I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
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2010年10月09日(土) ■ |
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DATE COURSE PENTAGON ROYAL GARDEN再始動 |
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DATE COURSE PENTAGON ROYAL GARDEN@日比谷野外大音楽堂
DCPRG再始動は、絶好のシチュエーションになりました。流石です菊地さん、土砂降りの野音です。被災とか言うなや!(笑)
自分の頭の中を整理するためにまずメモから。
・再始動の経緯等:ele-king『デート・コース・ペンタゴン・ロイヤル・ガーデンの復活 ――菊地成孔、インタヴュー』
・メンバー 菊地成孔(Conduct、Organ、CDJ)、坪口昌恭(Key)、大儀見元(Perc)、津上研太(Ss、As)←欠席 (以上正式メンバー/残留) 丈青(Key from J.A.M、SOIL&"PIMP"SESSIONS)、千住宗臣(Drs/Left from COMBO PIANO、PARA) (以上正式メンバー/新規加入) 田中教順(Drs/Right)、アリガス(B)、高井汐人(Ss、Ts) (以上正式メンバー/新規加入 from ペン大) ヨスヴァニー・テリー・カブレラ(Ss、Ts、Shekere)、リッチー・フローレス(Conga)、竹野昌邦(As from 南博GO THERE!) (以上日比谷のみゲスト) 佐々木史郎(Tp)←元メンバーご祝儀出演、TAKUYA(G ex. JUDY AND MARY) (以上日比谷、ボロフェスタゲスト) ----- 来年から類家心平(Tp)が合流、Gの正式メンバーは現在交渉中につき名前出せず
・タイムテーブル DJ:小林径/17:00〜 ヨスヴァニー・テリー・カブレラ&リッチー・フローレス/17:40〜 DCPRG/18:00〜20:00
・セットリスト 01. バラク・オバマ米大統領就任演説〜菊地坪口のインプロ〜ジャングル・クルーズにうってつけの日 02. PLAYMATE AT HANOI 03. 構造II〜Catch22 04. CIRCLE/LINE〜HARDCORE PEACE encore 05. Mirror Balls
えーとこれで合ってるか?津上さんの代打が竹野さん、類家くんの代打が佐々木さん。そして前期の編成からTb、Tub、Tablaがなくなり、Keyが1パート増え、Gが1パート減っています。とは言え以前から全員揃わない変則飛行は珍しくない。大所帯だしかけもち多いし。菊地さん曰く「今日は外人部隊と助っ人」と言うメンツ…この“外人部隊と助っ人”と、レギュラーメンバーとの間に起こるちっちゃなマジックが散弾のよう。ちょ、あちこちでいろいろ起こり過ぎ!耳も目も追いつかん!これが今回しか観られないとは…いや、今回しか観られないからこそDCPRGらしいと言えばらしい。いつも同じものはないものね。そして野音の使用時間が限られているため、3時間超があたりまえのセットを2時間に凝縮、濃いー濃いー。原液飲まされてる感じでした。いやーこの日しか聴けない、正にスペシャル。再始動の門出にこれ以上ない狂った宴を見せてくれました。
しかしリハ3日間(8時間×3)でこうなるのか…実に恐ろしきは傭兵部隊のポテンシャル。
オバマの演説をCDJでズッタズタにしたスクラッチから始まり(アメリカが常に眼前にあったDCPRGの再始動にふさわしい)、菊地さんと坪口さんのインプロ(ここらへんTZBのようでした)、徐々に3〜4人ずつメンバーが演奏に加わっていく流れ。全員揃ったのは1曲目終盤〜2曲目序盤。Drs/Leftの千住さんが最後に入ったんだけど、これは狙った訳ではないようで、なんと千住さんは朝霧JAMにCOMBO PIANOで出演後駆けつけたのだとか。ひえー、おつかれさまです。
音の印象は、若い!と思ったのがいちばん。両ドラム+ベースのリズム隊がゴリッゴリ、年長者を踏みつけていきそうな勢い。特にアリガスさん。個人的にDCPRG聴く時って基本ベースをガイドにしているのですが、音質が前任の栗原さんとかなり違うので印象に残ったなー。PAの効果もあるのかも知れないけどとにかく硬質でクリア、アタックが強い。スラップ気味のフレーズもどんどん入れる。そして中低音(TbとかTubとか)が不在なので、ホーンのアタックのズレがない。全体的にエッジが利き、攻撃的。前述のインタヴューにもありますが、デートコースチルドレン…ティポグラフィカには間に合わなかったけど、DCPRGを聴いて育った(ポリリズムの共通言語がある)若手が水を得た魚のように意気揚々と演奏しているのが感じられてワクワクしました。そしてその若手がやんちゃに暴れているのを年長組がしっかり支えているようにも思いました。このバランスがスリリング。
で、その攻撃的な音に見事にのっかったのがTAKUYAくん。参加が決まった時には本当にビックリして、どういう縁が!?と思ったのですが、菊地さんがMCで語ったところによると「ギターが決まらなくて本当にこりゃやばい、どうしよう誰かいない!?となった時に、……あっ、一度一緒に呑んだことがある!いいひとだった!と思い出し」とのこと…うわははは!「Playmate〜」辺りでは指揮をしっかり見てビシッとアタックを合わせていて、ソロもカチッとしたものでへええと思ったのですが、爆発したのが「構造II」のソロ。この日のセットの中でいちばんややこしくて(しかも途中から「Catch22」にシフトしたよね?確か)、誰が何拍子で演奏してるかわかんねー!ってなる曲(笑)なんですが、どんどん複雑にそして速くなるポリにメタル的と言ってもいい文字通り金属的、硬質なカッティングを絡める。こーれーがーよかった!もともと独特なカッティングをするひとですが、そのリズム感覚がガッチリマッチ。これはアガッた。しかも前方に出ーてーきーたーぞー!DCPRGで前に出てきて客を煽るプレイヤーがかつていただろうか、あっ、坪口さんがいた(笑)、でも坪口さんのとはまた違うんだよ!キマるんだよ!坪口さんごめん坪口さんのはあれがいいんだよ。…なんだろ、メジャーを相手にやってきたひとの強靭さと余裕が感じられて……魅せることを知っていると言うか。いやー感服しました。華があるわ〜。ボロフェスタは地元だからますます盛り上がるかも。
よだんですがその音といいステージアクションといい恭一を思い出し、ちょっと違う意味で涙が出そうになった。両方知ってるひとには解るよね。ちなみにTAKUYAくん、前日代表戦でゴールを決めた岡崎選手に敬意を表してか、背番号9のレプリカユニを着ていました。下は豹柄のハーフパンツ(笑)。
「Catch22」と言えばアウトロの千住さんのドラムソロがすごくよかった。た、多分9拍子……。田中ちゃんのソロも今度は聴きたいぜ。
イントロから大歓声の「CIRCLE/LINE〜」、「HARDCORE PEACE」への繋ぎのラインは大儀見さんとリッチーのかけあい。リッチーは「世界一速くコンガを叩く男」だそうで、ホンット高速にコンガを連打する。TablaとPercでタメにタメて…だった前期とは違う面白さ。朗らかでナイスキャラクターなリッチー、途中自分の持ち場を離れ大儀見さんの楽器をこれまた高速で叩き、大儀見さんとハイタッチをし、また戻ってコンガを高速で叩く叩く。そりゃ盛り上がるがな!こんなんで「HARDCORE PEACE」になだれこんだらぎゃあああああとか叫ぶがな!しかしこれリッチーいなくなる今後どうなるんだろ、Percひとりだからなあ。気になるところです。
で、「HARDCORE PEACE」ではそれきた坪口さんがショルキーですアヒャーイ。当然TAKUYAくんも出てくるし、ふたりであっちゃこっちゃ動かれた日には楽し過ぎて天を仰いでゲラゲラ笑いもしますよ…雨結構飲んでしまった。坪口さん歯ギターならぬ歯ショルキーもやったで。意外にちゃんと弾けてたで。しかしはっちゃけ過ぎたのか、ケーブルが抜けたで(爆笑)そうだよこういうところが坪口さん!だいすき!あーこの辺り笑い過ぎて吐きそうになった。野外なのに酸素が入って来ない、過呼吸気味。
「Playmate〜」の時がいちばん雨が激しく、フード越しに頭に打ち付ける雨が痛い程だったんだけど、ほぼ満杯(だったと思う)の客席を離脱するひとはいなかったように見えた。席を離れたなーと思ったひとが、ビール持って戻ってきたのには笑った…アホだ。合羽等一切着ずに踊り狂うひと、ジョーよろしく燃え尽きたか座ったまま寝てるひと、エアコンダクトするひととカオスでした。皆頭おかしいで!
あとはーなんだ、何を書いてないか…そうそう丈青はまだはみだし感はない感じ。エレピ音メインでソロもしっかりこなすしやはり格好いいピアノを弾くのですが、DCPRGでどうやっていくかはまだ見えませんでした。ヨスヴァニー・テリーはサックスだけでなくShekere(カバサみたいなの)を演奏したり、楽しそうでしたよー。
アンコール前に初のMC。前述の通り客もおかしくなってるので、口々に菊地さんにいろいろいっぺんに話しかける(これはDCPRGではよくあったか・笑)おかえりとか待ってたとかあれやってとかこれやってとか時間ないからはやく次の曲やってとか。ははは!「おちついて!」と応えていた菊地さん、しまいには「わかった。おちつかなくていい」だって(大笑)。そしていつもの如くあることないこと喋ってましたよ…あーこれがないとねえ。そして「では最後に甘い一皿を」。と言うことは…?きた、あのベースライン!最後にこの曲って、前期終了間近にはなくなっていたことだったので嬉しかったなあ。いやー、やっぱり涙が出ました。“泣きたくなる様な安っぽい話し”、“ミラーボールを発明した人には、ノーベル平和賞をあげるべきだと思う”。憶えている、2005年6月のクアトロで、菊地さんはそう言ったんだ。と、思い出して自分の日記を見直してみたら、この日にも「構造II」「Catch22」の行ったりきたりってのをやってるわ。
あーなんかまとまってなくてすみませんね……。小林径さんのDJ(最後にかけた曲すごかったな)もヨスヴァニー・テリー・カブレラ&リッチー・フローレスのデュオ(リッチーがコンガをその場でループさせて多重演奏してたように思うがどうでしたっけ)も面白かったんですが書く気力がありません。
今後メンバーがかたまってからどうなるか、全貌は未だ不明ですが、一瞬たりとも見逃せないバンドが帰ってきた。一瞬たりともと言いつつボロフェスタ行けないんですけどね…(泣)行かれる方、ご期待あれ。
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