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2006年03月19日(日) ■ |
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『ミュンヘン』 |
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『ミュンヘン』@丸の内プラゼール
えーっとですね、面白かったです、素晴らしい作品だと思います。3時間近くの上映時間も長く感じませんでした。
でも、どうも…ひっかかってしまって……。
何だか、楽しそうなんですよ。楽しく撮ったんじゃないかなあって。
ストーリーの運びが、とかそういうのではないのですが。
適度なところでお色気アハーンとかねこがニャーンとか。家族って大事よねとか。ひとが撃たれる構図にしても。退屈させない流れになっている。ラストのブルックリンの風景にWTCが建っていたことも。
や、お色気アハーンやねこがニャーンは私も大好きですよ。でも時と場合による訳で……。それがあるからこそ、後の残酷さが際立つんだろうけど。
これはスピルバーグ監督のサービス精神からくるものだと思うし、実際こういう事件があったんだよ、史実から発想して作ったものなんだよ、それを知ってほしい。ハリウッドで作るからには沢山のひとに観てもらいたい。沢山のひとに観てもらう=知ってもらうことだ。それには観客を退屈させない作りにしたい。と言う思いからくるものなのかも知れない。いや、ただ作家として撮りたいものを撮った、と言うだけかも知れない。
でも、気になってしまった。これは仕方がない。自分の問題だ。
観て損はないと思います。知ってて損はない。いや、知っておくべきだとも思う。
一緒に観たたちさんが『シリアナ』を観ていたこともあり、上映後に「民族や宗教間の争いは日本人にはピンとこないけど、『知らない』で済ましてはいけないよね」と話しました。個人に関わってこない筈がない。某監督がこのふたつの作品に対して批判的で、「ひとごろしはもっと不様なもので格好なんかつけられない」「ドキュメントで撮ればいい」と言っていたけれど、エンタテイメントになっているからこそひとは観に来るってところもあるだろうし、それは意義のあることだと思うけどね…と言う話もした。うん、そう思うんだよ、確かに。エンタテイメントってどこ迄やればいいものなのかな。
エリック・バナ、何だかデイヴ・ガーンに顔が似ているなあ。デペを聴いたばかりだったからそう思ったのかも知れないけど。鼻とか、目が似てる。
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