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2006年06月18日(日) ■ |
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『バレエ・フォー・ライフ』 |
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モーリス・ベジャール・バレエ団『バレエ・フォー・ライフ』@ゆうぽうと簡易保険ホール
『ヴァージニア・ウルフ〜』の毒気にあてられたまま(毒気かい)、マスターにつれられてバレエです。クィーンの曲にのせて踊りまくります。バレエの型はしっかりあるけど、トウシューズを履いて踊るシーンは1〜2パートだし、小道具も多いし、衣裳もコンテンポラリーダンスの趣。クィーンだけでなくモーツァルトの曲も入ってたな。
台詞もあったし、照明も随分凝っている。終盤は映像演出もあり、在りし日のジョルジュ・ドンが映し出された。そう、このプログラムはジョルジュとフレディ・マーキュリーに捧げられたものだ。1991年11月24日にフレディが、翌年の11月30日にジョルジュが。ふたりとも享年45歳。AIDSで亡くなっている。
死体安置所のようなシーンで始まる。死体が起き上がり、踊り始める。どのシーンにも死の影が漂っている。それでもダンサーの跳躍はエネルギーに満ちている。ここは肉感的なダンサーが多い(いや一般層から見れば皆ほっそいんですけど!)ので色気がありますよね…曲線がとても綺麗。セクシュアルな表現が映える。これがないとプログラムそのものの意味が変わってしまう。
ベジャールも来日予定だったのですが、ドクターストップがかかったとのことで欠席。大丈夫かな、もう結構な歳だし。カーテンコールの「SHOW MUST GO ON」で、フレディのように拳を突き上げるシーンを観たかったな。「ベジャール来てないけど、ここどうするんだろう」と言っていたマスターが、出てきたセンターのダンサーを観て「うわっ」となっていた。終演後に訊いたところ、ジル・ロマンだったとのこと。ベジャールのもとで副芸術監督を務めている、ジョルジュの存命中からカンパニーにいる唯一のダンサーだそうです。今夏のバレエ・ガラにも来日予定とのこと。
ロビーにはフレディ・マーキュリー基金のコーナーがあった。
ポップスやロックで踊るバレエも面白いな。プティの『ピンク・フロイド・バレエ』『デューク・エリントン・バレエ』ってのもあるんだよな、気になる。
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