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2009年12月11日(金) ■ |
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『こまねこのクリスマス 〜迷子になったプレゼント〜』 |
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『こまねこのクリスマス 〜迷子になったプレゼント〜』@ライズX
最終日の最終回にすべりこみ。入れてよかった。
こまちゃんのおうちの事情とかあんまり深く考えなかったと言うか、あの手の話にそういうことはつっこまん方がいいのかと思っていたんだが、今回そのへんの事情が描かれていて多少ヘコみました…。おじいちゃんとふたり暮らし、それでいいじゃん!てな感じだったんだけど。そんで今回の話でも、なんで両親と離れて暮らしているかは描かれてなかったけど。ううー。
しかし省略のさじ加減が絶妙だった。クリスマスに会える筈だった両親がやっぱり帰って来られなくなって、ベッコリヘコんだこまちゃんがともだちラジボーの作った電動ソリで出かけて行って案の定雪山で遭難するんだけど、その後どうやっておじいちゃん家に帰ったかが本編に描かれてないところ。心配するおじいちゃんのシークエンスはあるけど、皆で探しに出かけたとか、救助隊を呼んだとかのシーンはない。帰ってきたこまちゃんが風邪ひいて寝込んでいるところだけが映る。我慢をしなきゃだめよ、大人を困らせたらこういうことになるよ、とか言う教訓が一切ない。そこにすごーく好感を持った。
それはラジボーのおとこのこ然とした行動にも現れていた。ソリが故障しちゃって、ふたり(二匹)は大きな木のうろに避難するんだけど、ここらへんのラジボーはもうこまちゃんのことほったらかしでふてくされたり泣いたりしまいにはふて寝しちゃってんの(凍死するで)。で、これら一連のシーンにはラジボーの内心の吐露は一切ない。でも、あーこまちゃんに喜んでもらいたくて一所懸命ソリ作ったんだな、でも結局故障しちゃってこまちゃんを両親のもとに送り届けられなくて、それがくやしーやら情けないやらで無性に自分に腹がたって、それでいっぱいいっぱいなんでこまちゃんのことすらも忘れちゃうと言うか慰めてくれんな!話しかけんな!てな態度になっちゃうんだなーと言う(笑)。か、かわいいけど可哀相。かわいいそう。いやー大人だからこういう余裕を持って観られるけど、こどもはもう、ラジボーもこまちゃんもこわかろーさむかろー!てところでもうシンクロし過ぎて泣いちゃうんじゃないかね。
かわいらしくも純粋な思いのみで動いている彼らの心根が、全ての台詞が「にゃー」のパペットのちょっとした表情と動きで表現されている。こまちゃんとラジボーが、夜空の瞬く星と大きな木の重なり合った風景をクリスマスツリーのように見上げるところは感動的で、すすり泣きが聴こえる程の美しいシーンになっていました。ううー。かわいい、可哀相、かわいいそう。
あと日々バッテンが増えていくカレンダーの描写がよかったな。こどもの一日は、それはもう長い。あのバッテンの積み重ねが、こまちゃんがパパとママに会えるのをどんなに楽しみにしていたかの重さに繋がるので、帰れない知らせが届いた時にはもうこっち迄胸が潰れそうな気持ちになって、かわいいアニメを観に来た筈なのにそこのシーンはどっっっっっぷりロウになった…。エンドロールで両親に会えたこまちゃんのシークエンスがあって本当にホッとしたよ……。よかったね。
同時上映でどーもくんシリーズの上映もあって嬉しかったー。かわいいー。
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