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2002年08月04日(日) ■ |
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『春眠り世田谷』 |
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『春眠り世田谷』@ガーデンルーム
フジロックから帰宅した翌日にこれ、まだら日焼けと筋肉痛を抱えて恵比寿へ。『映画甲子園「第5回インディーズムービー・フェスティバル」入選45作品 完全投票上映会』で大森南朋くん主演の作品が上映されるとのことで、監督の山田英治氏自らjoyrideにお知らせくださいました(有難うございます)。
自主制作故なかなか上映の機会がなく、ネット上でしかその様相を知ることの出来なかったこの作品。めでたくビデオ化も決まり、11月からはTSUTAYA主要店でレンタルも開始されるそうです。
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30歳になったコータは会社を辞める。映画を作るとの名目だったがいざその時間が出来てみるとダ〜ラダラ、アイディアを練ると言いつつ彼女の家に入り浸り、終始ゴロゴロ。彼女は雑誌の副編集長、仕事も出来るし経済力もある。頼れるし、結構甘える余地がある。
時間があると普段考えないことにふと気付いてしまう。自分は何で映画を作ろうとしているのか?いやそもそも自分は何の為に生きているのか?自分の存在意義って?そんなこんなで悶々と袋小路に入り込んでしまったコータは、ある日もうすぐ子供が生まれる友人の家に遊びに行く。奥さんのお腹を見て触るうちにコータはとあることを思い付く。
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ええとですね、大森くんじゃなければあんな男は部屋から放り出してますよ!(笑)丸出駄目男!ダメすぎる!終盤コータは彼女に「あなた洗濯してのびちゃったTシャツみたいよ!」と罵倒されるのだが、ああそうだね!と至極納得のダメッぷりです。
でもどっこか憎めないんだよね…それはコータを演じる大森くん自身の器量によるところもあるんでしょうが、本音を言うと自分の身にも憶えがあるからなんだろう。以前自転車キンクリートが、役者のエチュードから作り上げた30代前後の独身男女のアイタタタな日常を描いた作品『休むに似たり』ってのを上演したんですが、これがまた身につまされることのつるべ打ちで。掃除をしてなくって綿埃が浮く部屋とか、いつのもんかわからなくなってると言うかこれが何だったかすらわからなくなってる物体が入っている冷蔵庫とか(…)それをつい思い出した。
この『春眠り〜』はどうやって脚本を書いていったんだろう。役者のアドリブも作用しているのか(コータのオヤジギャグは大森くんのアドリブな気が凄くするのは何故だろう(笑))、監督の実体験から描かれたものなのか。となると監督自身の生活を覗き見しているかのような悪趣味な面白さもある。でもそこで無責任に終わっておらず、「私だって甘えたいのよ」と言う彼女の心情もきちんと提示しているところに好感を持ちました(デキる女・彼女役の今井あずささんよかったなあ)。アイタタタと終始苦笑いしながらも、どっかホワ〜としたあったかい気持ちにもなりましたね。でも炊事はしろよ家にいるならよう(身に憶えがあるのか自分よ)
コータが時折見る妄想が結構面白かった。冬眠族(川屋せっちんさん(最近気になる)がいい味出してました)とか「ロゲリング」の話とか。
ちなみに監督が「大森くんのすごいシーンが観られます」って言ってたんだけど、すごいシーンはあまりに沢山ありすぎてもう大変でした。白いパーカーのフードを被るとか(かわいいんじゃー!)手のアップが多い(美しいんじゃー!)とかパンツが黒(イチでも黒じゃなかったっけ?)だとか!あとねえ…(以下自粛)ああ大変だ!気になる方はビデオでどうぞ。
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