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2010年11月14日(日)
『スティング』

午前十時の映画祭『スティング』@TOHOシネマズ府中 スクリーン3

六本木では満席で観られなかったので、府中で観てきました。ううう、名作は何度観てもいい…スクリーンで観たのは初めて。嬉しかったー。満杯の客席は年配の方から親につれられて来た小学生迄幅広く、終わった後は皆笑顔。ホントいい映画…映画館で観たかった映画でした。

それにしても…観る度に発見があるなあ。最初観た時はそりゃもうビックリしましたが、ヒントは端々に隠れてるんですよね。それでいて映っていない部分に想像力を働かせる余地も美しく残してある。シーンが切り替わった時、このふたりはこの会話以前に何を話していたのか?と思いを巡らせて、見終わった後になって、ああ、きっとあの相談ごとをしていたんだ!と思えたり。

フッカーの成長物語にもなっている。軽卒に金をバラまいたり、仲間を信用出来ていなかった彼が最後にあんなことを言うなんて。まだまだ小僧のロバート・レッドフォードが生き生きとフッカーを演じてる。

あーもうホントいい話だー!泣けるし笑えるし心が沸き立つのに穏やかになる!人間っていいなー、映画っていいなーと思える!

そして何度観てもゴンドーフちょう格好いい〜!あとゴンドーフの嫁?パートナーのおんなのひとがまたちょう格好いいんだよねー。一歩も退かない刑事とのやりとりもだけど、作戦決行前日、眠れないゴンドーフ(そう、彼ですら緊張して眠れないのだ)に掛けるひとことがもうシビれる!あとダイナーの彼女も。女優の出番は多くはないけど、皆格好いいし、女だからこその魅力に溢れてる。

えーネタバレになってないよな、大丈夫だよな。あのビックリは知らないで観るのがいちばん。そして、一度観たひとはそのビックリへの過程を何度でも楽しめ、幸せな気分になる。この映画は、いつ迄も愛されて受け継がれてほしいです。ポール・シルバーフォックス・ニューマン(『スティング』の時は40代なので、まだ綺麗な銀髪ではないけどね)はもうこの世にはいないけれど、スクリーンに焼き付けられた彼の姿は永遠です。