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2012年06月02日(土) ■ |
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『マイ クレイジー サンダーロード』 |
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入江雅人グレート一人芝居『マイ クレイジー サンダーロード』@CBGKシブゲキ!!
ゲスト作家も迎えてのオール新作。オープニングのヴァーヴ、グッとくるー。エンディングのスマパンもジーンとくるー。入江さんの好きな曲、好きな映画、好きな俳優。入江さんの好きなもので囲まれた、ロマンティストで頑固な九州男児、入江さんの世界。構成等のスタイルはずっと昔から変わらない。てことは最初から完成されたスタイルだった訳で、しかし今と言うとき、場所は必ず滲み出る。思想も説教も世の中へのもの申すも笑いへ転化し、嫌味なく見せ、ちゃんと心に残して考えさせる。そして毒がピリリと効く。
最後に必ず大作が一本あり、それが笑いつつもじんわりくるもので毎回いいんです。今回はミッションもの(おお、いいタイミング)。所謂疎開の描写があるんだけど、その経緯や心情がより丁寧に感じられました。実家の年老いた親、将来があるこども、だいじな家族。迷い乍らも主人公は行動にうつる。この辺りはかなりシリアスで、それ迄のアホかー!なショートストーリーに笑っていた観客がしんと静まり返り、ステージ上の人物をじっと見詰める。それが、海パン一丁のおっちゃんの描写が出てきた辺りからじわじわと崩れ始める(笑)この移行っぷりが入江さんならでは。真摯な演技がしっかり出来るからこそ、その落差も激しい。端から見るとバカバカしい行為、端から見るとヘンなひと。彼らがひと知れず地球を救っている。そんな誰にも気付かれないようなひと、事柄を掬いとる目線、入江さんの魅力だなあと思います。
あの山は筑豊の山かな。頂上で飲むUCCの甘い缶コーヒー、ウチの実家でも常備されているものだった。昔は缶コーヒーの種類ってそんなになかったし、本社が神戸だから、西のご家庭には馴染みがあるものなのかも。こういう郷愁的な要素も毎回あって好き。
ゲスト陣はブルースカイが出色…と言っていいのか(笑)ひとはナースに夢を見るものですね……。強烈だったせいか、帰りに思わずメンチカツ買って帰りました(笑・渋谷東急フードショーには水泳の北島選手のご実家、肉のきたじまのメンチカツが売られています。おいしいよー!)。赤堀さんの作品は『沼袋十人斬り』のエピソードを再構成したものでした。500円玉入りのペットボトルの行方と、その後展開される物語を思い出してほろり。古田さんのは…ふるたさんのは……ははははは。
当分ラーメン食べたくなくなったり松田優作のフランダースの犬にヒーヒー笑ったりtwitterネタにニヤニヤしたり、渡部篤郎のカーナビに爆笑したり武井咲と薬師丸ひろ子の「私、おじいさまを殺してしまったー!」「私もおじいさまを殺してしまったー!」に大ウケしたり。「私も」って言うなや!しかも薬師丸さんが先だ!それにしても渡部篤郎似てた…『外事警察』のプロモーションかここ数週間渡部さんを目にする機会が多くて、前日もA-Studioで見たばかりだったからウケたウケた。
あとこの日は客席にいた清水宏さんがカーテンコールで無理矢理ひっぱりだされ、その後放置されると言う辱めを受けていました、酷い(笑)罵り辱め乍ら清水さんの舞台の告知をしたりハグしたりする入江さんのねじれた照れ隠しが素敵だったわよ!
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