I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
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2009年05月17日(日) ■ |
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USオルタナとサイバラ |
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『アメリカン・オルタナティヴ・ロック特選ガイド』出版記念イベント@渋谷Li-Po
おおー盛況ですがな。監修者である鈴木喜之さんの進行で、『アメリカン・オルタナティヴ・ロック特選ガイド』に掲載されたアーティストの作品をメインに、アナログ、SACD、DVD-AUDIO、5.1chサラウンド、ブルーレイ、24/96WAVと言ったメディアについて解説してもらいつつ、「で、それって実際どういう音で鳴るのよ」ってのを聴く会です。“CD以上”の音質を収録出来るソフトは増えているけど、ハードが一般に普及しづらい(ぶっちゃけ高い…ちなみに今回のイヴェントで使用されたプレイヤー+アンプ+スピーカー一式の総額は200万円とのこと。場がどよめいた(笑))、爆音で聴くスペースがない者からすると、作者自身が望んだ音質、環境で作品を聴くことが出来るこういったイヴェントはとても嬉しい。ほらファンだとプレイヤーなくてもソフトは買っちゃうじゃない、いつか環境そろえるぞと思いつつ。で、いつ迄経っても聴けなかったりするじゃない…(泣)
まずはアナログ偏屈じじい(敬称)スティーヴ・アルビニのバンド、シェラックをレコードで聴いて、アナログの音の温度感、空間感を確認。そんでその“Fuck Digital”なアルビニが録音したものをSACDで鳴らしたらどうなるのん、と言うところでピクシーズの「Bone Machine」。まーこれがいきなりギョーとなるような鳴りでした。ドラムの響きは勿論のこと、フランシスたんとキムのヴォーカル部分“Your bones got a little machine♪”がえっらい生々しく聴こえて、背中にうなぎ入れられた気分で思わず身震い。さ、さわれる!(さわれません)と一瞬思ってしまうほど肌合いがリアルだった。アルビニは、楽器の鳴りとハコ(録音スタジオ)の返りを、マイキングを駆使してそのまま録る達人と言われるひとなんですが(そして録った音はいじらない)、ここ迄リアルな音だとはCDでは判らなかった。いやCDでもいい音なんだけど、まだ先があったんかい!って言う…なんだーそのー、普通にCDで聴いてる分だと、音が肌に当たるってのは判るけど、SACDだとその肌に当たる音がつつかれるようだったりなでられるようだったりするところ迄区別がつくと言うか……耳以外でも音楽を感じられる面白みがありました。数日前読んだ、アルビニ録音で新譜を出したジェイムズ@マニックスのコメント「現実の瞬間をとらえるための録音」「部屋で鳴り響く音をそのままアルバムにしようとする」をまざまざと思い出した…。これはSACDになったからこそ聴けた訳で、ねえアルビニたんデジタルもいいっしょ?いいっしょ?と言いたくもなった。
それでもやっぱりアルビニはデジタル嫌いなんだけどね(笑)鈴木さんがインタヴューした際「最近のデジタルメディア…例えばSACDなら、あなたが再現したい音へより近付けると思うのですが」ってなことを訊いたら「SACDはあんまり普及してないからやだもーん(意訳)」と返されたそうです。音の話じゃないんかい。質問に対する答えになっていない。あーもう偏屈ー(笑)
あー『Surfer Rosa』SACDで買い直そう…。と言えば、この日ブースの後ろにNINの『The Slip』とニルヴァーナの『In Utero』(アルビニ録音)のアナログジャケットが飾ってあったんだけど、SACDで「Scentless Apprentice」を聴いてみてー!と思った。
はあはあはあ、序盤のアルビニネタだけでなんでこんなに書いてるんだよ、誰が読むんだよ(泣)
そんな感じの流れでSACD、DVD-Aといろんな音を聴いていったのですが、個人的にうひょーとなったのはトーキングヘッズ「Born Under Punches(The Heat Goes On)」の5.1chサラウンドミックス(オリジナルが出たのは1980年)。ぎゃーこんなに音が埋もれてたのかと言う…長生きはするもんだぜ!分離も明瞭。分離と言えばミニストリー「Animosity」もくっきりしてた。そしてフーファイ「Virginia Moon」は、音の配置がすごいリアルだった!デイヴの後ろにノラ・ジョーンズがいるよー!しかも近ーい!ノラの吐息がきっとデイヴに当たっている!デイヴにやにやすんな!(妄想)あとフレーミングリップス「Race for the Prize」が面白過ぎました。頭おかしい…(笑)多分これはリップスだからギリギリ成り立っているけど、楽曲自体が弱いもので同じことやったらただのこけおどしと言うか「わあー音があちこち動いておもしろーい」で終わってしまうんだろうなあ。音酔いしかけた。おえー(笑顔で)
そして次に可能性あるメディアは何でしょうと言うことで、ブルーレイと24/96WAV。先述のピクシーズやフーファイは、音をどれだけ「その場で聴いているように鳴らせるか」と言う臨場感を大事にしているものでしたが、それとはまた違った、音数の多さ、音圧、音の粒子と言った情報をそれに見合ったメディアに詰め込んだらどういうふうに鳴るんだろうってのに興味が出てきます。となると出てくるのはやはりNIN。音自体はそんなに大きく感じなくても、その中にみっしみしに詰められた粒子が見えるような「Letting You」、反面「21 Ghosts III」は、シンプルな音の隅々迄拾いあげた感触がありました。
トレントが新しもの好きだし、おたくだから使いこなせるようになるのも早いし、いや、まだまだ出来るんじゃね?と次々プランを出してくる。レコード会社に所属していない分、フットワークが軽くなりましたしね。販売流通がないならwebに放流しちゃうもんねーって言う。まあおかげでリスナーも付いていくのが大変ですが(笑)
この日聴いたものは「キレイな音」と言うのとはちょっと違う。頭の中でイメージしている音をどういうふうに鳴らしたいか、と言うヴィジョンがハッキリ見えているひとが、今あるテクノロジーを効率よく使って、リスナーに届けてくれる。アナログでもデジタルでも、要はどれを選択するか。選択肢は増え続けているし、これからも面白い音が沢山聴けると思うとワクワクします。
プレイリスト ----- Shellac / The Guy Who Invented Fire - Rambler Song(アナログ7インチ) Shellac / Doris(アナログ7インチ) Pixies / Bone Machine(SACDステレオ) Pixies / Debaser(SACDステレオ) Mission of Burma / The Enthusiast(SACDステレオ) Death Cab for Cutie / Title and Registration(SACDステレオ) Dredg / Brushstroke: dcbtfoabaaposba – Same Ol' Road(SACD 5.1ch) The Icarus Line / Love Is Happiness(DVD-AUDIO 5.1ch) Ministry / Animosity(デュアル・ディスク5.1ch) Pere Ubu / Non-Alignment Pact(デュアル・ディスク5.1ch) Talking Heads / Born Under Punches (The Heat Goes On)(デュアル・ディスク5.1ch) R.E.M. / Hope(DVD-AUDIO 5.1ch) R.E.M. / The One I Love(デュアル・ディスク 5.1ch) Foo Fighters / Virginia Moon(DVD 5.1ch) The Flaming Lips / Race for the Prize(DVD-AUDIO 5.1ch) The Flaming Lips / Free Radicals(DVD-AUDIO 5.1ch) Neil Young / Heart of Gold(DVD-AUDIO 5.1ch) Nine Inch Nails / 21 Ghosts III(ブルーレイ) Nine Inch Nails / Letting You(24/96WAV) -----
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漫画家生活25周年記念企画 西原理恵子博覧会『バラハク』@PARCO FACTORY
原画沢山、写真沢山、鴨ちゃんもいる。サイバラと一緒にいる鴨ちゃんは本当に穏やかな顔をしてる。修羅場も数々あったようだけど、展示されている写真の鴨ちゃんは、どれも幸せそうな顔をしていた。
読んだものが殆どなのに、話も読んでしまう(笑)のですげー時間かかった。日曜夜の比較的空いてる時間帯に行ってよかったな。それにしても、印刷で出た色もすげーけど、原画でもやっぱりすげーな、どギツイ!五味太郎のどギツイ版みたい(笑)全部コピックで塗っているのかなと思っていたけど、カラートーン張ってるところも結構あって、実は細やかな作業です。愛ちゃんの仕事っぷりが窺えます(笑)
線の変化も観ることが出来て面白かった。
清濁合わせ飲みの達人。でもその過程は、沢山の怒りと沢山の涙と、それを許していく包容力に溢れている。きれいごととは醜いことを隠すのではなく、受け入れることなのかも知れないな。見ない振りはしない。失うものも奪われるものも多い。それでも前を向いている。
前日『R2C2』でさんざん「Yes!高須クリニック♪」@龍平ネタを聴いたので、飾られていた高須院長からの花(ひとくいばなみたいなの)を見てにやにやした。
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