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2009年09月30日(水) ■ |
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うへえ+『SINGER5 ―ウクレレを弾く女』 |
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吉野さん日記更新。よかった。 ツアーに関しても今後吉野さんの意向やら何やら汲んで変更等あるでしょうから、こちらもゆったりしっかり見ておこうかと。
とか言って、更新してるって聞いて慌ててブラウザ開いて、画面見てじんわり泣いてもうたよ。本当に無事でよかった。
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『SINGER5 ―ウクレレを弾く女』@紀伊國屋ホール
大宮エリーさんの企画公演(構成、演出も)。日替わりでミュージシャンと役者が何をする?の5日間。この日はつじあやのさんと北村有起哉さん。当日目にする迄どういう内容なのか判らず、『ウェアハウス』みたいな朗読+即興?役者が演技してミュージシャンが音楽をその場で付ける?あるいは音楽を起点として役者が動く?といろいろ考え乍ら劇場に向かいました。
3部構成。エリーさんが協賛企業の商品をオススメする(笑)「ジャパネットエリー」、本編「ウクレレを弾く女」、アフタートーク「出演者による大反省会」。
本編は約1時間。台本はあって、演奏する曲も決まっていた。前半は北村くんの芝居とつじさんの朗読(物語のナレーション)で進み、途中からつじさんも劇中の登場人物になる。ここらへんの切り替えも器用に見せていました。しかしうまいこと余白のあるホンで、だからこそ役者の力量が問われるもの。「酒に溺れているが絵の才能があり、しかし金のために本意ではないものを描いている」と言う人物設定を短時間で観客に了解させる必要があり、そこらへん北村くんのツカみは流石でした。酒瓶をどっしゃんがっしゃん投げて割るシーンは、演技用の瓶(飴細工の)と判っていても怖かった。
つじさんも台詞のない役者として出演と言う感じで、歌と演奏以外にも何げに段取りが多い(笑)しかし堂々としたもので、アフタートークとのギャップに驚いた。腹据わってるわー。で、これは大丈夫だと判断したか、北村くんが結構つじさんに仕掛けていました(話し掛けたり、アドリブ(と思われる)を飛ばしたり)。しかし巧いさじ加減で、展開から逸脱せずに観客から笑いを生む効果を生んでいたのも好印象でした。
終演後数分で全員が登場し、そのまま反省会。出演者は衣裳のままで、北村くんは役が抜けておらず「こんなすぐトークなんて…裸で放り出されたみたい」とかなり挙動不審になっていました。しかしやっぱ、このひとマヤ系だわ…。北村くんは『ザ・ダイバー』の本番とこちらの稽古期間が被っていたこともあり、エリーさんは台本を手離さず立ち稽古を続ける北村くんを見ていて不安だったそう。でも、周りのひとが「有起哉は大丈夫、絶対大丈夫」と言う。で、出来上がりの舞台を観て「……(本番に)合っわっせってっくるな〜!」と感心したそうです。
で、どういう演技プランなのかみたいなことをエリーさんが根掘り葉掘り訊こうとしていたが、なんとものらりくらりな感じ。出て来るのは演技論よりも「瓶を投げる時、万が一のこともあるので、手が滑ってつじさんの方に飛んでいかないようにすごく気を遣った」「ウケようとして演技をすることはないけど、ウケた場合は次の台詞を言うのを0.5秒遅らせたりとかの微調整をする」と言った具体的なことばかり。や、こういうとこがすごいんですよ…って、ここらへん伊達くんも同じようなこと言ってなかったか(笑)。勿論役柄を頭で理解することも大事ですが、それをまんま身体に映せるかと言ったらなかなかそうはいかないものです。感情表現を自在に引き出す身体能力、本番にピークを持って来る調整法、と言った、心技体の重要性をしみじみ感じた芝居でした。
トークでのつじさんはもうかわいくてかわいくて。やわらかい関西弁もかわいい。エリーさんも関西のひとのようで、ふたりして西のイントネーションで喋るのがまたかわいいー。「もう、本当に緊張して!」と話し始めると、みるみるほっぺが紅く染まっていくのが見えるの。うへえこのひとさっきあんなにクールなモデルだったやん、うっそお。てなもんです。稽古でも北村くんからどんどんやっていいよといろんなプランを提案されたそうですが、それってこのひとは出来ると判断されたからでしょうね。しかし北村くん、我が子を崖から蹴落とす親ライオンのような鍛え方ですな…(苦笑)。
そして、最後迄台本を離さなかったのは北村くんと斉木しげるさんだった、斉木さんは終演後「(芝居そのものの出来ではなくて、自分が)ちゃんと出来たから嬉しかった」と言っていたって話が出て、しげるは外部出演でもシティボーイズと変わらんのだな…と思いました(笑)。
それにしても北村くんいい声。格好いい台詞を言う時バリトンになるのもいい(笑)つじさんのほわんとした声との対比が際立って、劇場に心地よく響きました。終演後話したけど、紀伊國屋ホールって古い劇場だけど音の返りいいよね。
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