音になっていく展開にゾクリとする場面が多かった。そこへリズムを牽引するかのようにピアノが刻まれていくので、静謐な曲調であり乍らグルーヴが半端ない。おお、おおっと拳を握りしめてしまう。特に「大統領夫人と棺」。レコーディングver.ではベースが際立つ曲ですが、今回のライヴでは佐藤さんのピアノで展開によりドライヴがかかり、ドラマティックとも言える仕上がり。ほんとこのシリーズ、佐藤さんの貢献が大きい。
「サンディエゴ・ビーチ」に代表される組曲のような構成はクラシックなアレンジと相性がよく、一曲が世界そのもののように感じられることも。プレイヤーの集中度も高く、ブレイクごとに高橋さんがはー、とかふう、とか息を吐くのが印象的。そしてこの編成で演奏することからインスパイアされたのではないだろうか、「The Orchestra」が素晴らしかった。タイトル、アレンジ、そして歌詞。この弦楽シリーズから生まれたかのような響き。
全員着席での演奏でしたが、途中一曲だけ高橋さんが額装用のマットらしき紙枠を手に立って唄う場面があり、客席が「?」となる場面も。シリーズ一回目のライヴでも白地のキャンバスを抱えて唄う曲があったので、その流れかなと思う。ご本人のなかでコンセプトがあるのかも知れません。自分の目の高さにマットを掲げたりしていたので自画像のようにも映る。白地の画面に絵が入った、と言う感じだろうか。こちらから見ると高橋さんの自画像だけど、高橋さんから見ると画面に切り取られている風景は客席なわけで、いろいろと想像が拡がる印象的なひととき。
演奏中の緊張感が高いせいか、いやいつもか? MCはのんびりさんであっちこっちにとびます。いや本人のなかでは繋がっているんだろうが。歳とったせいか今日のことが楽しみで楽しみで、一週間前から今日(のライヴ)が終わるのがさびしくなってた〜とか仰ってました。それだけリハで手応えがあったんでしょうね、実際すごいライヴだった。だからこの編成でレコーディングを目指していると言われたときには嬉しかったなー。実現しますように! ことだまことだま! 音源ほしいです! いや実のところライヴテイクも素晴らしいのでライヴ盤とか…配信とか……夢は拡がりますねー! ことだまことだま!(再)
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セットリスト
01. 美しい人 02. ブラックバード 03. 真夜中のメリーゴーランド 04. 新しい名前 05. When I call your name 06. サンディエゴ・ビーチ 07. 雪原のコヨーテ 08. 遠景 09. Praha 10. 夜明けのフリーウェイ 11. 大統領夫人と棺 12. 夏の出口 13. 対岸 14. The Orchestra encore 15. 別れの朝 歓びの詩
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・衣替えの音楽|夕暮れ 坂道 島国 惑星地球 “衣替えの音楽”かあ、ぴったりな言葉
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