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2005年01月29日(土) ■ |
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『天才セッター中田久美の頭脳(タクティクス)』+α |
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何故かスポーツものを数冊同時読みしています。この手の本って、
1. 同業者が参考として 2. 同業者じゃないひとが自分の仕事に応用出来ないかと 3. ファンが「あの勝利・敗北の裏にはこんなドラマがあったのね!」と 4. ファンがより戦術を理解し、ゲームを楽しむために 5. 著者の自慢話として
てな感じで読まれるのではないかと思われます。で、発行されてすぐ読むのとしばらく経ってから読むのとでは印象が違って来るものもあります。スポーツですから現役を続けている限りいずれ負けたり、華々しく引退したけれどその後スキャンダルを起こしてこれ迄のキャリアを台なしにしたり。革命的な戦術が発案され、書かれていた内容自体が無効になる可能性もあります。
著者や編集者も、読者層を想定していると思います。スポーツのジャンルによってその読者層の想定は違います。チーム競技と個人競技の違いもあるでしょう。実技専門書は、また違う狙いもあります。
過去読んだものからすると(タレント本の類は別として)、サッカーは3、4、ラグビーは2、4が多い印象。で、バレーボールは圧倒的に3と5が多い。3はどのジャンルにもあるものだと思いますが、バレーはとにかく多い。他とは比べ物にならないくらい多い。5は金メダルをとれてた頃を振り返ってと言うものばかり。これら以外のものが読みたくても、殆どない。
「痛み止めを何本も打って試合に出た」「鉄拳制裁あたりまえ」「だって涙が出ちゃう、女の子だもん」。うんうん、それはそれですごいなーと思うよ。でも、読みたいことは、何でそうなったのかと言うこと。知りたいのは、何故、日本のバレーボールはこんなにダメになってしまったのかと言うことです。
ここ数年で、少しずつ2、4が書かれたバレーの本が増えてきました。読者層の想定に変化があったと言うことでしょう。主に女子。男子はもう出版すらされませんよ…。商売にならないからね(身に憶えあり)
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■『天才セッター中田久美の頭脳(タクティクス)』二宮 清純
「セッターは特にくさっちゃうことってありますからね。負ければ全部、わたしのせい。勝っても目立たない。それはそれでそう思ってくれって。自分は納得してやってるからいいんだぜ(笑)」と言ったのは富士フイルムのセッター・池永選手。バレーボールは予測のスポーツ。コンビプレーの読み合い、コースの読み合い、サインから試合前の選手の顔色から、何手も先を読んでの頭脳ゲームが繰り広げられます。これがバレーボールの醍醐味。特にアタッカーを操る司令塔・セッターには、コート上の時間と空間を掌握する頭脳・技術が必要です。
今では怖い姐さんなイメージの中田さんですが(笑)ほんっとすごい選手だったんですよ。あのブロックを振りまくるトスワーク、相手選手がビビる程の闘争心。流石に“東洋の魔女”は知らない世代なので、「強い日本バレー=情報をいかにスピードとコンビネーションに載せるか」を見せてくれたセッター、と言うとまず中田さんが浮かびます。天才天才と言われてますが、努力してこその天才です。センス一発とか思うなよ。
この本は、著者・二宮さんと中田さんとの30時間に及ぶ対談から、'80〜'90年代の全日本と、その全日本のメンバー殆どが所属していた日立チームの戦術紹介、試合にピークを持って来る為の精神的なトレーニング方法、若手の育成方法等多岐に渡ったバレー論・スポーツ論が展開されています。間に二宮さんのコラムが挿まれ、バレーと他競技の現状、企業スポーツへの提案等が書かれています。バレーだけでなく、他競技に関わるひとも興味深く読める内容です。前述の割り振りだと、1〜5全てに当てはまるくらいにいろんな読み方が出来ます。
ヤクルトの古田捕手の制球術を紹介していたところが面白かったな。入来投手とバッテリーを組んでいた時、力むと直球にシュートがかかると言う癖を利用して、ここぞと言う時に直球ド真ん中のサイン→いりきぼうずが「えっ、なんでこんな時に!?」→力んでシュートかかる→凡打でゲッツー!と言う(笑)。コンビを組む打ち屋の癖と、対面になっているセンターの癖を把握した上でトスをあげる、セッターの想像力・創造力に繋がる発想です。
タレント・アイデンティフィケーション・プログラム(選手のファイルを共同でデータ管理し公開する)とスカウティング(戦力分析)の紹介はとても興味深いものでした。チームの監督が変わると戦術が変わるのは珍しくないことですが、これ迄の選手のフォームや、個人に合わせたトレーニング法をころころ変えるのはいかがなものか。これをナショナルチームに活かせないのか。考えさせられることも多いものでしたギリギリギリ(歯ぎしり)。
これを読んでいる最中、中田さんがJVAの女子強化委員に4月から就任が決まったとのニュースが入りました。頼んます!あ、そんで、男子も指導してやって…いや冗談です。しかしそんな冗談も言いたくなる程男子は男子はギリギリギリ(歯ぎしり)。
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余談。最近サッカーとバレーで、将来有望な選手を集めてエリート教育させると言う企画があがっていますが、これってバレーの側から見ると不安なんですよね。中田さんは、L.A.エンジェルスと言うエリート育成集団で育った選手です。'84年のロス五輪で優勝する為に結成されたL.A.エンジェルスは、身体能力の高いローティーンを集め、徹底したエリート教育を行った機関ですが、結局全日本に定着したのは中田さんだけでした。そしてロス五輪は銅メダル。しかもこの大会にはソ連(当時。うわ今ソ連て書いて時代を感じた…)は出場していません。L.A.エンジェルスのメンバーは、何人かは実業団でプレーを続けましたが、その後の話は殆ど伝わってきていません。親元を離れ、転校し、バレー漬けで十代を過ごした選手たちはどうなったんでしょう。
共産圏ではよくあるエリート育成コース。選手たちは金メダルをとれば、その後の一生が保証される程の“特別な”存在です。報酬がある訳でもない日本でこれは有効なのか。怪我も多く、選手生命もそんなに長くないバレーに、どれだけの選手が打ち込めるでしょう。
金が全てじゃないけど、全日本選手の日当¥2,000ですよ。エコノミークラスで飛行機移動ですよ。JVAのお偉いさんはビジネスクラスなのに。膝や腰に故障を抱えている180cm(男子なら200cm)前後の選手をエコノミーのぎゅうぎゅう席に座らせといて自分らはビジネスクラス。JVAおかしい。アテネ五輪後の組織改革もトンチンカンなことばかりしているし。ここには今でもカミカゼを信じてるひとが沢山いそうだ。昔強かったって栄光にしがみつき過ぎだ、現状をもっと見てくださいよ。キー!バレーのことになると熱く語ってしまうよ!キー!
バレーボールは本当に面白いスポーツです。でもこの環境が続くようでは選手人口は減るばかりだと思います。…くそー、悔しい。でも、まだバレーが好きだってことを空しいとは思いたくないな。何とか現状を打開出来ないものか。ファンに出来ることはないのか。
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■キー!となったので和んでみる いべりこぶた。どこで切ればいいか迷うことはありませんか。イベリコ豚なんですけど。初めて聞いた時は、伊縁とか言う地方の(そんなところはありません)こぶただと思いました。それはそれでウマいのではないかと
■一体何を クリスピン(ex. LONGPIGS)の最近。イギリス国会議事堂のリフォームを担当するコンサルタントをしているそうです。お義父さんが労働党・下院議員で、そのアシスタントもしてるんだって。こちらも順調そうなのかな…となると音楽活動はまた当分ないんだろうなあ(しょぼん) その他何かの(何)学校で講師(だから何の)を務めているそうです
■アツヒロくん 今度坂手洋二さんとやるんだーこりゃ面白そう!
■じてキン 久々!オールビー作品だーこりゃ面白そう!
■最近のヘヴィロテ サンボマスター、KOOLOGI、マニックス。これをぐるぐるぐるぐる
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