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2008年02月07日(木)
『ファントム』東京初日

うーんここでもらってきたんだろうか、インフルエンザ…観てる時はなんともなかったんだけど帰宅後寝る段になって一気にきましたよ。『恋する妊婦』の初日も今日(書いてるのは土曜日)のロフトもパーですよーキー。なんかもー5日分くらい寝た…しかし足がたたん。ぐぎぎぎぎ。

と言う訳でなんかもうえらい記憶がおぼろですが憶えてるとこだけ書いとこう。

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『ファントム』@青山劇場

役者陣のポジショニングがとてもしっかりしてるな!と言う印象です。アンサンブルがとてもいい!大沢さんは確かに歌は弱いが身のこなしの美しさと演技部分の切れ味が素晴らしい。徳永さんは声がとにかく美しい。芝居部分はまことさんや永島さんが要所要所を締めており、ストーリー展開もスピーディーで解りやすい。

日本では四季での上演が有名なアンドリュー・ロイド=ウェバー版『オペラ座の怪人』。『ファントム』はアーサー・コピット脚本、モーリー・ウェストン作詞作曲版です。原作は同じ。

個人的には「スズカツさんがグランドミュージカルを演出するとこうなるんだー」と言うところがキモだったのですが、「こうなるんだー」と言うのを実際に目に出来た面白さと、「あ、どんなキャパでやっても一緒だ!」と思えた面白さが両方あって面白かったです。面白かったばっかりか。近作でよく組んでいる二村周作さんの美術も空間が大きくなるとこうなるんだーと。無彩色な彩りとは裏腹に、角度によってみるみる表情を変える美術でした。

あとこうやってみるとやはり「父と息子」の話になってるのね。ザズゥシアターファンにはぎゃぎゃ!と思う台詞が数箇所あったんだけど、思えば上演台本もスズカツさんであった。ミュージカルとはなっているけど、台詞で芝居を進めるシーンも多い。

そこですごかったのがヨタロウさんですよ。いやんヨタロウさんに泣かされるとは思わなかった!ヨタロウさんを格好いいと思うなんて初めてだ!(暴言)いや…もうヨタロウさん20年以上観てますけど(そうだよスズカツさんの芝居観てるより長いんだよ)、この歳になってまた新しい一面を見せてもらえるとは!

今だから言うが昨秋のメトロのライヴの時ヨタロウさんすごい不安がってて「譜面通りに唄うなんて…」とか「デカい劇場で…」「大きな役で…」「大沢くんとふたりで唄うシーンあるんだよ、どうしよう」なんて言ってたんだよ!おいおい幕が開く前から観客を不安がらせてどうすんだと思ってたけど、どの口が言うか!何謙遜してんだこの野郎!ってな話ですよ。いやー…歌は勿論芝居部分も素晴らしかった。あーヨタロウさんはスズカツさんのミューズだな!

てか今回のキャスティング、ヨタロウさんだけでなく全体的にチャレンジングなものだったと思うのですが、それをよくまとめたなあ…(えらそう)と言うか、さまざまなチーム(もしくはフリー)から集まってくるメンバー全員がのびのびと仕事出来る環境を用意することに力を注ぐ手法なんだと思います。演出と言う仕事にはいろいろな面がある。

あとは大西ユカリさんがよかったです。何回も書いてるけど、ミュージカルや演技で難しいのって、「下手なことを演じる」ところだと思います。本当に下手では話にならない。しかし観客には下手だと伝えなければならない。特にミュージカルだとそれは顕著で、「歌が下手な役」が実際に下手だったら観客には伝わらない。大西さん演じるカルロッタはファントムに「唄えてないじゃないか!」と言われるような人物ですが、オペラ座のディーヴァに上り詰め、何がなんでも、どんな手を使ってもこの座を守り通すと言う気概をファンキーな歌で表現していました。一歩間違えば下品になってしまう。その下品さを「オペラ座のディーヴァでい続けたい」と言う必死の願いとして昇華していたように思えました。

他のヴァージョンは未見なのですが、オーケストラ編成は毎回これなのでしょうか。ダブルリード(オーボエとか)が沢山で、弦少なめ。演奏以外の音響も凝っていて面白かったです。二階席で聴くと音がまわって怖さ倍増。天井が高い劇場なので、上の空間が広いとそこになんか生き物ではない気配すら感じられて怖かったー!

次は前の方で観るのでどんな風に印象が変わるか楽しみだなー。

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パンフレットでヨタロウさんがHONZIの話をしてた。劇場で配られていたチラシにはメトローマンスホテルのアルバム情報。そこにはHONZIも写っていた。アルバムにはHONZIの音も入るそうです。