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2008年04月06日(日) ■ |
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『四月大歌舞伎』とか |
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『四月大歌舞伎』@歌舞伎座
夜の部、『将軍江戸を去る』『勧進帳』『浮かれ心中』。
先週狂言観た時に歌舞伎も現在を取り入れて云々てな話を書きましたが、正にそれ!なモダン歌舞伎と、一般的なイメージのド歌舞伎が同時に上演されていて面白かった…でも『勧進帳』も、初演時は能素材な上に能舞台を模した松羽目で、なんつう大胆な!と言われたんだそうです。そういう繰り返しで続いてるんだなあ。
『将軍江戸を去る』は地味ですがいい話だったー。彌十郎さん素敵ー。三津五郎さん格好いいー。終盤の書き割りと照明がすっごく綺麗だった。本当に川向こうにはあの街が…てなリアルさと、早朝の霧を思わせる柔らかいけどひんやりとした照明。
『勧進帳』の弁慶は仁左衛門さん、富樫左衛門に勘三郎さん、源義経に玉三郎さん。いやはや素晴らしかったです…3階席でも気圧された!仁左衛門さんの貫禄もすごいが、出た時点で大向こうと拍手が飛ぶ勘三郎さんもがっぷり組んでいた感じがしました。仁左衛門さんが相手だと勘三郎さんも若手の部類なんでしょうが、なんかもーバチバチっと火花が目に見えるような役者バトルっぷりで鳥肌たったー。何でも仁左衛門さんの弁慶を歌舞伎座でやるのは20数年振りとのことで、つれてってくれたタさんも「初めて観れたわ!本当素晴らしかった!私は仁左衛門さんは歌舞伎界きってのハンサムだと思っているの!素敵だったわ!」とめろめろでした。あーなんか背筋が伸びるというかシャキッとさせられるご利益があると言うか、観てるこっちがありがたいーと思ってしまうような舞台でした。すごかったー。
で、この時の左衛門勘三郎さんもめっさ格好よかったのですが、最後の『浮かれ心中』での勘三郎さんは出オチで笑われていた(笑)同じひととは思えん。井上ひさしの『手鎖心中』を歌舞伎にしたもの。売れない戯作者・栄次郎は有名になるために様々な茶番を仕掛けます。わざと事件を起こしたり、それを金払ってかわら版に書かせたり。最後は茶番の筈の心中がもとで命を落とし、ねずみに乗ってあの世へ旅立つ(画像)んだけどそれがむちゃかわいい…しかもちゅう乗り(ねずみのちゅうと宙乗りをかけている)……たまらん……3階席だったからすごい近く迄来たよ、ねずみに乗った勘三郎さん。かわゆい。てかホント勘三郎さんはディズニーがお好きですねえ。三味線とおはやしの「イッツ・ア・スモール・ワールド」の演奏に乗ってちゅう乗りだよ!紙吹雪とかまくよ!
しかし笑いの中にも「茶番は現実に勝てないのかねえ」「いや、茶番だって捨てたもんじゃない」みたいな台詞があって、こういうとこは流石井上ひさしだなと思ったりもしました。命懸けで芝居を書いてるひと、やってるひとってのは現実にいるものです。だからこそ現実を凌駕する演劇ってのは実際にあるんだと思います。
あと余談だけどちゅう乗りしてる時勘三郎さんが「澤瀉屋さん早く元気にならないかなあ〜(宙乗りと言えば猿之助さんなので)」と言ったり、七之助くん演じる帚木に栄次郎が「最近めっきり老け込んで!」と言われたりとしみじみするとこもあった。個人的にはねずみに乗って楽しそうにあの世へ行く栄次郎が上田現みたいだと思ったりした。さくらの美術も綺麗だった。苦しまないでこんなふうに死ねてたらいいのにな、そう思わせたかったところも現ちゃんにはあったんじゃないかなと思うので、後になって訳知り顔でいろいろ書いたり言ったりしてるあのひとやあのひとには本当に失望してる。
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■風呂で読むとおぼれる と言われた意味を今実感している『電気グルーヴの続・メロン牧場 —花嫁は死神』。たすけてー! 新譜たまらんなーたまらんよ、ジャケも見慣れてくると違和感なくなってくるわ(慣れるのもどうかと)
■帰って来たぞ ロビンがNINに。今思うと当時のあれって労災認定出来るもんなんですかね。 ケガに気をつけてーまあそんなトレントも当時のように暴れたりしないと思うが(笑)
■そういえば ヘドウィグ初日、開演前に地震があったんだよ。旧リキッドで地震や火事があるとシャレにならんくらい怖いわ……だってあそこだよ!?(知ってるひと察してくれ) しかしヘドがあまりにも素晴らしかったので終わった頃にはすっかり忘れてて、さっき思い出した
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