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2003年01月25日(土)
『アカルイミライ』

『アカルイミライ』@シネアミューズWEST


未来は明るい。雄二にとっても、真一郎にとっても。ラストの表参道を歩く、揃いのチェ・ゲバラTシャツを着た若者たちにとっても。守が生きていたら、どうだっただろうか。

黒沢監督の作品で、これだけ清々しい気持ちになったのは初めてだ。勿論今迄の作品の、前向きそうでいてその先が見えない不安定な心持ちも好きなものだが、こんなにハッキリとその光が見えたのは(自分にとっては)初めてだった。

個人的な話をすると、黒沢監督の作品を観始めたのは松重豊さんが出演した『地獄の警備員』からで、それは実は16回も劇場に観に行ったんだが(アホや…)、どうにもスズカツさんと通じるもんを感じたからでして。

人間は決して理解し得ないと言う大前提の下、どうすれば共存出来るかが常にテーマとしてあり、それでいて「どうしても相容れない2人の人物がいて、どっちかしか残れないとしたら、片方を殺す」癖を持っているところ、描かれている登場人物には全て黒沢監督本人が入り込んでいるところ等。

今回もひとは死ぬが、残された者に光がある。そして実際死んだ者も、姿をこの世に残すわけではないが、何かが残っている。

今シネアミューズ真向かいの劇場で上演されている『桜の園』に、こんな台詞がある。「人間には100の感覚があって、死ぬとそのうち我々の知っている5つだけが消滅して、残る95は生き残るのかも知れない」。

中間色を潰し、白はトビ気味、黒はニュアンス豊かで何色にも見える画面が美しい。役者陣もスタッフワークも素晴らしいです。すごく大事な作品になりそう。これから公開のドキュメンタリーも観に行こう。

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今日で最後になるかなー、フクロウ屋さんへ。殆どのフクロウがもうひきとられて行っており、店内もちょっと寂しくなっていた。前回来た時に気になった「小太刀さん」と言う名前のオオコノハズクもいなくなってたわー。移転がちゃんと決まるといいなあ。