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2010年07月25日(日) ■ |
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『西原理恵子の人生画力対決ライブ〜バキはテンパリスト〜』 |
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『西原理恵子の人生画力対決ライブ〜バキはテンパリスト〜』@新宿ロフトプラスワン
やっと会場で観ることが出来ました、今回のゲストは『グラップラー刃牙』シリーズの板垣恵介さんと『ひまわりっ!』『ママはテンパリスト』の東村アキコさん。進行はサイバラさんの担当編集八巻さん。あらゆるマンガや映画のキャラクターを、答えを見ずにどれだけ描けるかをライヴで競います。
これビッグコミックスペリオールの連載企画で単行本にもなってるんだけど、ライヴで観た方が面白いと思う……描き上げる過程がまんま観られるんだもの。掲載時にはサイバラさんが構成したレポートマンガになっているのですが、サイバラさんの主観になっている。サイバラさんの連載作品だからこれはこれでいいんだけど、会場ではそこに載らない空気…描き手同士の丁々発止のやりとりと、観客の反応がダイレクトに伝わるのです。その反応と言うのが、全部が全部いい方向に行く訳ではなくて、それが面白い。
例えばこの日自分たちがいた席の後ろには板垣さんのものっそい濃いファンと思われる男の子ふたりぐみがいて、サイバラさんの板垣さんに対するツッコミに結構本気で怒ってた時があったのね。「ちげーよ!」「ちゃんと読んでんのかよ!」とか大声で言ってて。あのヤジステージ迄聴こえてたのかな。もうスリル満点、こえー。このギリギリの緊張感は、掲載作に仕上げる際カットするか描き手(=サイバラさん)の返しを挿入するかでまとめられてしまうのですが、ライヴではそれが剥き出しなのです。場が時々「ちょ、それ言い過ぎ」ってひくくらいのツッコミと、それを瞬時に笑いとマジ討論に転換させる、サイバラさんの機転も堪能出来ます。流石空気読むの巧い。
それを返すゲスト陣も毒とユーモアを持っている。どんなにサイバラさんに突っ込まれても動じない板垣さんと、毒には毒で対抗していた東村さんの度胸も見事。これはゲスト選びますね、あのひととかあのひととか、冗談(と毒)が通じないひとは呼べんわ……そういうひとこそ観たかったりもしますが。とはいえこれってひとをあげつらう企画とはひと味違うからなー。
といろいろ思うところはあったのですが、その場では終始笑いっぱなしだった。板垣さん画の壮絶なドラえもんには笑い過ぎて過呼吸になりそうだった…サイバラさんに「こんなに大勢のひとに笑われたの生まれて初めてでしょ?」と言われて「…うん……」と答えたちょっと弱った板垣さんはキュートでした(笑)。そうそう板垣さん、最近『君に届け』(!)読んで泣いたそうですよ。刃牙の作者がきみとどを…作家のイメージの殻をも剥いてしまう恐ろしい企画です。
各々の描き方を生で観られるのも楽しかった。いきなり眉からじっくり描き始める板垣さん、脅威のスピードで(ホント早い!ビックリ!)サクサク描く東村さん。鶴の機織りと同じで、こういうのってひとに見られるのが苦手なマンガ家さん多いと思うんだけど、それを敢えて見せてくれたんだなあと思うと有難い。
ライヴの模様はこちらで(8月1日迄)。ニコニコ動画のプレミアム会員だとフルで視聴可能です。 http://www.ustream.tv/channel/garyoku http://live.nicovideo.jp/gate/lv22041591
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