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2009年10月12日(月)
天才マタバ氏のブッキング

面影ラッキーホール@O-EAST

大掃除をしたせいか季節の変わり目のせいか、鼻炎スイッチが入ったのでぐしゅぐしゅ言い乍ら(すんません…)吉野さんやらアベくんやらチバくんやらNINやらトムとフリーのバンドやら阿佐スパやら笑う警官やらのことをユーロスペース1Fのカフェでべらべら喋っていたらいつの間にか19時前、狂うクルーを逃す。あああ。

と言う訳でECDから。久々!イリシットツボイとのユニットでした。うへーやっぱ格好いいな、強烈。ツボイさんのキレ芸(キレ芸言うな)オモロい。いやいやそれだけではなくて、その場でバンバントラック変えるのね。ツボイさんTT、ECDサンプラー+Keyで、TTの音を繋いでKeyから出してるみたいだったんだけど(TTからも独自に音は出す)、ECDがKeyで鳴らす時にツボイさんがその元の音をどんどん変えちゃうの。そのやりとりがスリリングでもー。中盤ツボイさんがヘッドフォン使わずに2台のタンテをバキバキに操るところがあったんだけどすごかったー。ECDの言葉は無論グサグサ刺さりました。

続いてサブステージ、DOKAKA。な、なにこのひと面白い!頭おかしい!ヒューマンビートボックスをこんなアホなことに使うってあんた最高だ!多分すごいスキルのあるひとだと思うのね…でもその使い方ってのがもー。素敵じゃないのさもー。サンプラー使いのひとり多重録音で、ゼルダの伝説とか渡る世間は鬼ばかりとかスーパーマリオのテーマ曲をドラム、ベース、弦、メロ、効果音と8小節毎にその場で重ねて行く芸(芸なのか)。サザンとプリプリとあとひとつなんだっけ忘れた、が同じコード進行でえすとリズムとコードを入れて最後にそれぞれの歌入れってのもあった。あいだあいだにちょー早口キレ気味(またキレ芸か)で解説と紹介、自分で書いたんであろうセットリストに「読めねえよ!」と激怒、動きもあんた血管切れるよと心配になるハイテンションオーバーアクション、キャー!変なひとがいますよー!こんなひとが電車で近くにいたら車両替える。

だんだんマニアックになってきて、キユーピープログレ五弦ベース(3分クッキングのテーマ。ドリームシアターのひとが使ってるみたいなベースですと解説。レシピ迄やったけど何作ってるかさっぱり判らない。揚げ物だった様子)、ひとりスレイヤー、ひとり電車(これすごかったな。電車の音と車内放送と東横線とかの沿線駅名羅列でひとりポリリズム(notパフューム)!)ひとりスペースマウンテンとか、怒濤も怒濤の20分?15分?嵐のように去って行きました。毒気を抜かれた気分で呆然。ちょ、次のライヴの予定はいつですか…!

てか帰って調べたらこのひとビョークの『Medulla』に参加してるのね…なんなの……。
インタヴュー→Creators Dictionary | Public-image.org » Blog Archive » DOKAKA | ドカカ | Musician
あ、しかもマイク・パットンとも……なんなの(復唱)………。

そして加護亜依ちゃん。そう加護ちゃんです。うわあほんものだあー。かわいいー。しかしアウェイもアウェイな雰囲気を感じ取ったか言動が固いです。すみませんね…。ソロの持ち歌が2曲しかないのでMC含めて10分くらいか?カラオケだったけど口パクじゃなかったし、歌も上手だった。

まあそういう訳でこんなブッキングしたのは、すっかり一部で有名なP-VINEの天才マタバ氏なのでしょう。ちなみに菊地さんによるマタバくんの話はこちら。面白過ぎる…このイヴェント結局どうなったの……。

さてヘッドライナー面影ラッキーホールです。全員インフルエンザ伝染されたくないってことでマスク着用で登場、ホーンセクションに到っては口のとこだけ穴の空いたマスクをしている無駄さ加減です。結局演奏しづらいので1曲で外していたが。アッキーのマスクは勿論ピンク。いつものことですがまあボヤくボヤく。「2階盛り上がってますかー!いないのね」。ははは、2Fのシャッター閉まってんの初めて観たわ(苦笑)。「アニメの主題歌やって、マーシーともやったのに何も変わらねえ。印税生活とか…期待してたのに……」。いつものことなので面白がって聞きます。そして何故か今になってDCPRGに対抗心を燃やしており、「DCPRGはここを満杯にしたのにねえ、僕らときたら…」「(撒いたマスクには)僕の匂いついてるから。菊地さんと同じ(テュエリー・ミュグレーの)エンジェル使ってるから」あげく「あなたたち菊地さんて知ってるのかよ!」「変拍子とか使わないから踊れますよ」。こんな時迄菊地さんて敬称付けてんのにウケた。それにしても、DCPRG知らないひとにはどんなオシャレバンドかと思われたか…あんなヤクザバンド捕まえて何を言ってるんだ(笑)菊地さんはピットインには家からスウェットでやってきて楽器は生徒から借りるようなひとですよ……。

まあケースバイケースと言うことなのでしょう(なにそれ)。

大人の事情もあるのか?MCはいつもよりおとなしめ(と言っても言いたい放題でしたよ)、コール&レスポンスは勿論加護ちゃんネタでしたがまあかわいいものです。演奏の方は毎度のこと乍ら素晴らしかったー。EAST音いいしー!本編の最後にアッキーはジャケットを脱ぎ捨て、素肌にサスペンダー姿で踊ったのですが、それはもう『愛の嵐』のシャーロット・ランプリングのような退廃に満ちた神々しさでした。そしてシャーロットよりボインでした。「絶対アンコールって言うなよ!」と吐き捨てて帰っていきましたが、ここはもういやがらせの意味で皆大喜びでアンコールです。律儀に出て来たよ(笑)。各所曲間を空けないようにアレンジ変えていたり、「あんなに反対してたお義父さんにビールをつがれて」では、“スーパーで働きはじめ”を“イオンで働きはじめ”に変えていたりと何げにツメも細かく楽しかったです。「東京(じゃ)ナイトクラブ(は)」ではいつもジーンとくる。