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2014年02月09日(日) ■ |
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齋藤陽道 写真展『宝箱』 |
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齋藤陽道 写真展『宝箱』@WATARI-UM
先日はイヴェント『銀河系の果てを聴く』のみを観たので、改めて。大雪の翌朝、千駄ヶ谷から雪をざくざく踏んで歩く。雪だるまやかまくらがあちこちに出来ている。ちなみに投票は土曜日、いちばん雪の酷いときに行きました(大雪とか台風が来ると出歩きたがる)。
館内はいつにも増して静かに感じる。そおっとそおっと観てまわる。音を逃さないように歩く。被写体はマイノリティに属するひとたちだ。亡骸もある。逆光で顔が隠れているものも多い。それでも光は柔らかく、澄んでいる。画面から何か聴こえるのではないかとも思う。音は気配と言ってもいい。光はやがて陰になり、風船はふわふわと遠ざかって見えなくなり、シャボン玉はやがて弾けて消える。その一瞬前を捉える。普段目にしているものを違う気持ちで眺めると、そこに宇宙が存在することに気付く。
それはいつもどこにでもある。自分が気付かないだけなのだ。どれだけ目を凝らすことが出来るか、どれだけ耳を澄ますことが出来るか。耳は肌でもいい。齋藤さんはどうやって目を凝らし、その気配を感じ取り、シャッターを切っているのだろう。冬の夜は静かで、雪は音を吸収する。館内に雪はなく、ワタリウムは壁の反響が大きいところだが、とてもとても静かだった。冬に観ることが出来てよかった写真展。
ON SUNDAYS CAFEで休憩していたらスミスがかかってうううとなる。何故スミスと聴くと後ろめたい気持ちになるのか(笑)。
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