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2014年03月27日(木) ■ |
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『新しき世界』三回目 |
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『新しき世界』@シネマート六本木 スクリーン2
一回目大雪、二回目大雨、三回目雨上がりの日に観たことに。なかなかよいシチュエーションではなかろうか。
沼先輩の方々のおかげで、シナリオの一部や新たな論考を読むことが出来ていますー有難い!そっからリピートするとまた発見があるのよね。そして六本木では初めて観たが、言われていた通り確かに画面が綺麗、クリアだった。以下おぼえがき。
・そーなのよ天気!すごい象徴的 ・雨なー。兄貴がひと殺すときは雨が降ると考えれば、やっぱり会長の事故は兄貴が…と思うわ…… ・チャンスギがいい天気だーつってて、確かにそのときはすごいいい天気なのにだんだん曇ってくるのな ・だんだん山に雲がかかってって…… ・ジャソンが終盤見上げる青空のことも考える ・ジュングの言う「死ぬにはいい天気」のこともなー。ああ……
・チャンスギたちが話してるゴルフ場レストランのBGMで「帰れソレントへ」がかかるのもなんか暗示的だよなー ・天気といい煙草といい流れる血といい、暗喩がいっぱいある!
・観れば観る程ジュングのことも考えちゃうよなあ。業務が汚れ仕事メインだし、チョンチョンに対抗意識燃やすの解るわ ・俺だって組のためにいろいろがんばってんのにー! ・ステーキ朝食会でもなんか…部下もそうだけどマナーが悪いって言うか、成り上がってこうなりましたんで食事のマナーは知りません、でも金と権力は手にしたからこういう食事出来てんだぜーのアピール感すごい
・課長が葉っぱちぎっちゃったのはアドリブなのかなあ ・あっちぎっちゃったやべーって顔する(この顔がまた微妙でよい)んだけど、いろいろ意味がありそうだな ・はあ…課長……オイディプス王の図式だとはよく言われてますが、殺される立場の父親、と言う「ああ、親父の背中小さくなったなあ」って感じがね…… ・しかし最後にはそれを受け入れているように見える。それがまたせつない ・こうやって繰り返されるのか、それともジャソンのような人物が世界を変えて行くのか。ジャソンの息子は死んでしまったので、まだ彼は父にはなっていない
・ソンムの様子注意してるとホント面白い…単独ショットだけでなく、チョンチョンとジャソンが話している後ろでぼやけて映ってるところも多くて、表情とか仕草とかいちいち気になる ・ジャソンの子供に乾杯する前後のシーンで、兄貴がジャソンみたいにブサイクな子じゃありませんようにーて言うところでプッと笑ってたりすんの ・この辺り、このファミリーの上下関係が他の組とは違う成り立ちだと言う示唆にもなっている ・ジャソンより立場が下であるソンムがチョンチョンの言葉のあとをついで「奥さんに似た子が生まれますように」と言ったり、チョンチョンがソンムに「座ったままでいい」と立たせず自ら酌をしたり ・韓国華僑である繋がりを持ち、彼らを抑圧し差別する他の組とどう闘ってきたか、どう闘っていくかが垣間見える ・そして最終的に、頂点に立ったのがジャソンな訳で…彼らは韓国の古いしきたりを打ち破る新世代でもある訳です
・字幕になってない部分の意味とかも教えてもらってたので楽しい。少女時代とか、ポッポとか、ブンガブンガとか、ショクショクとか(笑) ・「兄貴の奥さん」もシナリオだと普通に「姐さん」らしい。いろんな意味にとれるなあ ・ところで無知な質問なのですが、兄貴が小銭チャリチャリしてるとこシナリオではくるみ転がしてるんですね。この変更にはどんな狙いがあるのだろう。これ、中国でおまじないの意味があったりするのでしょうか? ・と言えばシナリオ…いかにチョンチョンのキャラクターがファン・ジョンミンによって立体的になったか、命が吹き込まれたかがよく判る ・監督もその辺りは楽しんでいたのではないかな ・シナリオのチョンチョンは「パッパラパーン♪」とか言いそうにないわ(笑)てかあのシーンで「パッパラパーン♪」とか言うの怖過ぎ ・兄貴は『ダンシング・クィーン』でも「ディンドンダーン♪」つってたり唄うのが好きねーかわいいねー(そこか)
・つったらイ・ジョンジェの無表情の機微がまた素晴らしい。こういう表情はその役者のものでしかないもの ・特に兄貴の葬儀の場面がすごい。憔悴しきった喪主の顔、ある思いを持ってチャンスギを見詰める顔、延辺の物乞いを見やり、暗に指示するところ ・淡々としたその表情と目の光で、自分のなかの怪物とやりとりするような顔。その怪物を解き放つと決意した顔
・そして、シナリオからはジャソンの奥さんの描写がかなり減っているんだなあ ・この辺り、「父」と「兄」の間で悩む主人公を強調したかったのかも知れないな ・描写が少なくなった分、ふたりのこどもが失われたことがより重い陰となったように思う
・ホンの内容と役者の演技が素晴らしいのでついついそっちのことばかり書いてしまうんだけど、演出と編集もすごいよねと改めて思う ・さまざまな場所で起こっていることを上手く整理して時間の流れも混乱しないように並べて行く、そのテンポのよさ ・監督二作目なんだっけ?もはや手練ではないか ・先日書いた、ジャソンが裏切ったと勘違いした課長がジュングにチョンチョン潰しを仕掛ける展開、そして葬儀後のジャソンの動きとギアチェンジも自在。この流れホント息を呑む、呑み過ぎて呼吸するの忘れそうになる(笑)
来週迄やってるのでもう一度は観たいなあ。帰宅してニュース見てたら仁川空港が出てきてニヤニヤ。新しい羽田空港のモデルでもあるんですって。
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メモ。
・『新しき世界』パク・フンジョン監督インタビュー('신세계' 박훈정 감독 인터뷰 - 익스트림무비) (・エキサイト翻訳)
・『新しき世界』チョン・チョンとイ・ジャソンの名に込められた秘密とは?('신세계' 정청-이자성 이름에 담긴 비밀은? - 뉴스판) (・エキサイト翻訳)
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