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2010年02月25日(木) ■ |
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最近読んだ本 2 |
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■『生と死と詞』THE BACK HORN バックホーンの歌詞集。わあ、アートワークに透明標本が使われてるよ!最近仕事絡みで行ったイヴェントで展示販売されていて、あまりに綺麗だったので買ってしまったところだったのです。作者は違うけどニアミスでなんか嬉しい。 表紙+本文中に使われている有川祐介さんが作った標本が載っている本はこちら。在庫がないみたいですね…。 ・『驚異!透明標本いきもの図鑑』 自分が持ってるのは冨田伊織さんの標本。サイトはこちら。写真集もすごく綺麗です。 ・『[新世界]透明標本 ―New World Transparent Specimens』冨田伊織 この透明標本のように、バックホーンの歌は相当えぐいのに美しい。やばそーだなあ絶対噛まれるなあと思うのに手を出しちゃう。聴いてると毎回のように『マクベス』の「きれいはきたない、きたないはきれい(Fair is foul, and foul is fair.)」と言う台詞を思い出すよ…。 リリース順ではなく、テーマ別に章立てして掲載されているけれど、「こう読ませよう」と導こうとする感じはせず自然に読める。改めて縦組で読めるってのもいい。ブックデザインは祖父江慎さん+福島よし恵さん。 CD付で、8分強の新曲「コオロギのバイオリン」が収録されています。おおーいいですねー。ライヴでやるかな、やるといいな
■『ブリティッシュ・オルタナティヴ・ロック特選ガイド』妹沢奈美、鈴木喜之(監修) 昨年出版されたUS編に続いてUK編が出ました。US編は広大なアメリカ+カナダを地域毎に区切っていたが、範囲が狭いUK編は年代区切り。パンク以降(ってのがオルタナならではで新鮮)、1978年を起点に七年毎に章立てしてあります。 US編は「ご教授願います!」て感じで読んだのだが、UK編は微細ではあるものの自分に下地があるのですいすい読め、なおかつ「あああ!」と頭を抱えるところが多かった…十〜二十代を思い出すねん……(笑)。 2000年代をフォローしているってところも貴重。思えばもう2000年も10年過ぎてんだよねえ。 US・UK両者の相互関係と言うのも興味深いところで、ふと思い返せばUSオルタナの情報って、巻末の執筆者紹介の欄で平野和祥さんが書かれていたように、UK経由で知ったものが多いのです。今でもよく憶えているけど、そして前にも書いた憶えがあるけど、ニルヴァーナを初めて意識したのは、ロッキング・オンのロンドン特派員である児島由紀子さんが書いた記事だった。USオルタナに影響を受けたUKオルタナのバンドたちが音楽シーンを更新し、それがまたUSに渡って行く…それが年代を追うにつれ浮かび上がって来る……音楽を聴き続けているとこういう歴史のようなものも体験出来るのだなと、幸せな気持ちにもなりました。 と言う訳でUS・UK両方読むといろいろと面白いですよっと。 そして今回、妹沢さんのUKシーンに対する思いをしっかり読めたのもよかった。音楽ライターさんの文章って、インタヴュアーとしてアーティストの言葉を引き出すものと、ディスクレヴュー等の作品論で目にすることが多い。それはそれで勿論関心を持って読むし、多々感銘を受けるのだが、シーンとその時の流れをずっと見詰めてきているジャーナリストが、自分の言葉を以て一冊の書籍をまとめるとこういうものになるんだ、と言うのが受け取れたのがなんだかよかったな。読み進むにつれ輪郭がハッキリしてくる構成も、ディスクガイドなのに書籍を読んだ!と言う気分にさせられて読み応えがあります。 執筆陣もユニークな人選で(これはUSもそうだった)、妹沢さん曰く「リスナーのプロとして尊敬してきた方たち」。ビークルのメンバーから現代美術家の松蔭浩之さん(ゴージャラス!)迄、筋金入りの?オルタナ魂を持ったひとばかりです。 それにしても、シックスバイセヴンってなんでこー隠れファンが多いのかと…私も好きだったよ。結局来日しないままだったなあ(遠い目)。 そして思わずロングピッグスを聴き始めてしまうのであった
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