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2004年07月11日(日)
『エレファント・バニッシュ』+α

世田谷パブリックシアター+コンプリシテ共同制作『エレファント・バニッシュ』@世田谷パブリックシアター

こんなに早く再演が観られるなんて嬉しいよ〜!よりにもよって『レンズ』と千秋楽が被りましたが…仕方がない仕方がない、チケットとった順番よーって言うか何で同じ日やねん…(泣)今回は東京・ニューヨーク・ロンドン・パリ・アナーバーを回るツアーです。す・ご!

初演の感想はこちら。キャストは堺雅人さんが瑞木健太郎さんに替わった以外は同じ。堺さん『新選組!』があるから、日本を長く離れることが難しかったのかな?

初演よりも随分スピードアップ。転換も、役者の動きもかなりスムーズになっていました。そういう物理的なことだけではなく、皆があの“場”に馴染んでいる。初演時ハラハラしないで観ていられたのは吹越さんだけ(ご、ごめん。でも本音)だったのですが、今回は7人がしっくりこの世界に住んでいる。象が消えた街に、電化製品のデモンストレーション場に、夜更けの六本木に。

言葉が身体から離れていくのに、身体なくしては表現し得ないもの。コップに落とされた一滴のインクはあっと言う間に水と溶け合い、こうなるともうインクを水の中から取り出すことは出来ない。「時間は、遡ることは出来ないのです」。光は戻ってこない。時間も戻らない。

長期間のワークショップは、この作品に関しては有効だ。こういう環境を整えられるのはやはり公共劇場の企画だったからだろうなあ。

再演ならではの部分は六本木ヒルズ外観の映像が使われていたところ(初演ではなかったよね?…確か)と携帯付属のカメラを使ったところ(バーで女性を撮るシーンはなかったよね?…た、確か)かな。vodafoneて本国でもベッカムがCMしてんのかな?イギリスで上演する時、ウケるかなー。うまい具合刈り込まれているのに、どこが刈り込まれたかハッキリとは判らない(自分の記憶力がダメなせいかも知れないが)ところも、いいこなれ方してるなあと思った。仔象は随分大きくなった。

演出助手が登場して「トラブルの為ちょっと待ってください」と言う導入部分(プレビューではマクバーニーがやったらしい(笑))は、東京初演後、ロンドン公演から付け加えられたものだと聞いていました。その後立石さんが出てきて、東京の電力消費量が世界一と言う話をする。そしてインクの話へ。これは良かったなあ、初演よりすんなり入れた。決して取り戻せない光を大量に消費する東京で起こる、3つの不思議な出来事。不眠にと言うより今の自分の生活に苛立つ主婦、「あなた個人の意見を聞きたい」女性プレス、ワーグナーを聴きたかったパン屋。東京に暮らす人々が目にする光景。ひとりだ。目の前にひとがいるのに、隣にひとがいるのに。こんなに大勢で舞台を観ているのにひとりきりだ。

しかし繁華街を離れ、家に戻り、そこで灯す小さな明かりと言うものもある。ひとりひとりが、そうして生活している。閉塞感とは違う気がした。ラストシーンはとても暖かかった。涙が出たのには自分でも驚いた。

今回初演とは違う視点で観ようと、席種を変えてみたんです。ベンチ席てどこだろー、3階の後ろに仮設するのかな、な〜んて購入したら最前列でした…ひいい。宮本さんのパンツ迄見えてしまった。男も女もパンチラにはドキドキするね!…ごめんなさい。全体は見渡せなかったけど、自分が動かずして仰瞰と俯瞰を目にすることが出来る。装置や演者の天地が自在に変わるからね。これは面白かったな。『眠り』終盤の照明には目潰しされましたけども(笑)

終盤「どんがらがっしゃーん!」。ど、どうしたっ!?瑞木さんが小道具をぶちまけてしまったのでした。よりにもよって皿の入った食器洗い器(苦笑)。椅子に載せて、それを滑らせて運ぶのだけど、床にひっかかってしまったらしい。一度では片付けきれず、途中アドリブで残りを拾いに。丁度通行人が行き交うシーンだったので無理はなかったけど、ちょっと悔しそうな顔をしていて、可哀想だった(涙)

しかしそこで、芝居が全くと言っていい程分断されなかったのは凄かった。吹越さんメインのシーンで、音響のナレーションが被るところだったんだけど、フッキー(敬称)眉ひとつ動かさなかったよ…。いやーもーステキー!アドリブも「投票に行かなきゃいけないので」「俺は自分の髪の毛が気になってるよ」てな感じで相変わらずの余裕っぷりです。うーん、余裕と言うのか、遊ぶための神経が研ぎすまされていると言うのか。ラストのくわえタバコでのスローモーションも格好よかった。あーやっぱ動線が美しいなー。タバコの火がドンドン進んで行って、仰向けになっているポーズの時に吸い殻があの綺麗な顔に落ちたらどうしよう!とハラハラしました(アホ)

フッキーと言えば、序盤のスーツからパジャマに早替えした時、パジャマのシャツがインで。いや上にスーツ着てたからこれもアリなんだろうけど、何故かソロアクトの、ブリーフにサスペンダー着けた衣裳を思い出してしまいひとりでウケてしまった。な、なつかしー。ソロアクト、来年新作やるそうです。この日チラシが折り込まれてました。楽しみだー!

プログラムも面白かった。初演の初日目前に、やり方を白紙に戻した話とか、今だから書けることなんだろうねー。マクバーニーて正直者だねー(笑)潔いとも言う。あと使用曲一覧が載ってるのは嬉しい!かなり好きな曲調のものばかりだったので。探すぞー。ポスターも買っちゃった。舞台写真を使った構成で格好いいポスターってなかなかないもんね。

あーまた観たいー(もうか)凱旋公演とかないかなあ。

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■SPA!に
菊地さんが!SPA!に!(笑)「インテリヤクザ風」だって、言い得て妙〜。て言うかある意味ホンマモンだもんなこのひと…。それにしても活動形態をこうやって表にすると改めて幅広過ぎ!とか思うわ…
(追記:昼にチラ見しといて、さっきちゃんと読み直し。スパンクハッピーの新ヴォーカル・ドミニクちゃんかわいいねえ。瞳ちゃんとは全然違うタイプな感じ?声はどんなかなー。実はスパンクハッピーて、原さんがヴォーカルの時以来ライヴは観てないのだ(笑)瞳ちゃんは結局観られなかったなあ。そうそう、同じページに篠田さんに関してのコラムもあった。岩井監督、これからどの撮影監督と組むのかな)

■菊地さんと言えば
7/19 9:46〜10:31 NHK教育『特集ドレミノテレビ ううあとうたおう』
菊地さんアレンジの「いっしゅうかん」オンエア。未だ聴いてない。今度こそー