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2003年01月29日(水) ■ |
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『ピルグリム』 |
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2002/2003シーズン−シリーズ「現在へ、日本の劇」1−『ピルグリム』@新国立劇場(中)
第三舞台と考えなければ悪くはない出来だったと思う。プロデュース公演で、あれだけまとまればいいんじゃないかなと。随分後ろ向き発言ですが、それは第三舞台好きなひとには解るのではないかと…ごめんなあ。いや、良かったと思うよ。思うけど。
と言いつつサガラさんと「今度やる新作よりは絶対いいよ」と暴言トーク。ずっとそー言い続けてますがね…鴻上さん、新作はどうよ、どうなのよ。なんて言ってしまえるのも、自分が鴻上さんのことを優しいと思っているからだろう。優しいと甘いは微妙に違うが歩み寄りは出来る。
しかしこの作品の普遍性を確認出来たのは収穫だった。初演時のワープロ通信(この言葉自体がもうないやん)、伝言ダイヤルはインターネットと携帯、分散コンピューティングに置き換えられたが、オアシスが移動の場所であると言うのは充分有効だ。揚げ足はいくらでもとれるが、この優しい視点を持つ作家はあまりいない。『天使は瞳を閉じて』の天使は壊れてゆく世界をただ見つめ続けるだけだが、人間は見つめる以外に何か出来ないか。その思いはずっとある。
鴻上演出はプロデュースものだとどうにも苦戦の印象があるが、ちょっと光が見えてきた気もする。いいカンパニーだった。ただ今後のミュージカル展開にはまだ不安があるのでなんとも…これからキャストやら何やらが発表になってから悩むことになりそう。鴻上の冠だけで無条件に行く程、盲信してはいないので。悪い意味ではなく。
高岡蒼佑くんは好演!正直ここまでやれるとは思ってなかった、すみません。初舞台がこのカンパニーで良かったね。随分痩せた印象がありましたが、公演も終盤だし、舞台のキツさで搾れたのかな。あとやっぱこのひとは前髪あげた方が好きです、個人的に(笑)ちょい長めで、立てた方が格好いい。いや個人の好みですがね。
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