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2012年02月12日(日) ■ |
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『佐渡×シエナ ブラス・ロック!!』 |
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『佐渡×シエナ ブラス・ロック!!』@文京シビックホール 大ホール
具合が悪くて電車から途中下車、しばらく休憩後ようやく辿り着く。あたりまえだがこのジャンルのコンサートで途中入場は御法度です。一部はロビーのモニターで観る。退きの映像で見るとやっぱ佐渡さんの指揮って見映えがいいなー、長身で脚が長く、アクションも派手ですしね。華がある。
それはともかく二曲目のネリベル『二つの交響的断章』がめちゃ格好よく、ちゃんと落ち着いて聴きたかった…また演奏される機会があるだろうか……。トークコーナーで佐渡さんが仰ってましたが、今回バッハ(一曲目は『トッカータとフーガ ニ短調 BWV565』)、ネリベルときてディープパープル、EL & Pとプログラムを組んだのにはちゃんとテーマがあって、どれも数式的な構成の楽曲を扱っていると言うこと。例えば『二つの交響的断章』はレ(D)を起点に四度で動いていく、「ハイウェイ・スター」はバッハの和声進行を取り入れている、など。クラシックからスタートしてロックに惹かれ、そのロックに取り入れられているクラシックの深みを知る…と言う佐渡さんの青春時代を辿るものでもあったそうです。
と言う訳で二部は本日の目玉ブラスロック、『SYMPHONIC D.P.〜ディープ・パープル・メドレー』と『タルカス』。どちらも新編曲初演。「いつもと違うお客さんが来ているかな?」と佐渡さん仰ってましたがどうでしょう、バンドのファンもいらしてたのかしら。『タルカス』は今年の大河ドラマ『平清盛』で管弦楽版が使われているので、そちらの方からも客層が拡がってそう。『SYMPHONIC D.P.』は「ハイウェイ・スター」「ブラック・ナイト」「チャイルド・イン・タイム」「スモーク・オン・ザ・ウォーター」「紫の炎(バーン)」で構成。ロックやうたものをインストに編曲する場合、そのうた部分(メロディ)をなぞるラインがどうしてもどんくさくなるのが悩みどころですが、いやはや巧い管でやるとこうなるのね…だって管が唄うんですものー!吹奏楽のブロの地力を見たかってなもんで。同様に部活っぽくなりがちな(このニュアンスわかってくれ)Drsも以下同文。Percとのわりふりも絶妙で格好いい。
どうでもいいが「ブラック・ナイト」は缶コーヒーのCMでおなじみ、とパンフレットに書かれていたが、ウチの地元では『MRTポスターバザール』(文字通りいろんなポスターを売る催し)のCMで使われていて、それで憶えてた……。毎年これだったんだよー、ずっと!って、宮崎ローカルでございます。MRTってのは宮崎のテレビ局です。演奏しているバンドのことは知らずに育ち、その後何の拍子だったか忘れたがディープパープルの曲として偶然聴いたときの驚きと言うか「そうだったのかーーーー!」と言う衝撃は忘れ難い。ポンキッキのビートルズ(この日は「ヘイ・ジュード」も演奏されました)とか、何やらバラエティ番組のBGMやらで使われてたシカゴとかもそうでしたなあ。洋楽すりこみ。
閑話休題。そーしーてー『タルカス』めっちゃ格好よかったでー!例の7曲で構成。吉松隆氏の管弦楽版を基に、狭間美帆氏が編曲したものだそうです。Key≒弦でやるとこ金管と木管でやるわけですが、アンプを通さない音の立ち上がりの鋭さを知れ!てなもんで。特に「噴火」「偶像破壊者」の変拍子んとこと「マンティコア」のバトルっぷりな!あれよストラヴィンスキーの『春の祭典』で金管がめちゃ強烈に刺さるとこありますやん、あれを彷彿とさせる…シビレる……薬飲んでた+暖房でぼーっとしてたんだけど目ぇ醒めたわ。個人的には管弦楽版よりもキた。と言うかオリジナルよりも好きかも…この辺りは世代的なもので、オリジナルは後追いで聴いたため音を古く感じたからと言うのもある……と言うとプログレファンに怒られそうですが。しかしこの吹奏楽版のおかげで楽曲自体の凄みを思い知れたよ!
ほげー体調いいときにきちっと聴きなおしたいがこの構成でこのバンドでこの指揮でまたいつやってくれるやら…『SYMPHONIC D.P.』の方は本家を迎えて『題名のない音楽会』でオンエアするようですが(収録は別日)、『タルカス』もやってほしいー!
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心配かけたささんに平謝りの後おいしいお茶とおやつを食べつつスコーン、パン、551蓬萊、加齢、景山民夫、クドカン、川勝さん、ああいう時の菊地成孔の身の処し方には唸るものがある、の話などして解散。話をしていたその頃、川勝さんのお別れ会が行われていたようだ。菊地さん弔辞読まれたのですね。
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