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2007年07月04日(水)
阿佐スパ+ヒカシュー

ハシゴ。

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阿佐ヶ谷スパイダース『少女とガソリン』@ザ・スズナリ

結局楽日しか行けまへんでした、無念。ネタバレありますので大阪公演観る方はご注意を。

テーマはデリケートなものですが(ある意味『LAST SHOW』『悪魔の唄』でとりあげたことよりも扱いが難しい)、そこを知らないでは済まさない、書かずにはいられない、ひとに提示せずにはいられずあなたはどう思うかと訊かずにはいられないんだろうなあと思った。知りたい、見たいと言う欲求に素直でまっすぐだ。今やる意味もあると思った。劇場のサイズに合っていた。集団の力と言うのは本当に怖い。自然に身に付いている差別、偏見、コミューン幻想、内ゲバ、理想はひとりのものでしかないと言うこと。

で、丸投げにしないんですよね。そこも潔い。それは『はたらくおとこ』の「許す!」と言う台詞にも通じるところだ。だからこそ賛否を呼ぶのですが、決して逃げ道を作らない。それが甘いと言われようとも。のらりくらりとしているようで、若い乍らの柔軟さを持ちつつ、長塚くんは芯の強い劇作家さんだなあと思う。このひとの芝居を観て無傷で帰れるなんて甘い考えは持っておられんです。

「ぶんなぐるぞ!」「…出た!(本性が)」辺りとか、本当に巧い。『はたらくおとこ』以降、女性に優しくなったような気がします(笑)と言うか、ひとに優しくなったのか?未見の『日本の女』『イヌの日』初演の内容を聞くにつけつくづく…なんでしょうね、この変化。ちょっと興味深い。これから何を書いていくのかとても楽しみでもあります。

と、まあここ迄ストーリーに入り込んでいろいろ考えることが出来たのも、役者陣が素晴らしかったからで。10人の出演者、誰がどうよかったかとか語り出すと切りがないのでやめておこうかな……いや、でも、ちょっとだけ!

まことさん=あてがきか!と思ってしまうよ!(号泣)長塚くんは本当にまことさんに惚れ込んでるねえ…それも解る……
松村さん=もうマジでこのひとおっかねえ。でも今回は理由付けがせつなすぎた
イケテツさん=おっみっごっとっ!やっぱりすごい、いつかスズカツさん演出作品に出てください(エゴ)
中山さん=またうんまいバランスとる役で…で、どっちにも行けない。せつない……
伊達くん=リーゼント似合い過ぎ(笑)腕を失くして得たもんは幻想か!それも一瞬か!このひとの背景は気になったなあ
長塚くん=こちらもバランス担当。おいしいところも持ってってた
とみくろくん=もう最低〜(ほめてる)巧いよねえこういう役
大林さん=いや〜、イヤなヤツだったわ〜(ほめてる)
リポリン=フレッシュ現役17歳!ありがとうありがとう、歌もキュート!
イヌコさん=実はすんごい巧い女優さんで、こういう大人の女を演じたら天下一品です。『Looking For』でグッと来た者にはああ!と思うところがありまくりでもうツボでツボで

ヨタロウさんの音楽もよかった。装置もよかったなあ、スズナリの舞台にうまいことはめこんでて。入口階段からの美術といい、徹底していた。

スタッフさんが役者さんにエールを送りたいと言うことで、千秋楽サプライズとして客席にライトスティックが用意されていました。休みなしの過酷なスケジュールだったのはスタッフも同じだろうに、泣かせることをする。カーテンコールでとみくろが泣きそうになっててかわいかった。あとのひとは疲労困憊だったか笑顔で呆然としていました(笑)大楽迄無事演じきってください!

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ヒカシュー『Digital Frankenstein Party』@STAR PINE'S CAFE

巻上さん曰く「あれ聴けるかなこれ聴けるかなとか思って久し振りにヒカシュー観に来たひとは訳わかんないでしょう、でも大丈夫、皆わからないから(笑)」。ヴォーカル入る数小節前迄何の曲か判らないと言う闇鍋即興3時間(休憩込み)。吉祥寺には闇太郎と言う呑み屋があるぜ!いんや面白い…基本誰から仕掛けてもいいようになってるのかな?時々お互い「何か始めそうですよ」「やるの?」てな感じで牽制しあってるところも面白い。どう出ようか様子を窺ってるのかな〜とか、こっちがいろいろ考えるのも面白い。

ダンストラックに化けたのが1曲あったな!あれは格好よかったー。

「人間の顔」聴けて嬉しかった。

いんやそれにしても巻上さん老けない…変わらない……。その美肌維持の秘訣を教えてくれよ!声も相変わらずデカいしなー(声量が素晴らしいと書きなさいよ)自在の歌声。もう妖精の域だな!人魚の肉を食べたんだな!と言いそうになったが、熱心なファンの方にドン引きされそうなので黙っていた。ここにこっそり書く。