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2007年11月20日(火)
『欲望という名の電車』使用曲(2001、2003年版)

※2003年の再演時、某オフラインで書いたテキストに加筆修正したものです。2007年版と異なる曲には★を付けています。変更部分が判明したら後日追加します。うーんしかし今回は無理かも、ヒントないから(苦笑)ご存知の方いらっしゃいましたら教えてください。間違いもあったら指摘してください…。

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スズカツさんの芝居を観に行って、劇場に入ると流れているのがジョン・レノンのアルバム『ROCK'N'ROLL』。「Stand By Me」や「Sweet Little Sixteen」等、1950〜60年代のロックンロールの名曲ばかりをカヴァーした作品です。これが耳に入ってくると、あーザズゥシアターを観に来たんだなあと実感します。

1998年以来公演がなかったザズゥシアター。2001年の『欲望〜』初演もアトリエ・ダンカンプロデュースだったのでしょんぼりしていましたが、初日劇場に入ったら『ROCK'N'ROLL』がかかっていて、とてもホッとしたのを憶えています。

翌年の『ダブル・スタンダード』ではザズゥシアター名義で公演を打ちました。これは嬉しかったなあ。

考えてみれば、もともとザズゥシアターってスズカツさんのひとりユニットですから、なくなることはないのかもな。そもそも語源がジャズキチガイの“ザズゥ”ですし、上演された作品たちはスズカツさんのリーダーアルバムって感じなんでしょうか。スズカツさんそのものがザズゥだってことで。星くずのひとつの気分はこんな感じ。

『欲望〜』での使用曲です。

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[Just Because] by JOHN LENNON
暗転直前
[Down South In New Orleans] by THE BAND
オープニング、皆がセッティングするところ
(うーんでもこのアルバムのヴァージョンじゃない気がするんだよね…誰かがカヴァーしたものかも知れん……慶一さんの声に似てるんだけど〜)
[Searching For America] by JANIS IAN
「気分が悪くなりそう」と退場するブランチを見送るスタンリーのシーン
★[Playground] by XTC
男たちがポーカーやってるところ
★[Long Tall Sally] by THE BEATLES
ラジオでかかってスタンリーがキレる。オリジナルはLITTLE RICHARD
[Remember (Christmas)] by HARRY NILSSON
スタンリーとステラ仲直り〜ラブラブ〜☆
★[Frivolous Tonight] by XTC
ブランチとミッチのウキウキデート(笑)
★[Motion Picture Sound Track] by RADIOHEAD
「それが、あなたと俺では?」のあと
[Perfect Day] by HARRY NILSSON
「火事だ!火事だ!」〜ブランチがひとりで踊るところ
[Shadow] by JANIS IAN
「はじめからこうなることは判ってたんだ」の暗転後
[Both Sides Now] by JONI MITCHELL
エンディング。オーケストレーションver.

(曲が収録されているオリジナルアルバムにリンクを張ってますが、ビートルズとかニルソン辺りになるともー元がどれかわかんなくなってるんで、とりあえず見付けたやつに張ってます(黙)これがおらの限界だー。ニルソン今年旧譜が紙ジャケで一挙再発されたんですな。2001年当時は探すのに苦労したよ…)

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歌詞を確認してみて驚いた。まるでそのシーンのために用意されたかのような内容なのです。スズカツさんの真骨頂ですな…。「Searching For America」は働いて働いてなお、アメリカ国民として認められない移民のうた。「アメリカをさがしながら すべての夢と希望を抱いて しかし見つかったのはその暗い影だけだった」。スタンリーはアメリカ人としての誇りを持っている、ポーリッシュと言われて激怒する。「Motion Picture Sound Track」は「映画の中とは違うんだ、映画がくれたものは小さな罪のない嘘ばかり あんたおかしいと思うよ、たぶんね 来世で会おう」。ブランチとミッチのその後を暗示するかのような、つかの間の幸せにも夢を持てない諦念まみれなうたです。「Shadow」は「私には隠しごとがたくさんありすぎるから あなたのように空を舞い上がれない」。“あなた”をアランやスタンリーと解釈することも出来ます(まーでもスタンリーはステラに対して隠しごとが出来る訳ですが)。そして「Both Sides Now」。邦題「青春の光と影」と聞けばピンとくるひとも多いでしょう。「私は両方から恋を見て来た 与えたり奪ったり、なのにどういうわけか思い出せるのはまぼろしだけ 恋がどんなものか私にはいまだに判らない」。

それにしてもレディオヘッドがかかった時はあまりにもビックリして「うわっ!」と声が出そうになりましたよ。嬉しかったな(今回は変更されてたがー)。

ネット環境がなかった頃は、ラジオでかかってるのを聴いて問い合わせたり、歌詞やヴォーカルの声質からヤマを張ってアルバム買ってみたりしたなー(笑)ハズしたことも多数。便利な世の中になったなあ。今は検索で大概ヒットするぜ!サンプル試聴出来るのもあるしね。でも「Remember」で検索したら風間三姉妹が大量にひっかかったぜ(笑)!す、スケバン刑事…。

とは言いつつも足で探すのも好きなのでした。やっぱ当たった時の嬉しさがね…。

そしてあれ。ある意味サウンドトラック、永島さんの話すあのフランス語。何て言ってるのか気になる!テキストも不明だし。大学の第1言語がフランス語だったジェンヌと一緒に観た時、「『il ne y a pas personne=there is nobody(誰もいない)』ってのは言ってた。あと『何も話さない(誰も話さない?)』とか。ブランチのルーツがフランスだからかな?詩とかあるのかも」と言っていた。そういやスズカツさんて大学、フランス文学科でしたね…ああ気になるよ〜!

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あー読みなおして思ったが、スタンリーはポーランド系、ブランチはフランス系だけど、どっちもアメリカ人なんだよね。平等である筈が、出自は色濃く影響する。それがアメリカと言う国。