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2011年08月16日(火)
『SUMMER SONIC 2011』2日目(その2)

P.i.L単独公演分があるので15日は空けて16日のとこにサマソニ2日目その2を。

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『SUMMER SONIC 2011』2日目(その2)

マリンステージに移動、既にかなりのひと。スタンドへの入口に『満席』の貼紙があり、係のひとが「入場しても席がありません」と説明している。『混雑』の貼紙があったゲートからなんとか入場、しかしホントに席がねー。とりあえず通路でマキシマム ザ ホルモンを立ち見。音が割れまくっとる…しかしすごい盛り上がっとるー。演奏だけでなくMCの音も割れてしまうので、メンバーが叫ぶともう何言ってるか判らない。でもナヲさんがすごいいいこと言ったのはハッキリ聴こえた。「今迄は明日死んでもいいように生きようと思っていたけど、今は明日生きてもいいと思えるように今日を生きたい」と言ったようなこと。これにはグッときた。

ホルモン終了後あまりの暑さにこれは飲料確保しとかんとマズいと思い立ち、一旦ゲートを出る。マリンに入った時点で「仕入れた食材がなくなったので完売、閉店します」と言った売店がぽつぽつ目についていたのでこれは…と思っていたのだが、アリーナから退場してきた汗だくのひとたちに溢れる売店で「ドリンク全て完売しましたー!」の声を聴いたときには流石に焦った。これ、憶えがある…2002年のフジで、RHCPの出番が近付くにつれひとが増え売りものが減り、最終的には大塚製薬ブースのポカリしか飲料がなくなったことを思い出す……。ビールは売ってたが私は酒アレルギーです。これはマジでヤバい、ドキドキし乍らスタジアムを出てすぐの場所にあるバーへ。ソフトドリンクはジンジャーエールしかないと言う。さっきのyanokamiの「ばらの花」を思い出し、それを買う。ジンジャーエール買って飲んだ こんな味だったっけな、だ。

戻ると更にひとが増えていた。そら増えることはあっても減ることはないわな…と言う訳でX JAPANをフルで。初めて観た。アルバムは『BLUE BLOOD』しか聴いてないのだけど、知ってる曲多かったなー。以下のリンク先に全て書いてあるような気がするのでそちらを読むといいですよ。ホントその通りだったわー。あとはーなんだ、TOSHIの声が高音含め出るわ出るわで素直に驚いた。このひとブランクあったんでないの?すごいなあ。

・Togetter『ありのままに東京サマソニのX JAPANの舞台で起こったことを話すぜ!』

X JAPAN終了後の入れ替わりで近くの席が空いたのをポンチさんが確保してくれ、座ることが出来ました。ありがとー。すっかりもう夜、おなか空いたけど何があるか判らないからもう外に出られない…ドキドキし乍ら待つばかり。照明が落ちたときの大歓声には鳥肌だった!

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セットリスト

01. By The Way
02. Charlie
03. Can't Stop
04. Scar Tissue
05. Factory Of Faith
06. Dani California
07. I Like Dirt
08. Otherside
09. The Adventures Of Rain Dance Maggie
10. Throw Away Your Television
11. Ethiopia
12. Right On Time
13. Californication
14. Higher Ground
15. Under The Bridge
encore
[Drum Solo]
16. Sir Psycho Sexy
17. They're Red Hot
18. Give It Away

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サーサイコは2000年の単独でも聴いたけど、それをアルバム音源通りの並びで「They're Red Hot」に繋げたのは初めて聴いた!いやーこれは嬉しかった。ジャズやクラシックを改めて勉強していると言うフリーのベースは随分柔らかいソロが増え、これは興味深い…と思った途端「Higher Ground」のあのベースラインをバッキバキに弾きはじめたもんだからあわわわわ!となった。これはアガッたわー。素で「うおおおお!」って叫んでしまったよ。隣のおっちゃんとギャーて言うタイミングがいちいち被り気味で、聴いてる時期が同じくらいと見た(笑)。

毎度のごとくMCは支離滅裂で、漫談なのか格言なのか判別不能なことばかり言っていたが(こちらのヒアリングの限界もある)、フリーの言葉はひとことひとことが身にしみた。あの高い声で、日本のいいところを並べてくれた。日本のことを、日本のひとたちを愛していると言ったようなことも。日本の文化にも詳しいひとだけど、それを踏まえたうえで配慮に満ちた言葉を慎重に選んで話しているように感じた。繊細なひと、だいすきなひと。

アンソニーはイヤモニさえしっかりしていれば音は外さないんだぜ!はっはっは!と言いたくなるような安定っぷり。もう音痴だなんて言わせねえぞー!てかこのひと多分影の努力家だと思うの…あと自分のバンドでの役割にしっかり線引きしてる。そこがよくもわるくも大人で、反転して魅力にもなっている。本当に難しいひとだと思う。その謎を含めて好きなヴォーカリスト、ラッパー、作詞家。あとやっぱキラキラしてるよね、あの得体の知れないオーラは彼にしか出せない。このひとのファッションセンスは信用していないがステージ立った姿を見ればもう全てオッケーなのよ。ええ私が春迄やってた隠れモヒカンはアンソニーをお手本にしてましたよ。だいすきだー!

あとあのヒゲ、フランク・ザッパに見えるよね(笑)。

チャドがいてくれるのは安心の材料。軋轢も多かったであろう時期を経ても不動のドラマーは、バンドの状態を俯瞰で見られるひとだと思う。実際背もとびぬけて高いしね(笑)。なんつうかさあチャドは神様からバンドへのギフトだよね!だいじにしなきゃダメ!今回サポートで入っていたパーカッション(ATOMS FOR PEACEのメンバー。フリー人脈ですね)、マウロ・レフォスコとのコンビネーションも今後楽しみなところです。アンコールでのソロ〜セッションは楽しかった。

新メンバーのジョシュは日本初お披露目でもありました。なんでもこのメンバーでTVショウ出たのも今回のMステが初めてだったそうで、日本いいとことりましたね。まだジョンの音がしみついているので、「Give It Away」イントロの、空間を切り裂くようなギターが違う音だ!とうろたえたりもしましたが、それはこちらの都合。音への貢献度は明確には掴めませんでしたがフリーとの意思疎通は問題ないように見えた。新譜リリースに向けての一連の記事からするとメンバー間の雰囲気もよさそうだし、なんと言うか、バンド自体が若返ったような印象も受けました。単に若者が入ったってこともありますが(笑)そういうのってだいじ。新譜のツアーで単独来日があると信じているので、そのとき彼のギターを彼の音としてガッツリ聴きたいです。楽しみにしてる。

円熟とヤンチャ、思慮深さと浅薄さが常に同居しているRHCPの魅力溢れるステージは、もう四半世紀近く聴き続け、一緒に歳をとるんだーと常日頃から言っている大好きなバンドのそれだった。後悔はしない、反省はする。自分で経験したことが全て、手を出したことで死んだらそこ迄だ。このバンドには、常にそんな緊迫感がある。そして乾きに乾いた、カリフォルニアの風が吹いている。悲しんでも悲しんでも、いつか涙は涸れる。

メンバーは入れ替わっている。ギターがいつかない。ヒレルは死んでしまった。バンドの状態が厳しいとき、大きな力になってくれたデイヴは元気によろしくやっている。死にかけて、その後ギリギリの線から戻ってきたジョンは、今別の道を歩んでいる。“I'm With You”はジョンがバンドに残した言葉、そして今ギターを弾いているジョシュが書き留めた言葉。新しいアルバムは今月末にリリースされる。もうすぐバンドの新しい音が聴ける。嬉しい、これからも聴き続ける。