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2003年06月28日(土) ■ |
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甦れ!東急名画座『アラビアのロレンス 完全版』+α |
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とうとう渋谷東急文化会館がなくなってしまいます。記念イヴェントとして、渋谷東急2がかつての東急名画座として復活。観たいプログラムは沢山あったんだけど、時間的に難しいものが多く悲しかったよー。でも『アラビアのロレンス 完全版』には何とか滑り込めました。観たいタイミングとカッチリ重なったのでラッキー。
周防さんから「すごい混雑してますよ!」と聞いていたので「大丈夫かな〜」と思いつつ、正午に会場へ行ったら既に13:30の回は立ち見。227分を立ち見するのは…と躊躇していると、後ろから江戸っ子気風のおじさんがやってきて「立ち見か!仕方ない!1枚!」とずんずんチケットを購入、ずんずん去って行きました。格好いい…ヘタレの私達は昼の部を諦め、19:30の回を購入。よってハシゴする予定だったBOOM BOOM SATELLITES@QUATTROは断念。ブンブンはまた観られるかも知れないけど、こっちはなくなっちゃうからね…(涙)とかって、ブンブン「この日のライヴが最後でした!」とかって解散とかしないでね(ブルブル)
と言う訳で、夜迄ぽっかり時間が空いてしまいました。「何か渋谷で観たい映画とかある?」と相談して『D.I.』を観ることに。
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『D.I.』@ユーロスペース1
び、び、びっくりした。うわあすみませんパレスチナ事情が判りませーん!「こ、ここは笑っていいの?」「これはシャレにしていいの?」と戸惑っているうちにニンジャがヘリを爆破してしまいました。終了後はキツネにつままれたような顔をしているひと多数。
しかしわからないながらもかなり興味のわく作品だったので、わかればもっと面白くなるかも。すんません勉強します、と言う訳で『映画「D.I.」でわかるおかしなパレスチナ事情』を熟読中。
も〜とにかくびっくりした。「カーブが来るか、シンカーか、フォークか?とキャッチャーミットを構えて待っていたら、バスケットボールが飛んで来た((C)原田宗典)」てな感じのびっくりです。エリア・スレイマン監督の作品は、今後もチェックしよう。ツラ構えも魅力的だし、役者としても気になります。
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QUATTORO前に行って『チケット売ります』の紙を持ちぼんやり。当日券が出なかったこともあり、結構はやく売れました。かわいこちゃんが買ってくれて嬉しい限り。
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甦れ!東急名画座『アラビアのロレンス 完全版』@東急名画座
会館内では中古パンフやポスターの販売をやっていて、しかもそれが物凄い量。劇場ロビーだけでなく、通路や喫茶店内にも溢れている。1日では見切れない!明日も渋谷に来るので、また寄ろう。とりあえず『アベンジャーズ』のプレスシートをゲット、わーい。
名画座へ入場。マジックが置かれてあり「壁にメッセージを残して行ってください」とある。既にかなりの書き込みがありました。『ニュー・シネマ・パラダイス』のサントラが流れている。うわ〜もうこれだけで泣きそうに(条件反射)本当になくなっちゃうんだなあ(涙)
いやーそれにしても…名作の名作たる由縁を思い知らされたと言うか、映画って特別なものなんだなあ、もうこんな規模のものは作れないだろうと言われるのがよく判りましたわ…砂漠に自分が引っぱり込まれたようでした。も〜観てるだけで喉がイガイガに。鼻かんだら砂がいっぱい出て来そうだよ!CGには作れないわこの画は…。アメリカの夜手法がはっきりとそれだ!とわかる所が新鮮だったりもしました。今年アカデミー名誉賞を受賞したピーター・オトゥールを始め役者陣も素晴らしい。うーん、何を言っても蛇足だわ。観てください観てください。どっかで上映したら観に行ってください。是非スクリーンで。
参考サイトとしてはこちらが素晴らしいです→『アラビアのロレンスを探して』。他の追随を許さぬロレンスサイト。気になることがあったらここへ行けばすぐ解決。いや〜奥が深い…。ロレンス全般に関しての研究サイトなので、ファインズさん出演の作品『ロレンス1918』に関してもディープな文献が読めます。
何を言っても…なんだけど、好きなシーンを箇条書きしておこうかな。
■ロレンスがマッチの火を指で消すシーン。これだけでもうロレンスのひととなりが感じられる ■蜃気楼の向こうにロレンスを見付けたダウドが、ラクダで全力疾走するシーン。画的にすごい ■アカバ侵攻のシーン。ラクダが!馬が!ひとが!ひいい!まばたきするのが勿体ないぞ ■アラブの白い衣装を贈られたロレンスが、ひとりになった時はしゃいでるシーン。かわいい ■ダウドが流砂に呑まれちゃうシーン。うわーん(泣) ■列車を爆破した後、ロレンスが先陣を切るシーン。狂気がだんだん表に出てくる ■怪我を負ったファラジを敵の手に渡さない為殺しちゃうシーン。うわーん(泣) ■ダウドもファラジもかわいがってたのにー(泣) ■「(砂漠が好きなのは)清潔だから」と言うシーン。血も涙もあっと言う間に呑み込んでしまうもんね… ■アリが泣くシーン(涙)個人的にはアリがいちばん“見えていた”ひとに思えた…
個人的には先日観た『ロレンス1918』での疑問点がいくらかクリアになったことも楽しかった。背中の傷はこれで出来たのね、とか。この拷問のあとにあのー、えーと、ああ言う目に遭ったのね…とか。
あとねえラクダがすごかった!すごかったの!全速力で走るラクダって初めて観た。あんなに速く走るんか!すんごいビックリした。動物園で子供乗せてのろのろ海岸一周する(ウチの地元がそうなんですよ…)思い出しかない者としてはも〜カルチャーショックに近いものを憶えたよ…砂漠で最強の動物なのがよくわかったよ…。あと鳴き声が「ぐえー」「ぐえー」って感じでコワ面白い。
序曲、間奏曲、終幕曲が流れている間、画面には何も映らない。映画を観に行くことがひとつのイヴェントだったんだなあ、と思わせられる当時のワクワク感も味わえました。普段は近くでお菓子食べてるひとがいると「うるさいんじゃー」と思っちゃうんだけど、今日はそれも微笑ましいわー(単純)年輩の方もかなりいて、リアルタイムでこの作品を観たひと達なんだろうなあと思ったり。
終映後、拍手で劇場が満たされました。ちょっと泣いた。さようなら、有難う。
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