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2008年05月21日(水) ■ |
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『30周年 俳優・光石研 ―祝宴7デイズ』 |
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『30周年 俳優・光石研 ―祝宴7デイズ』@ユーロスペース2
立ち見も通路もみっしり、盛況でした!光石さん30周年おめでとー!ゲストが口を揃えて言っていたけど、30周年でもまだ若いですよねえ。デビューは17歳、『博多っ子純情』。
本日は短編+劇場未公開作品スペシャルデー、『新・刑事まつり 一発大逆転「リハビリ刑事」』と『ビタミンF 第5話「なぎさホテルにて」』の2本立て。ゲストは『リハビリ刑事』の大森南朋監督、『ぐるりのこと。』で共演したリリー・フランキーさん、『五条霊戦記』の石井聰亙監督。飛び入りで『なぎさホテルにて』の高橋陽一郎監督と、脚本を書かれた岩松了さんも参加。
岩松さんは私の真後ろの席にいらして、『なぎさ〜』上映中結構ウケているのが聞こえて「自分の脚本でウケている…」とおかしかったんですが(自分の書いたものが実際に映像に立ち上がっていると改めて面白いのかも)、その後「岩松了さんもご挨拶を!」とかって言われて「ええっ、聞いてないよ!俺客で来たのに!」とうろたえていたのがおかしかったです(笑)それでもちゃんと出て行かれましたよ。光石さん「友達いなくて…」なんて言っていたけど、慕われてるじゃないのー!と言うか多くの監督、スタッフから信頼され愛されているんだなあと思いました。
『リハビリ刑事』は5年前の作品(公開初日の模様はこちら、トークイベントの模様はこちら)。ひーもうそんなにたつのか!10分の上映時間中ウケるウケる、豪華キャストがバンバン出るのでその度客席がどよめく笑う。やー名作ですよね!各方面に許可申請がいるのでソフト化販売はなかなか難しいようですが、いつか実現してほしいなあ。大森くん「ネットで?通販で?」て言ってましたがホントそれやってほしい(笑)
『なぎさ〜』は6年前の作品、重松清原作の『ビタミンF』をNHKでドラマ化放映したもの。6話構成ですが1話ずつでも観られるものになっています。こちらも國村隼さんや洞口依子さんら手練のキャストで、過去への思いを文脈の間を読むように映像化した素敵な作品でした。いろいろ思うところはあるけどな…ひとの手紙見るとか携帯見るとか、どうにもムズムズする性格なものでな……ここらへんの考え方は、エドはるみと同じです(笑・トーク番組で話してたことにブンブン頷いた)。ワンポイントで出た大杉漣さん、李麗仙さんがいい味出してました。
どちらにも水橋研二くんが出ていた。個人的にはもっともっと彼のいろんな仕事を観たい。映画もドラマも舞台も。本当にいい役者さんだから。最近の状況はちょっと歯痒いものがあります。まあこれはファンの勝手な言い種で、本人は好きにやっているのかも知れませんが……。
トーク部分のおぼえがき。記憶で書いているのでそのままではありません。
----- 光●『リハビリ刑事』は呑み屋で出演依頼された。あっ、光石さんでいいやって感じでね 大●そんなことない!光石さんを想定して脚本を書きましたよ、光石さんしかいないって!でも呑み屋でってのはホントです…山田英治と呑み屋で相談してたら丁度光石さんが来たんですよね…と言うか、他の出演者も皆呑み屋で交渉した。でもこれ『刑事まつり選抜』として海外の映画祭にも出品されたんですよ。地味に自慢しますけど(笑) 光●南朋ちゃんが何かやるって言うとひとが集まる。この時も40〜50人くらい集まったよね。呑み屋の2階の宴会場がひと部屋埋まるくらい。撮影時の見張りとかしてくれたり… 大●商店街には撮影許可もらってたんだけど、警察には言ってなかったから、おまわりさん来たら撮影中断して逃げたりね 光●俺の撮影は1日で。小雨の降る中。弁当出るかなーと思ってたけど出なくて、そこらへんで何か食べてきてくださいって言われて、田中哲司とラーメン食べに行った。弁当くらいは出してほしかった(笑) 大●すみません…なのに皆参加してくれてねえ。こんなちゃんとした映画館で上映もされて、感慨深いです 光●こう言っちゃ失礼かも知れないけど、あの時の南朋ちゃんはおもちゃを手にしたこどもみたいにはしゃいで…はしゃいでって言うか、楽しそうに撮ってたよね。でも南朋ちゃんの周りにはひとが集まるよねえ。俺友達いないから…『Dr. コトー』に途中から参加した時、南朋ちゃんしか知ってる俳優がいなくてすごく頼りにしたんです。(長期出張だから)何が必要か訊いたり 大●海パンとシュノーケルと水中メガネがあれば楽しくすごせますよって言ったんですよね(笑) 光●他の俳優さんとの橋渡しもしてくれて 大●中間管理職的な役回りなんです 光●台風で足止めされた時面白かったねー、空港で8時間待たされて、結局飛ばないってなって那覇のホテルに泊まることになって。そしたら2人部屋しかありませんって言われて 大●僕と光石さん、そこで初夜をね…(にっそり笑)『博多っ子純情』の時俺小学生ですよ、リアルタイムで観ましたもん、そんなひとと今では、ねえ……。これからも光石さんにお世話になっていきたいと思います(笑)
----- リ●『博多っ子〜』は嫉妬されたでしょう、当時すごかったもんね。祭りみたいになってて。CMすっごい流れてたし。映画そのもののCMもだけど、お菓子とか…ひよこだったかな?のCMとか、皆提携してて。僕当時映画館で観て「ああ、こいつは足抜けしたんだな」と思った。僕は筑豊とか転々としたけど、あのへんでマンガ描いてるひとなんていないんですよ。大体マンガ読んでるひともいないもんね。読んでも『ミナミの帝王』とかだもんね(笑) 光●いや、自分ではよくわかんなかったですよ。ただ親父がマネージャーみたいになっていって、最初は仕事依頼の電話に「はいっ、はいっ」て感じだったのに、段々「それは〜…」「それだとウチの研は活きないなあ」とか(場内爆笑)俺の部屋の前に黒電話があったから全部聞こえるんですよ…。あ、でも、パンフレットにも載ってますけど、博多出身の松重豊さんがコメントで「キタキュー(北九州)出身のくせに博多っ子を名乗りやがって」って(笑)僕黒崎だから。でもね、東京に撮影に行って、プリンス泊めてもらって、オーディション一緒に受かった友達と部屋から歌舞伎町を見下ろすと、黒崎とそんなに変わらなかったの(笑)「あんまり変わらんばい」「ほら、あそこで吐いとぅひとがおる」って(笑)『博多っ子〜』は東京と、大船のスタジオで撮影したんだけど、大船には他の撮影で緒方拳さんがいた。「おおっ緒方拳や!緒方拳や!」ってしばらくついて回ったりしてた(笑) リ●当時の緒方拳ってあれでしょ、今みたいに優しそうなんじゃなくて『復讐するは我にあり』の頃でしょ。怖い!よくもまあ近付けましたね。…それにしても『博多っ子〜』は福岡の子は皆知ってた。だから光石さんのことはもう昔っから知ってるんだけど、役者としてこんなねえ…映画何本出てるんだって感じ。日本の映画全部出てません?役者30年も続けるって思ってました? 光●いや、全然。ただ、不安はなかったんですよね。『博多っ子〜』撮影終わって帰って高校卒業してまた上京してきたけど、不安は全くなかった (他にも時間を超過してかなりグダグダな話で盛り上がった。グダグダなのでまとめづらい(笑)光石さんの音楽のルーツはシャネルズとか(笑)こんだけグダグダだったのに、『ぐるりのこと。』の演技を光石さんから絶賛されるとしどろもどろになって話をはぐらかしてしまうリリーさんは微笑ましかったです)
----- 光●僕らの世代からするともう、石井監督と言ったらねえ…『五条〜』は監督から直接電話かかってきたんです、ウチの自宅に。今でも憶えてる。「石井ですけど」、もう直立不動で「はい、出ます!」 石●最初断られたんじゃなかったっけか 光●そんなことありませんよ!憶えてますもん僕! 石●ん〜、光石くんその時他の仕事も忙しくて、「もう監督から直接言ってくれないと無理です」って言われて俺が電話したんじゃなかったかなあ 光●いや、そんなことはないです!しかし撮影は…死ぬかと思いました…… 石●焼身自殺するお坊さんの役だったんだよね。油被って火着けるからメイクした上から薬剤塗ってたんだけど、それが寒かったのかな。しかも台風が来てねえ。歯が合わなくなって台詞言えなくなってたよね 光●寒くて!もう身体利かなくて。なのに監督は全然平気で 石●でもあまりにも役者さんに演技してもらう環境ではなかったから、後でスタジオで撮りなおしたんだよね。でも両方のラッシュを観てみて…やっぱり最初の方が迫力あってよかったんで、そっちを採用したのね(笑) 光●それにしても監督のしつこさとか集中力はすごい。周りのスタッフはバッタバタ倒れていくのに悠然としてて。(ボソッと)キチガイかって……(笑) 石●ん?普段はぐだーっとしてるけど、映画になるとね(ケロケロ) 光●監督のとこで助監督やってた藤江(儀全)さんが監督した『ジーナK』で共演したじゃないですか。藤江さんもしつこいんですよね。で、監督が「藤江しつこいなー」て言ったら藤江さんが「あんたにだけは言われたくない!」(場内爆笑) 石●やーでもごめんね、『ジーナK』出る迄「役者ってなんて楽なんだろう」って思ってた(場内笑)けど役者って大変だね!ずーっと待ち時間あってさ、その間集中力切らしちゃいけないし、待ってる間にも役作りがあるし。「役者ってなんて大変な仕事なんだろう」って思った!(場内笑) 光●僕らが『博多っ子〜』を大船のスタジオで撮ってた時、監督は『高校大パニック』を同じ敷地内で撮ってたんですよね。あれはリメイクの方? 石●そう、日活のスタッフと組んで 光●その時何歳で… 石●21! 光●はあ〜…21…… 石●でもあれよ、光石研っちゅうたら(『博多っ子〜』の)郷六平よ!もう、見た時「あっ、郷六平だ!」「郷六平郷六平!」って。嫉妬されんかった?(またこの話題・笑)だって皆知ってたもんねえ、郷六平! 光●自分ではそんなに気にならなかったんですけど…でも東京から帰ってきたら、先輩に「賞金いくらもろうたとよ?」て訊かれました(笑)ギャラね。「30万です」「30万言うたら(車の)ギャラン買えるやんギャラン」「そうか〜ギャランて30万あれば買えるんだ〜」(笑) 石●俺もそういうとこあるっちゃけん、九州の上の方のひとの特徴なのかな?会う度違うよね。すっごい真剣に演技のこと考えてたと思ったら、次に会ったらぐっちゃぐちゃに騒いでたり暴れてたり…… 光●それは酒が入ってた時だと……(苦笑)でも俺酒呑み始めたの遅いんですよ、38から 石●うまかっちゃんのCMとか出なかった? 光●あ、それ話は来たんですけど、ウチの親父が…(笑)さっきも話したんですけど、親父がマネージャーみたいになって、「それは研には〜…」って断っちゃったみたいで(場内笑) 石●ねえ〜、郷六平やもんねえ。それにしても『リハビリ刑事』観たけど…(笑)あんなの見せられちゃどうすればいいんだと思った!どうすればあんな…監督…… 光●えっ、南朋ちゃんのこと? 石●いや俺のこと。監督としてこれからどうすれば…って。光石くんハマッてたねー!あんなのがハマるひとって…他の出演者もそうだったけどさ、ああ言うのは…他にも編集とかカット割りとか、大森くんすごいなっと思った!光石くんに今度出てもらう時には、あれに匹敵するような、あれの上を行くような役を持っていかないと…… 光●何言ってるんですか、どんな役でもやりますよ、呼んでくださいよ。普通の役もいいなあ 石●ああ、ふつ〜うの役も面白いかもね。でもね殺人鬼とかおかしいひととか、焼身自殺する坊さんの役の上を行くような役をね…… 光●(笑) (石井さん面白過ぎました…最強。いつも少年のようだ!超自然体だ!言い換えれば天然だ!(失礼)素敵だ!) -----
リリーさんと石井さんと光石さんは「九州の上の方」出身なので、共通言語が多くて面白過ぎた…私は九州の下の方出身だけど、「わかるわかる!」って話が多かった。アクセントも馴染みあるし。高千穂商科大学とかラサールとか2本立ての映画館でいらない情報迄こどもが手に入れるとか(笑・ウチの地元では『ラストエンペラー』と『危険な情事』が同時上映だったよ)。うまかっちゃん食べたくなったーこっちでも売ってるから買いに行こうっと。
光石さん、これからも面白いお仕事を沢山見せてくださいねー。30周年おめでとうございます。
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■と言えば 博多んもんは横道もん、青竹割ってへこにかく、ばってんラーメン(略して博多んもんラーメン)ってやっぱ九州限定だったんでしょうか。私の鮎川誠さん初見はこれのCMです(笑)バンドよりも先ですよ…刷り込みですよ……
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