ところが、客席がとにかくおとなしい。「You And Me Are Gone」でジェイミーがシンガロングを促すように客席を煽るもとにかく静か。しばらくお互い戸惑った雰囲気になりました。いやあ、ここらへんは本当に難しい…座ってじっくり聴けたのは本当に嬉しくて、早くも「Don't Stop The Music」で涙ぐんだりしていたのだが(笑)、うひー踊りてえ!とうずうずもしてて。でもこの客層の広さでは、スタンディング一択は厳しいでしょうしね…いろんなひとが聴いているってのはホントすごいことだと思うし、いろんなひとたちが快適に観られる場を、と二種類の会場を用意してくれたイヴェンターにも感謝しているし。盛り上がってない訳ではなかったと思うんだけど…。アッパーなナンバーも沢山ありつつじっくり聴かせるものもたっぷりで、楽しみつつもうぬうと考え込んでしまった。
それにしてもオリジナル曲もとにかく良いんだけど、カヴァーナンバーが本当に素晴らしい。前述の「Don't Stop The Music」はリアーナのカヴァー、そしてすっかり鉄板ナンバー、レディオヘッドの「High & Dry」。この曲もともと大好きだったのですが、ジェイミーのカヴァーを聴いた時は衝撃を受けたものです。今回も最初のコードが聴こえた途端涙出たー(反射)。原曲とは全くと言っていい程違うのに、新しい解釈と言う感じもさせないくらい彼の曲になっている。ヴォーカルも素晴らしいんだけど、ピアノのリフ(左手で弾く方)がとにかく格好いいんだよなー。
そして終盤、なんとアリーナに降りて来て「Cry Me A River」を!こんな感じ。
・Jamie Cullum "Cry Me a River" (live in Toronto)
これはホールならでは!あわわわわっとスタッフが追っかけて来たのがおかしかった。でも、観客もパニックにならず、とてもマナーがよかった。和やかにバンドを囲んで聴き入っていた。その後ステージに上がったジェイミーが「カモンカモンカモンカモンカモンカモン!」と煽ると前に駆け寄っていくひと多数。それも怖い感じがしなくてよかったな。ギャーッって感じじゃなくて、わあ、前に行っていいんだ、わらわらわらって感じ(笑)。それを暴力的に遮るスタッフもいなかったし。こういう盛り上がり方もあるんだよー。日本のことを「ホームのよう」と言ってくれたジェイミーにそれが伝わってると嬉しいな。桜も見られてよかったね。オーラスはソロで「But For Now」を。次はフジで来てくれるそうです。
■SET LIST Don’t Stop The Music All Over It Now 20 Something Get Your Way Love Ain’t Gonna Let You Down You & Me Are Gone Frontin’ (Solo) Mind Trick Just One Of Those Things I Get Along Without You Very Well High & Dry Music Is Through These Are The Days Wind Cries Mary Cry Me A River (In Audience) Mix Tape --------------- But For Now (Solo)